director's voice

kegoya

久しぶりに「工房からの風」に戻ってきてくださいました。
山形県で籠編みをするkegoyaさんです。

Q1
今回の「工房からの風」には、どのような作品を出品しますか?

A1
あけびのつるやくるみの樹皮など山の材料のかごを作っていきます。
手提げから収納用の大きなかごまで、用途も色々なかごを作りました。

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長年、ふと美しいと思っていた球根の形をかごにしてみたりと、
このタイミングで挑戦できたかごもあります。
藤棚のブースに吊り下げられるようなイルミネーションも新たに編んでみました。
シャンデリアをイメージしたかご細工にアレンジしています。

illumination

前回出展いただいて以来、すっかり籠編みのお仕事が忙しくなったkegoyaさん。
それでも、鶏を飼い、小麦を収穫し、お連れ合いの炭焼きや山菜取りの仕事も充実し、
今ではふたりのお子さんのおかあさんとなって、
日々の暮らしもますます豊かになりました。
そして籠編みへの情熱はますますふくらみ、
限られた時間の中でも、意欲的な制作を続けています。

球根の形の籠は、底のいくつものR(曲面)が
なんとも素朴な優雅さを醸し出しています。

また、シャンデリア!とは!!
kegoyaさんには脱帽です。

Q2
「工房からの風」への出展が決まった時、どのようなことを思いましたか?

前回、8年前になるのですが、
山形の木小屋をイメージした壁をブースに再現して
風や木漏れ日の中、作品もお客様もとても心地よさそうでした。

展示が決まった時は、
「またあの場所で展示ができる!」といううれしさで、
やってみたい展示イメージをあれこれ考えはじめてしまいました。

鎮守の杜は何でもない場所のようですが、
手入れをされたささやかで美しい場所に
工房村が2日間現れるというイメージがあります。
普遍的な場所だからこそ、
遠い異国にも通じてどこにでもなれる気がする、
作家にとってもあり難い展覧会だと思っています。

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ありがとうございます。
二日間の工芸村。
まさにそのようなイメージで私たちもいます。
物語の中でのようなことが、確かに行われている。
そんな広がりの心を持つ人が集って、あの二日間が生まれるのですね。

Q3
あなたの「工房」のある街の好きなものやところ、
自慢できること大切に思っていることひとつ教えてください。

A3
工房のある山形県小国町は、
アルプスのような岩山と空が工房のすぐ裏に広がります。
下には畑や植えた花木や果樹、絵本のような世界が目前にありますが、
地元の人が夏の草刈や冬の雪囲いを何年もしてできた風景です。

何でもない美しい風景は高齢化で維持できなくなるかもしれないけど、
風景にかご細工をプラスして美しさや気持ち良さを感じて暮らすことで、
維持することにつながるかも、と思っています。

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東京に生まれ育ったkegoyaさんが縁あって移り住んだ土地。
そこで出会ったおじいちゃんやおばあちゃんの素晴らしさに惹かれ、
根をおろして人生を編み続けていく中で、
この愛らしいくるみやあけびの籠も編まれていくんですね。
これからはkegoyaさんがそのすばらしさを継いで、
その姿に憧れる次の世代の方が現れていきますね、きっと。

kegoyaさんの出展場所は、ニッケ鎮守の杜に入って右側すぐ。
藤棚の下にkegoyaさんの世界が広がります。

二日目だけになりますが、ワークショップの予定しています。
『あけびのペンスタンドを編む』
10/15(日)のみ 11:00〜12:00   定員6名様
14:00~15:00 定員6名様

(※ワークショップのお申込は、
開始30分前より開催ブースで行います。
ワークショップ専用のプリントを当日テントで配布します)

ホームページはこちらになります。
→ click

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