director's voice

yuki kawahara(フェルト)

スイス在住のyuki kawaharaさん。
工房からの風には2014年以来、二度目の出展をいただきます。

Q1
yuki kawaharaさんは、
「工房からの風」にどのような作品を出品くださいますか?

A1
帽子、マフラー、ストール、手袋。
羊毛を使いフェルトで形ににすることの
意味を考えてたどり着いた定番のアイテムです。

毛と布が絡み合って生まれる布の表面や色は
一点ずつ違うので、それぞれの表情を発見していただければ嬉しいです。

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ドイツ語圏のスイスに長く暮らすyuki kawaharaさん。
フラワーアレンジメントのお仕事から
フェルトでの作品作りに制作が広がって、
地元スイスでの発表を続けてこられました。

日本ならではの繊細な手仕事とヨーロッパの感覚が
yuki kawaharaさんの中で融けあって、
独特の布フェルトの世界を生み出します。

Q2
工房でよく聴く音楽、
または、ものづくりを進める中で大切にしている本、
あるいは、心の中で大切にしている映画、
いずれかを教えてくださいますか?

A2
音楽は時々流します。
元気の無いとき、やる気満々の時、
集中するときなどとその時の気分によって
ロックからオペラまで様々です。

心のサプリメントのような役割でしょうか。

また旅にでるとそこの土地の音楽を探し、
名前も知らなかったアーチストが多いですが、
戻ってからその風景や香りを思い出に浸りなが作業することも。
昨年はアイスランドがテーマでした。

縮絨(シュクジュウ)はひたすら
羊毛をフエルトになるように縮める作業です。

その時は読書時間の不足を埋める為に、
そして語学学習の為という理由から
オーディオブックを聴くことが多いです。
ミヒャエルエンデの「モモ」は何歳になっても考えさせられる作品で、
何度も読んだり聴いたりしています。

Yukiko Kawahara, Shooting mit Model im Studio, Studiolicht

なるほどー。
本を聴く、ということもあるのでした。
「モモ」は原文がドイツ語だと思うので、
それは一層よく伝わるのでしょうね。

Q3
草や木で作られたもの(工芸品に限らず)で、
大切にしているものや、思い出に残るものをひとつ教えてください。

A3
木工は触って使ったり、
日に当たったりすることによって深みが増す生きている素材の一つですよね。

アトリエにある高さを調節できる機能付きの古い作業イス。
ヴィンテージショップで見つけました。
長く腰掛けるには硬いのですが、
展示会などではブースの中でいい感じの空気を醸し出してくれています。

最近、うちには帰国の際に出会った木工作家さんたちの作品が増えています。
今は見るだけで嬉しくなるのですが、
これからは大切に「自分のモノ」になるように使いこなしたいと思っています。

Yukiko Kawahara, Shooting mit Model im Studio, Studiolicht

今年の工房からの風には、
特に木工作家のすばらしい作品が集まっています。
スイスでの暮らしの中で、
ぜひいい味がでるように使いこんでいただけたらと思います。

yuki kawaharaさんの出展場所は、おりひめ神社の脇。
ホームページはこちらになります。
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