2022年10月の記事一覧

「出展作家紹介/工房からの風」New

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飯島 たまさん(染織)

Q1
山梨県で染織に取り組む飯島たまさん。。
「工房からの風」に、どのような作品を出品されますか?

A1

Q1 和綿ばっぐ

和綿のバッグ。
押し入れに大切に仕舞ってあったお布団、多少の黄ばみはあるものの100%和綿です。
紡いで織ってバッグにしました。軽くて丈夫です。

Q1ブックカバー

ブックカバー(文庫本)。
北欧の織り模様は畑で採れた和綿を本藍や植物で染めた糸を用いました。
使うほど手に馴染みます。お出かけにはいつものバッグとお気に入りの本とともに。

Q1巻物

巻物。
上着として、またコーディネイトの仕上げとして、暖かく心地いい一枚となりますように。

Q2
飯島たまさんの工房の中で、特に大切にしている場所、あるいは部分、印象的な場所、空間、または、道具の写真を1カット撮ってください。
そして、その説明をお願いします。

A2
紡ぎ車。
もうボビンの支えの金具が貫通しそう。
皮をかませて使っています。
こちらは15年以上の月日を共に過ごした紡ぎ車。
日々、怒りや悲しみ、喜びや淋しさもある中で紡ぎ車があり紡いでいます。

紡いでいると落ち着いて穏やかになります。
ただ紡ぐ、その時間を大切にしています。

Q2 紡ぎ車

Q3
飯島たまさんが自作以外で、大切にされている、あるいは、愛用されている工藝品をひとつ教えてください。

A3
竹筬(タケオサ)と筬通し

手紡ぎの糸は素材の個性が生きていて、生かしながらも綺麗に丁寧に織りたいものです。
筬に一本一本タテ糸を通し固定し織ると竹を通じて糸の調子が伝わってきます。
糸に合わせてしなり、静かに空気を含みながらの機音はトントンよりもススー、ススーのリズムを刻みます。
しなやかで軽やかな竹筬は糸にも作り手にも優しく美しい作品です。

Q3 竹筬

手で紡ぎ 草木で彩り 機で織りなす

飯島さんのお仕事を表す言葉です。
素材の恵みと手の技を感じる布との出会いをぜひお楽しみいただけたらと思います。

飯島たまさんの出展場所は、コルトン広場、スペイン階段前。
作家ページはこちらです。
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犬童南佳子さん(陶芸)

Q1
千葉県市原市で作陶する犬童南佳子さん。
「工房からの風」に、どのような作品を出品されますか?

A1
ひとつずつ最初から最後まで自分の手を通してつくるということの意味を大切にして、制作しています。
誰にでも使いやすい、重ねて収納できる機能的な工業製品の食器も魅力的ですが、
私にとって手作業でつくる魅力は窯で焼いた時にたわむ自然な重力の曲線や、ひとつづつ色味にも個性が出るようなやわらかい部分だと思っています。
器を使うとゆったりと満たされた気持ちになっていただけたら嬉しいです。

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Q2
犬童南佳子さんの工房の中で、特に大切にしている場所、あるいは部分、印象的な場所、空間、または、道具の写真を1カット撮ってください。
そして、その説明をお願いします。

A2
このヘラは私が初めて作った陶芸道具です。
(地味でごめんなさい)

大学で道具を制作する授業があり、その時に作ったものです。
細かな作業をする際に、かゆいところに手が届く絶妙な先端の丸みと薄さで、ヤスリがけしながら未だにずっと使い続けています。
その頃から今日まで20年ぐらい経ちますが、このヘラなしでは制作できない体になってしまいました。ない道具は作るという精神も教えてもらい、ヘラと共に役に立っています。

IMG_9253

Q3
犬童南佳子さんが自作以外で、大切にされている、あるいは、愛用されている工藝品をひとつ教えてください。

A3
岐阜県にある多治見市陶磁器意匠研究所というところに私が通っていたときに、共に学んだ大隈新さんの湯呑み茶碗です。
私自身は硬い印象の磁器土で制作していることもあり、この茶碗のような土物の温かみのある質感は、また違った魅力を感じます。
それに加え、大隈さんの作品は作り込んだ造形美と、手を加えすぎない美しさのバランスがすごく洗練されていてどれもかっこいいです。
この湯呑みでお茶を呑むと特別な時間を味わえるので、とても気に入っています。

IMG_9252

青が印象的な犬童南佳子さん。
一貫して手で作ることの意味を心において作られる作品それぞれの違いをぜひお手に取ってご覧いただければと思います。

犬童南佳子さんのブースは、今年から広がったコルトン広場本八幡側。

作家ページはこちらです。
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もくのすけ(木工)

Q1
神奈川県小田原市で木工の励むもくのすけ、こと鈴木友子さん。
「工房からの風」には、どのような作品を出品されますか?

A1
うつわを中心にインテリアこものやアクセサリー等を出品します。
もくのすけは小田原漆器を制作する木工轆轤の工房です。
漆器の中でもとくにお椀といううつわが好きで、いろいろな大きさ、デザインのものを作っています。
今回はほぼ全種類のお椀をご覧いただけると思います。

Q1お椀3サイズ (2)

Q1 お弁当箱5サイズ

Q1お椀3サイズ (1)

Q2
もくのすけさんの工房の中で、特に大切にしている場所、あるいは部分、印象的な場所、空間、または、道具の写真を1カット撮ってください。
そして、その説明をお願いします。

A2
大切にしている場所や道具はたくさんありますが、1カットとなるとここしかありません。
私の工房は、木工職人のなかではかなり狭いほうだと思います。
10畳ほどの工房の真ん中に木工轆轤を据えてあり、一日の大半をここに座って過ごします。
左後ろには木を削る刃物や定規、深さや厚さを決める道具類があり、右側にはグラインダー、右後ろには100個くらいの型木を置いていて、たくさん移動しなくてもいいようになっています。
この場所が一番好きで落ち着きます。
もくのすけのすべての品ものはここから生み出されます。

Q2大切な場所

Q3
もくのすけさんが自作以外で、大切にされている、あるいは、愛用されている工藝品をひとつ教えてください。

A3
伏見漆工房のスープスプーンです。
カトラリーとしては高価なので、思い切って手に入れました。
竹製で先端部分は黒漆の塗り立てになっています。
使うほどに艶が出てきて美しくなっている気がしますし、なによりも口当たりが最高です。
木や竹のものは温度の変化が大きくないので、熱いもの、冷たいものを食べる時に特に良さがわかります。

Q3スープスプーン

もくのすけさんのお椀は、実(じつ)があって、ご自身用はもとより、贈り物にもおすすめです。
きちんと挽いて、きちんと塗る。
お子さんからご高齢の方まで、きっと日々のご飯がおいしくなります。
ほぼ全種ラインナップ揃うとのこと。
壮観でしょうね。

もくのすけさんのブースは、コルトン広場、モニュメント周り。
陶芸の山田麻未さんのお隣。
もう方々話の隣は、風人さんによる「素材の学校」。
飴色輝くブースですよ。

作家ページはこちらになります。
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古城 ヒロミさん(ガラス)

Q1
千葉県東金市でガラス作品を制作する古城ヒロミさん。
「工房からの風」に、どのような作品を出品されますか?

A1
ムリーニという技法で金太郎飴のようにパーツを制作し、魚や星などのパーツを作り模様としています。
ガラスの透明感を活かし水に見たてた一輪挿しや器、オブジェ等です。
・金魚の一輪挿し
・月と星の一輪挿し

月と星の一輪挿し1200

金魚の一輪挿し1200

・犬猫のオブジェ
小さいころから犬を、現在は猫を飼っています。
犬や猫のオブジェは
実家を離れガラスの勉強に富山にいる時期に
犬が好きすぎて、心の隙間を埋めるように制作し始めました。
1匹1匹愛情込めた、それぞれ1点物になります。

犬猫1200

Q2
古城ヒロミさんの工房の中で、特に大切にしている場所、あるいは部分、印象的な場所、空間、または、道具の写真を1カット撮ってください。
そして、その説明をお願いします。

A2
ガラスの制作道具になります。
熱いガラスは素手では触れないため、道具を使って形作ります。
イタリアやアメリカ製の道具などがあります。

その中でも紙リン(濡らした新聞紙)が好きです。
紙リンを持ち熱いガラスを触って整えます。
紙リンには水をかけて使用する為劣化していきますし、
熱で焼け焦げて破けてしまう消耗品です。

使っていくと水分量と焼け具合のちょうどいいバランスの時があり
その時だけ紙リンが無敵になったと感じます。
常にその状態で使用できればいいのですが、
そのバランスはなかなか保てません。

そのとても使いやすい状態が好きです。

道具1200

Q3
古城ヒロミさんが自作以外で、大切にされている、あるいは、愛用されている工藝品をひとつ教えてください。

A3
大切にしている作品になります。
15~20年位前(時期はうろ覚えです)に購入した作品でガラスのオブジェです。
この作家さんの吹きガラス講座に講座生として通っておりました。
制作しているところを見ていて欲しくなり、個展で購入させていただいた思い出のある作品になります。
(現在はこの作品は制作していないようですのでお名前は伏せさせていただきます。)

1200

前を歩く工人の手に実った作品を大切にされる作家が多いですね。
いつか大切にされる側の作り手になって・・・

古城ヒロミさんの出展場所は、コルトン広場、スペイン階段前
作家ページはこちらです。
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三宅直子さん(陶芸)

Q1
東京都町田市で作陶する三宅直子さん。
「工房からの風」に、どのような作品を出品されますか?

A1
道路や建物で見かける縞鋼板や、段ボール箱をモチーフにしたお皿、ボルトやナットなどの工具を粘土に型押しした豆皿など、普段身の回りにある物を陶磁による生活の道具に作り替えて出品します。

danbouru 2

simatouhan 2

tools 2

Q2
三宅直子さんの工房の中で、特に大切にしている場所、あるいは部分、印象的な場所、空間、または、道具の写真を1カット撮ってください。
そして、その説明をお願いします。

A2
工房の天井から下がっている、大容量の作品棚が特に気に入ってます。
ステンレスのパイプに棚板を渡し、作り途中の作品を保管したり、乾燥させたりします。
陶芸は作り始めてから、少し乾かしては作り足したり、コツコツ削ったり、完全に乾燥するまで待ったりと、完成するまで日にちがかかります。
その間、限られたアトリエ内のスペースを有効に使えるように、棚は吊り棚式にしました。
パイプを通す位置を変えると高さ調節が出来ます。
一番下の段は頭にぶつからないように、でも背伸びすれば脚立に乗らずに棚板を出し入れ(×板が差し入れ)出来るように、絶妙な高さにしました。

工房棚

Q3
三宅直子さんが自作以外で、大切にされている、あるいは、愛用されている工藝品をひとつ教えてください。

A3
ガラスのボウル。
この絶妙な透明感と思い切った色。
木やガラスなど、焼きもの以外の素材は不思議で、使っていて嬉しくなります。
大学の時の先生、習ってはいませんが同じ工芸学科の教授高橋禎彦先生の作品です。

お気に入り

「’n studio」を設立し、作陶を続ける三宅 直子さん。
いくつかのシリーズがそれぞれ個性が立っていて楽しい展開ですね。
「工房からの風」に向けての取り組みもとても前向きで、お話しするたび、こちらが元気をいただきような気持ちです。

三宅直子さんの出展場所は、コルトン広場、スペイン階段前。

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前田 昌輝(木工)

Q1
岐阜県多治見市で木工をされる前田昌輝さん。
「工房からの風」に、どのような作品を出品されますか?

A1

大鉢

大鉢
その木は生まれた場所で繰り返す四季を何度も感じながら光を求めて枝葉を伸ばし風にそよぎながらその景色を何十年何百年と静かに眺めてきた。
訳あって伐採されたその木は私たちよりも多くの時間を生きてきたのだろう。その静かな、物言わぬ木と向き合い、じっくり語り合う。次に過ごす新たな時間はどんなおしゃれをしようかなと。
そんなことを考えながらひとつひとつ作り上げる器たち。

漆ストロー

漆ストロー
真っすぐ素直に育った木にできる事はたくさんある。家具にもなれる。
私のもとに来たそんな木はストローになりました。
少し前までストローって使い捨てるのが当たり前、割りばしのような立ち位置だったのではないでしょうか?
ならば木と漆で愛着が湧いてくる捨てたくないストローを作ろうと決意しました。
箸や椀と同じく直接唇に触れるものだから口当たりが優しく柔らかで、それでいて丈夫な漆で仕上げています。

ウォーリーウッド

ウォーリーウッド
器などの制作中にいつも手のひらで仕上り具合を確かめていますが、
実はその感触を味わうのが至福の時なのです。
でも器として出来上がったモノは手触りに惚れ惚れするためのものではない。器には上に載せるものを受け止め引き立てるという大事な役目がある。
ならばいっそ手触りを感じるためのものを作ろうと思ったのが始まりです。
いろんな木で、いろんな形で、いろんな大きさで。手のひらで包んでいるのにその木に包まれているような錯覚すらおぼえる不思議な安心感があります。
木の持つやさしさを感じてみてください。
普段はそっと佇む、触って楽しむオブジェです。

Q2
前田昌輝さんの工房の中で、特に大切にしている場所、あるいは部分、印象的な場所、空間、または、道具の写真を1カット撮ってください。
そして、その説明をお願いします。

A2
材木倉庫。
木たちと語り合う始まりの場所。
ここで沢山の木を眺めているとふっとイメージが湧いてくる。
湧いてくるというよりその木に呼ばれてお互いの意思が繋がる感じです。
私が作りたいものと、その木がどうなりたいのかが合わさってだんだんと形が見えてきます。

材木倉庫

Q3
前田昌輝さんが自作以外で、大切にされている、あるいは、愛用されている工藝品をひとつ教えてください。

A3
エクアドルで見つけたクエンカ焼のお皿。
以前住んでいたクエンカの町で見つけたお皿は心が晴れやかになる色使いと手書きのデザインが気に入っています。
温和でいつも明るく人懐っこいクエンカ人を思い出させる雰囲気で、15年以上使い続けている愛着ある一品です。

クエンカ焼

『木たちと語り合う始まりの場所』

木工の方たちは、皆さん素材である木と向かい合い制作をされていますが、
前田さんはひときわその想いが強いように感じています。
縁あって手元に巡ってきた木をどのようなかたちへ・・・。
ひとつひとつのストーリーをぜひブースでご覧いただけたらと思います。

前田昌輝さんの出展場所は、ニッケ鎮守の杜、中央部のgalleryらふと寄り。
お隣は、陶芸の飯野夏実さんのブースです。

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chiiiiiiico(装身具)

Q1
神奈川県で制作をするchiiiiiiicoさん。
「工房からの風」に、どのような作品を出品されますか?

A1
私の生業としてのものづくりの始まりは、美大卒業後にプロダクトデザイナーとして就職した家電メーカーでの仕事です。
若い頃は知的な空気を纏った工業製品に憧れがあり、自分がデザインしたものが大量生産され、それを沢山の方が使っていることに誇りを持って仕事をしていました。
そしてキャリアを重ねるにつれパソコンの中の3Dデータではなく、自分の手の中で素材を触り加工したいという想いが湧いてきました。
そういった自分の背景もあり、私が心惹かれるのは手仕事を感じるような作品で、自分の作品もそうありたいと思っています。

そして今は植物や自然界の現象をモチーフに装身具をデザインしています。
そこから一歩踏み込んで細胞や植物の断面、顕微鏡の世界にフォーカスした作品も展示します。
指や髪につけるとそのコントラストによりモチーフが浮き上がるような繊細なデザインが特徴です。
その中でもシルバーに24金を施した作品は、シルバーはゴールドを、ゴールドはシルバーの色をお互いに綺麗に見せてくれています。
装身具は身につけた時に完成すると思っているので、是非手に取ってお試し頂きたいです。

若菜_萌黄_白雪

萌黄_白雪_楚々

誇花マジェステ03

Q2
chiiiiiiicoさんの工房の中で、特に大切にしている場所、あるいは部分、印象的な場所、空間、または、道具の写真を1カット撮ってください。
そして、その説明をお願いします。

A2
工房の窓から見える風景です。
家を作る際、作業机で仕事をする時に目の前に外の風景が見えるような高さに正方形の窓を配置しました。
1日のほとんどをこの作業机で制作しています。
その窓から見える風景は畑(今は里芋とさつまいもの収穫時期です)、向こうの山、民家が少し。
黙々と一人で作業をしている日常に、時間と季節の移り変わりを教えてくれる窓です。

工房からの景色

Q3
chiiiiiiicoさんが自作以外で、大切にされている、あるいは、愛用されている工藝品をひとつ教えてください。

A3
seccaのお皿です。
新居に引っ越しの際に頂きました。seccaは美大のクラスメイトと先輩が立ち上げたブランドです。
公立の美大でクラス人数が20人程と少なく徹夜課題も多かったので、大学で過ごす4年間はとても濃厚で、クラスメイトとも家族のような関係になっていきました。
作り手のことをよく理解しているので、このお皿にもとても愛着があります。
二人共造形力がとても高く、どこから見ても美しいフォルムは流石だなと、自分の作品撮影にも使用するほど気に入っています。

secca

自然の景色を望みながら、繊細で美しい作品を制作するchiiiiiiicoさん。
出展ブースは、コルトン広場、スペイン階段前。
コラボ制作もされているchiffon glassさんがお隣です。

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chiffon glass(ガラス装身具)

Q1
名古屋市で制作をするchiffon glassさん。
「工房からの風」に、どのような作品を出品されますか?

A1
ボロシリケイトガラス(耐熱ガラス)で制作したガラスアクセサリー、
ピアス、イヤリング、ネックレス、リング、イヤーカフです。

写真で載せたものは全て出品いたします。
丸いガラス玉に小さなガラス粒を一つ一つ付け加えたスノーボールや
ひらひらと波打つフリルのシリーズ、種のモチーフをフープにしたシリーズ、
そして同じく出展されるchiiiiiiicoさんとコラボレーションしている
シルバーとガラスを掛け合わせたイヤーカフやリングも出品いたします。
今回一緒に出展することが叶いとても嬉しく思っています。

ボロシリケイトガラスの透明度を生かした無色透明のものやガラスをフロスト加工しふんわりとさせたもの、
秋冬の装いが引き立つような色ガラスを使用したものなど、光を通した様々な見え方をするガラスをどうぞお手に取ってみてください。

cg作品1

cg作品3

cg作品2

Q2
chiffon glassさんの工房の中で、特に大切にしている場所、あるいは部分、印象的な場所、空間、または、道具の写真を1カット撮ってください。
そして、その説明をお願いします。

A2
熱して柔らかくしたガラスは手で触ることができません。
道具は私の手となりガラスの形を作ってくれます。

使用している主な道具は、
上段左から

ライター
カーバイトスコアナイフ(ガラスに傷をつけカットする)
タングステン棒(主にガラスの穴あけ)

下段左から

トング(ガラスを挟んで形を変える)
ピンセット(ガラスをつかむ、ねじるなど)
ハサミ(ガラスに切り込みを入れたり線をつけたり)
ノギス(同じ大きさにする、サイズをはかる)
コテ(ガラスに模様をつける)
カーボン製の棒(ガラスの形を整える)
ピンセット大(余分なガラスをつかんで捨てる)
リングサイズ棒

専門店でしか購入できないものもありますが、ホームセンターで手に入るようなものの方が意外と多いです。
小さいピンセットは100均で購入したものです。

ガラスは酸素バーナーの炎で柔らかく溶かし道具を使って触り、形を作り
炎で整えるの繰り返しです。型はありません、ガラス棒を酸素バーナーで溶かしノギスで測って同じサイズに調整し作ります。

ピンセットは引っ張ったり、挟んだり、ハサミは切り込みを入れたり、タングステン棒は穴を開ける。
できることはなんでも試してどんなふうに変化するかを観察、そして好きな見え方、いいなと思う形を探しています。
この繰り返しで新しい作品を生み出します。

ガラスの美しさをアクセサリーで表現していこう、と独立するまではガラスの学校で吹きガラスを学び、瀬戸のガラスの工房で師匠のアシスタントや吹きガラス体験、教室のお手伝いをしていました。
まさに超がつく修行時代、雑草のような粘り強い生き方を教えてもらい、同じ仲間と励まし合い分かち合いました。
当時学んだ吹きガラスの技法をいくつも活用しており、今でも制作の下支えとなっています。

cg道具

Q3
chiffon glassさんが自作以外で、大切にされている、あるいは、愛用されている工藝品をひとつ教えてください。

A3
同じ愛知県の織物作家、新美典子さん「Niimi」のアミュレットです。

典子さんは明るくユーモアがあり頼もしいお人柄、生み出す作品はとにかくおしゃれ、
自分にしかできないもの作りを模索し表現しているその姿勢に尊敬し憧れています。
7年程前に知り合ってからずっと彼女のファンです。

アミュレットとは、「お守り、魔除け」の意味があり、私はキャンドルクォーツを中に入れています。
この小さなサイズ感と黒と白の粋な織り模様、一緒に織り込まれたビーズとスパンコール、ツヤのあるコードとシルクのフリンジ、そのまま文章にしただけなのに「か、かわいい、、!」とその魅力を再認識しています。笑

このアミュレットは「異国の草原」という名が付けられています。
昔、モンゴルの遊牧民と一緒に生活できるツアーに参加したことがあり、その時に見たモンゴルの広く終わりのない草原の景色を思い出しました。
思いもしなかったところでご縁を感じるとはこういうことでしょうか。
初めの頃はすっと背筋が伸びるような、自分を引き上げてくれるような感覚が強かったのですが、今ではすっかり体の一部のような安心感も加わり、なくてはならないものに変わりました。
このアミュレットを身に付けて、クラフトフェアや対面販売の仕事をしています。

工房からの風にも斜め掛けして挑みますので気が付いたら声を掛けてください^^

cg工藝品

文章からもお人柄がしのばれる?chiffon glassさん。
透明で繊細な作品群、ぜひ優しくご覧いただけたらと思います。

chiffon glassさんの出展場所は、コルトン広場、スペイン階段前。
本八幡方面です。
お隣には、コラボ展開もされているchiiiiiiicoさんのブースがあります。

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A fewさん(装身具)

Q1
初出展のA fewさん、「工房からの風」に、どのような作品を出品されますか?

A1
天然石ルースに触れて浮かんだイメージをもとにデザインした植物や、動物をモチーフにした1点ものと、
百貨店等で展開する定番作品(型があるものに一点ずつパーツを溶接したり、石を入れたり、仕上げを変えたり、ほぼ一点ものに近いもの)を持って行きます。

天然石を使った一点もののリングは、デザイン画などほぼ無い状態からWaxを削り出して行き、やり直ししないで一回で完成まで持っていきます。
このシリーズを製作する上で目指したことが生き物の生命力、躍動感を金属で表現したいということでした。
リングというよりもひとつの生き物、自然界の現象のような面裏のない表現を目指しています。

金属のような無機質なものに生命力を与えるのはかなり難しいことだと思っているため、目に見える金属表現に加えて、情熱というか熱を込めるように心がけています。
「情熱」=「集中力」だと思っているため、製作は一回で行い、集中力が分散しないようにしています。

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Q2
A fewさんの工房の中で、特に大切にしている場所、あるいは部分、印象的な場所、空間、または、道具の写真を1カット撮ってください。
そして、その説明をお願いします。

A2
画像は火床の写真。
私が思う大切な「場所」はこの場所が無いと製作自体ができない場所という意味で「彫金机と道具類」「火床」を挙げたいと思います。
1.5畳ほどの狭い空間ですが、この場所が無いと落ち着いて製作できません。
どんなに製作意欲と材料があっても,
孤独になれる空間が無いと、私は自分自身の製作ができない性格のようです。

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Q3
A fewさんが自作以外で、大切にされている、あるいは、愛用されている工藝品をひとつ教えてください。

A3
ぽっぺん
愛用というか子供の頃からずっと大切に保管している長崎のガラス細工ぽっぺんと寄木細工のカラクリ箱です。
ぽっぺんは吹いて遊ぶというよりも眺めていることのほうが多いですが、ガラスの儚さと美しさを感じられます。
寄木細工は木目と絵柄の美しさとカラクリの細やかさが魅力的です。

もう一つ、失くしてしまったものに有線七宝のペンダントトップがあり、
エメラルドグリーンとオレンジの花の対比が美しく気に入っていたものでした。

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ひとつの生き物、自然界の現象のような面裏のない表現
素敵な想いですね。

A fewさんの出展場所は、コルトン広場、スペイン階段前。
本部テント2の正面あたりです。

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Yu-ten (ガラス)

Q1
市川のお隣、東京都江戸川区でガラス作品を制作するYu-tenさん。
「工房からの風」に、どのような作品を出品されますか?

A1
主にガラスのうつわです。
「触れることのできる記憶」をテーマに、一瞬だけど一生心に残って輝いている記憶をガラスに重ね合わせ、日常の中で手に取って使った時や、飾って眺めた時に、心の奥にあった大切な記憶を思い出し、心がじんわりと温まりほぐれていくきっかけになるようにという想いを込めて制作した作品を出品いたします。

ぜひみなさまに手に取っていただき、ご自身の思い出と重ね合わせて楽しんでいただければ嬉しいです。

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Q2
Yu-tenさんの工房の中で、特に大切にしている場所、あるいは部分、印象的な場所、空間、または、道具の写真を1カット撮ってください。
そして、その説明をお願いします。

A2
中学生の頃から愛用している、お年玉を貯めて買った60色の水彩色鉛筆です。
今の作品づくりのベースとなっている大切な思い出は色彩のイメージで覚えていることが多いので、いつもこの色鉛筆を使ってスケッチをすることから始めています。
これを使うと、子供の頃に戻ったようなわくわくした気持ちになって制作が捗ります。

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Q3
Yu-tenさんが自作以外で、大切にされている、あるいは、愛用されている工藝品をひとつ教えてください。

A3
陶芸作家の松田路子さんのお茶碗です。
手に馴染む温かみのあるフォルムと、白地にさりげない植物模様が気に入っていて一目惚れしました。
毎日の食事の時に必ず使っています。
いつものごはんがよりふっくらとおいしく感じます。

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Yu-tenさんは、今回の出展者の中での最年少作家。
初々しい作品には、可能性も輝きとなって煌めいています。
やり取りをさせていただく中で、とてもしっかりと丁寧にひとつひとつをなさっていて、気持ちよく、ありがたかったです。
当日、たくさんの方々との交流が、これからの栄養になっていきますね。

Yu-tenさんの出展場所は、コルトン広場、本八幡側に新たに広げたスペース。
日の光を受けて、ガラスがキラキラとするような陽気になりますように。

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