director's voice

メロウグラスさんから

ニッケ鎮守の杜、手仕事の庭のほとりで、ほんわりとしながらも
ひときわ確かな輝きのブースがありました。
メロウグラス、タナカユミさん。
ユミさんからもメッセージをいただきました。


(photo usami)
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工房からの風の日曜日の夜
長野の家にもどるとすっかり気温が冷え込んでいました。

こちらはストーブを10月から毎日つけています。

ストーブの上のやかんの湯気をみて
さっきまでいた工房からの風のことが湯気のように思えました。
その夜から高熱がでて翌日から点滴。

熱と一緒にすごすなかで
「工房からの風」稲垣さんの本を眺め 素敵な作家さんたちの様子に心ドキドキしました。
Facebookからあがってくる工房からの風の感想を眺めてジーンとしたりしていました。

たくさん眠って昨日から動けるようになり
裏庭の栗拾いをしました。

秋の終わりの栗をひろいながら
一週間前あの場に立っていたこと
手仕事の庭で羽織っていたものを脱いで半袖ですごした時間も
素敵な作家さんたちと並んで展示していたことも
やはり湯気のような出来事に感じています。

今日は秋晴れとなり
持ち帰った荷物を庭にひろげて片づけをはじめました。
みなさんは翌日にされたことでしょうね。
私はまたもやスロースタート。

作品をひろげながら、いろいろなお客様にもらった素敵な言葉や感想を思い出しました。

素敵に年を重ねた紳士なおじいさんがオブジェの作品を手に持ち
「この作品をみたとき胸がドキンとしました」
と言って高いオブジェを買ってくださいました。
その話を稲垣さんにしたときに
「少しずつ身の回りのものを減らしていく世代の方なのにね」
っとおっしゃていたことがジワジワ広がってきました。

おじいさんの家のなかに
わたしの作品がどんな風に存在しているのかな・・・。
おじいさんのこれからの時間と生活を
私のオブジェの作品も一緒にすごしていくのかと想像するだけで
胸いっぱいです。

工房からの風に来られる方々が
口々にわたしの作品の感想を素敵な言葉でいってくださり
心や言葉の豊かさに驚きました。

素敵なひとが集まる工房からの風で
素敵なひとたちのアンテナが伸びて あの場にお客様も集まってきたのかなっと思っています。

そういう場をつくること
そういう場を応援するオブザーバーさんや業者の裏方さんの方々
みんな素敵だなって思っています。
ありがとうございます。

その中に立っていた素敵な作家のみなさんと
作品を並べることができたこと とても幸せです。

手仕事の庭に わたしは忘れものをしてきました。
宇佐美さんから届いた箱のなかには
あの庭のハーブが入っていました。
その香りがとても懐かしく思いました。

熱で何日も眠っていた浦島太郎のわたしは、
これからジンワリと工房からの風のことを想いたいと思います。

ありがとうのメールが遅くなってしまってすみませんでした。
たくさんありがとうございます。

これからに続く工房からの風 たのしみにしています。

では。

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工房からの風
当日の「強風」は、心地よさがまさって心がうれしく高揚する方が多いようですけれど、
工房へ戻ってほっとした途端に、寝込んでしまう方も多いのですね。
メロウグラスさんのガラスが印象に残った!というアンケートもたくさんいただきました。
秋の庭のひとときのきらめきが、多くの方の心にずっと刻まれていることでしょう。
そして、旅立っていった作品が、それぞれの方のもとで、新たなストーリーを重ねていくのですね。

メロウグラスさんの開催前のメッセージはこちらです。 → ☆