director's voice

佐藤亜紀さん(染織)

Q
京都で染織を行う佐藤亜紀さん。
二回目の「工房からの風」では、どのような作品を出品くださいますか?

A
糸を草木で染めた手織りのストールを出品します。
絹糸で織り上げた、さらりとした素材感のものや、
絹糸を中心に、綿糸をところどころ織りこんだふっくら感があるものがあります。
それから、絹糸とウールで織ったあったかもののマフラーもそろえています。

季節のうつろいとともに感じる光や空気感、
日常の中で目に耳にする断片からイメージをふくらませて、制作しています。

素材や色のここちよさを感じてもらえたらうれしいです。

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Q
佐藤さんにとって、「工房からの風」はどんな風でしょうか?

A
初めての出展の時は、染織を学んでた頃からのあこがれの風に吹かれることに、
かちんこちんに緊張しておもいっきり背伸びしようとしてました。。。

それからも、ゆるゆると私の背中をおしてくれる風。
知らぬ間にかかえこんでいた不要なものを少しずつそぎ落として、
やっと見えてきた自分自身。
自分が自分でいることの大切さが府に落ちました。
懐の深さでつつんでくれる、やさしさにあふれた風だと思います。

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Q
佐藤さんの初めての「ものづくり」は、なんでしょう?
印象的なもの教えてください。

A
実家が商店をしていたので、家に段ボールがとにかくたくさんありました。
なので、段ボールを重ねたり、くりぬいたりして、あそび道具をよく作っていました。

でも家の中でじっとしていられず、
草むらや田んぼの畦道をかけまわるような野趣あふれた子供でした。
野山であそびながらも、物語や空想の世界のことが頭の片隅にいつもありました。
子どもの頃から、手先は不器用で大ざっぱ、
機織り仕事を選ぶとは意外とも言えますが、空想力は活かされてるように思います。

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初めての出展の時、ミーティングの時から、ほんとうに緊張されていた亜紀さん。
けれど、当日はなんとも穏やかで晴れやかな表情で、
お客様と布を介して交流していましたね。
とても素敵な画像がいくつも残っています。

その後も、galleryらふとや三越展などで作品発表を続けてくださって。
織りあげる布もぐんぐん自在になってこられました。

絹を中心に草木染をする亜紀さん。
日本的な情緒だけではなく、どこかエキゾチックな大胆さもその色遣い、
柄出しにうかがえます。

今回は、うんと華やかものから、シックなものまで、幅広く布が織りあげられたようですね。
そのどれもが、亜紀さんならではの光を宿した布となって、
今年の来場者の方々に手渡されていくことでしょう。

佐藤亜紀さんの出展場所は、ニッケ鎮守の杜
レンガ道をおりて、テニスコート側の花壇のほとりです。

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