director's voice

小川麻美さん(陶芸)

日々の暮らしに寄り添ううつわ。
小川麻美さんが願う、うつわの在り方です。
そのように願って作る作家は多くなりましたね。
それだけ日々の暮らしを丁寧に楽しくしたい!
という使い手の方も増えたのですね。

Q
小川さんは、「工房からの風」にどのような陶器を出品されますか?

A
淡黄色の粉引、マットな白、炭化の燻しによるスモーキーな黒、
この3つのバリエーションで、カップやお皿、鉢、水差しや花入れ、
木とコラボのシュガーポット・・・
そして小さな動物の置物などをお持ちします。

シンプル、シックでありながら、どこかほっこりする器。
優しい時間を生み出すのが、小川さんの器の特徴でしょうか。
白くまやスワンなど、動物の置物も愛らしいですよ。

Q
小川さんにとって、「工房からの風」って、どんな風なのでしょうか?

A
「工房からの風」の選考結果の通知は、今年一番最初に感じた春。
小さな春風のように届きました。

封を開けた時の驚きと興奮は半端なものではなく、
落ち着きが戻るまでしばらく走り続けてしまった次第…
あの時走りながら切った風、春先でまだ冷たかったけれど、素敵な予感のする風でした。

あれから、ミーティングを重ねたり、制作を進めたりする中で、
色んな風が自分の中を吹き抜けていきました。

「工房からの風」での展示を想像しながら手を動かし、
焼きあがったものたちを広げて、当日はどんな風をそよがせることができるだろう…?
ほんわり心地よさを感じてもらえるような風になっていればと願っています。

そして、他それぞれの作り手さん、スタッフさんや風人さん、
みんなの風がひとつになって会場を包む、そんな光景もたのしみにしたいと思ってます。

封(風?)を切って走り続ける・・・
って、なんだか映像が浮かんできます。
素敵な予感をぜひ実らせてくださいね。
そして、みんなで作り上げる光景を楽しみたい!
そんな風に思ってくださる作家がいること、私たちの喜びでもあります。

Q
小川さんは、小学生の頃、何になりたいと思っていましたか?

A
仕事として具体的な何かこれ、ということは
まだ浮かんでいなかったと記憶していますが、
今に通じる何かを思い起こせば、やはりつくることが好きな子供でした。
図工の時間は何より待ち遠しくてたまらなかったです。
ちぎり絵やミサンガづくりなど、はまっていた懐かしい思い出が蘇りました。
コツコツと時間をかけて少しずつやるものが好きだったようです。

当時、土に触る機会があったらあの頃の私はいったい何をつくっていたでしょうか…
逆に今、興味深いです。

小川麻美さんも内田美紗子さんのようにシャイな感じの方ですけれど、
おふたりともにコツコツ仕事が好きだったという共通点も面白いですね。

小川麻美さんのホームページはこちらになります。 → 

出展場所は、ニッケ鎮守の杜「手仕事の庭」エリア。
藍の花壇と道路の間のテントです。
お隣は、沖縄からの木工作家、玉元利幸さん
なんだか和めるゾーンになりそうですよ。