director's voice

熊谷峻さん(ガラス)

ご夫婦で別々の作家活動をされている
もう一組からのメッセージも続いてご紹介いたしましょう。

Q
熊谷峻(くまがい しゅん)さんは、
「工房からの風」に、どのような作品をお持ちくださいますか?

A
ガラスを、異素材となる土や金属などと一緒に鋳込む独自の技法で制作しています。
長時間高温で焼くことによって、地中で形成された様々な鉱石のような、
長い時間の中で風化した遺跡のような、
自身の作為から時間を超えて生まれ変わってきたような表情のガラスが生まれます。

今回はその技法で制作した花器や、神様仏様を模した小さなオブジェを持って行きます。

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Q
熊谷峻さんにとって「工房からの風」は、どのような風でしょうか?

A
現在、夫婦で富山にて制作しておりますが、
来年の4月からは二人の故郷である秋田に移る予定です。
秋田の環境でガラスをどこまで続けて行けるのかと不安でいっぱいですが、
来年に向けた種のようなものを沢山まけたらよいなと考えています。
今回、「工房からの風」に参加する事が決まり、
自分自身の中に柔らかな風が吹いている事に気がつきました。
10月に吹く風は夏の終わりを告げる、少し寂しい気持ちにさせられますが、
「工房からの風」では新しい季節を告げるようなさわやかな風が吹いてほしいと願います。

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節目に出展くださるのですね。
ご夫婦おふたりからの共通のメッセージ。
ぜひ、新天地での制作へのよき種蒔きになりますように。

Q
熊谷峻さんのお名前、あるいは工房名についての由来、
またはエピソードを教えてくださいますか?

A
「峻」という漢字には、山の山頂付近の険しい様子や眺めという意味があり、
色んな困難、厳しさに打ち勝つような男になれ、
と父が名付けたと、恥ずかしながら今回初めて聞きました。

現在33歳にして、そんな勇ましい男にはいまだなれておらず、少し反省しました。

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いえいえ、反省だなんて!
今回を機に、お名前の意味をあらためて受け取られた峻さん。
名前は人生最初のプレゼントとも言われていますので、
今、お聞きになるのが良いタイミングだったのですよ。

熊谷峻さんのブースは、ニッケ鎮守の杜の中央部。
花壇のほとりです。

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