director's voice

大谷房子さん・染織・愛知

さあ、作家から届いたメッセージをお届けするのも、あと数人となりました。
ここからは複数回出展となるこの場のベテラン?作家の方々。
まずは、染織の大谷房子さんです。


『工房からの風』に房子さんは、どのような作品を出展されますか?

A
『ケの日』の布を展示します。

綿を中心としたストール、バック、ポーチなど、
「あったらいいなこんな布」を織り上げました。
スーピマコットンやシーアイランドコットンといった長繊維の糸を使い、
巻き心地、使い心地を考えました。
当日、いろいろ試して楽しんでいただけたらと思っています。

房子さんの布は、「ほんとうに手織りなの?」
と一瞬思ってしまうほど、細かな糸を丹念に正確に織り上げられたもの。
どれほどの集中力なのだろうかと思ってしまいます。

わたしも房子さんの布を何枚も愛用させていただいているのですが、
使っていくほどに、手織りならではのありがたみ!を感じます。
素材の吟味と手の技と。
へたれない布、といったら、よいでしょうか。
使うほどに風合いが育つ布なのです。

Q
房子さんにとって、『工房からの風』は、どんな風ですか?
そして、どんな風にしたいですか?


響く風です。

つくり手として使い手として、ものが生まれ使う楽しみを毎年感じさせてくれます。
普段の生活の中でお気に入りの暮らしの道具が加われば気持ちも弾み、
毎日を大切に暮らすことを気付かせてくれる場所でもあります。
約50名の作家がそれぞれ同じ方向へ。
その中で私も風を響かせられたらと思っています。

房子さんが前回出展されたのは、2009年。
開催前のミーティングなどでは、風を前にどこか自信なさげな姿が印象的でした。
それが当日。
満面の笑顔に変わっていましたね。
風に乗った瞬間に立ち会えた喜び。
ご来場の方にもきっと伝わったことと思います。
今回は平熱で伸びやかに、さらに風に乗っている感じですね。

大谷房子さんのホームページはこちら → 

出展場所は『コルトン広場』モニュメント周りです。