2014年10月の記事一覧

「皆様へのお知らせ/工房からの風」New

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川崎千明さん 金工 東京

さて、コルトン広場スペイン階段前の作家のご紹介もあとおひとりとなりました。
川崎千明さん、金属で装身具を制作なさいます。

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Q
川崎さんは「工房からの風」に、どのような作品を出品くださいますか?

A
動物モチーフのアクセサリーを出品します。
テーマは動物園。
王道のライオンやゾウではなく、
少しマニアックな種類の動物たちが登場します。

打ち出し技法で制作したブローチなど、一点ものも多いので、
ぜひ、お気に入りの動物をさがしにきていただければと思います。

動物園!
川崎さん、動物園の年間フリーパスまでもっていらして、かなーり、
マニアックに動物さんたちと会話?しているようですよ。
(なんて書くと、相当へんな人みたいですねー、すみません。
そんなことはなくって、とっても楽しく親しみやすいお人柄の方なのです)

:::


出展が決まってから、川崎さんご自身やお仕事などに変化はありましたでしょうか?

A
目に見えるような大きな変化はありませんが、背筋が伸びたというか、
意識が少し変わったかもしれません。

今だけでなく、後につなげていくための基礎固めをはじめた感じです。
まだまだ固まりきらないですし、作品の制作は変わらずこつこつゆっくりですが、
自分なりのペースで、進んでいきたいなと思います。

「galleryらふと」での「風の予感」展では、ちょっとかなり?
追い風ふーふーと吹かせたのですが、川崎さんにはどうだったのでしょうか。
きっと、あおられたりはせずに、じんわり風を染みわたらせていかれるのではないでしょうか。
あ、ホームページが、立ち上がったのは、やっぱり変化のひとつですね。

:::

Q
好きな言葉、座右の銘、何気なく工房の壁に貼りとめているフレーズなど、
川崎さんが 大切にしている言葉を教えてください。

A
「備えあれば、憂いなし」
小学生のころからの座右の銘です。
備えすぎて、かばんがパンパンということがよくありました(笑)

のんびりしていて、直前にばたばたということが多いので、
早め早めに準備ができるようになりたいなぁという意味もこめて。
でも、なかなかそれが難しいので、今後も長く付き合う言葉になりそうです。

今頃、工房では動物園の動物たちがあちらこちらと動き回っているのでは。。。
会場でお澄ましの動物さんたちと、早く会いたいですね。

川崎千明さんの出展場所は、コルトン広場スペイン階段前。
対面には、ガラスの装身具tubuさんがいらっしゃいます。

そして、ほやほやのホームページはこちらになります → 

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野上薰さん 陶芸 神奈川

野上薰さん。
すでに作家活動も長い、「工房からの風」の中では
ベテランの作家の方です。

:::

Q
野上さんは「工房からの風」には、どのような作品を出品くださいますか?

A
昔からつくり続けている「ひもづくりの器」と最近つくり始めた「染付の器」を出品します。
ひもづくりは古来からある技法ですが、ひもの目をあえて残し、
象嵌することにより、ひも目を強調しています。

器の外は焼き締めなので、プリミティブな印象があるようです。

染付の器は、帽子や雲、家や浮き輪などのかたちをしています。
少しユニークですが、シンプルに普段の食卓に使いやすい器を目指しています。

かわいくなりすぎないように気を付けています。

野上さんの作品の印象は、こちらの作品なのですが、
これからご紹介するシリーズと、幅広く制作されていらっしゃるのでした。

:::

Q
出展が決まってから、野上さんご自身やお仕事などに変化はありましたでしょうか?

A
出展が決まり、2回のミーティングを重ね、
多種多様な作家さんと交流を持つことが出来て、とても刺激的でした。
「工房からの風」に公募した理由に、
不特定多数のお客様と接したいということがありました。
そのような機会をいただき、実際にお客様と接することにより、
なにか変われることを期待しています。

長い作家活動の中では、ファンの方々が支えてくださることが喜びであるとともに、
新たな方々との出会いの中で、
新鮮に作品と出会ってほしいと思う気持ちが膨らんでくることと思います。
「工房からの風」には、たくさんの方々がやって来られますので、
さあ、どんな出会いがあることでしょうか。

:::

野上さん、好きな言葉を一所懸命考えてくださったのですが、
ピンと浮かばず、ノーアンサーにしてくださいと。

なんだか、それはそれで真面目な方なのだなぁと思ったのでした。

野上薫さんの出展場所は、コルトン広場スペイン階段前。
モニュメントに向かって広やかな場所です。

そして、ホームページはこちらになります → 

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affordanceさん 革 神奈川

affordance
アフォーダンス
とお呼びします。

何の意味??と思われたでしょうか。
私も思いました。
少し長いですけれど、affordanceさんのHPに書かれていた文章を引用させていただきますね。

affordance= 行為を引き出す (心理学者J・J・ギブソンが作った言葉です。)
全ての“物事”・“環境”が“動物”の 行為をうながしている。というとらえ方です。

例えば
目の前に1つのおにぎりがあります
おにぎりはあなたに“食べる”という行為を引き出します
目の前にいくつかのおにぎりがあります
1つはあなたの大切な人がにぎったおにぎりです
大切な人がにぎったおにぎりがあなたに“食べたい”という感情を引き出します

何気ない日常の中で生まれる様々な行為
affordanceはそのきっかけの一つになりたいと考えます

そんな思いをこめてネーミングをされた革工房です。

:::

Q
affordanceさんは、「工房からの風」には、どのような作品を出品くださいますか?

A
革かばん( 2wayトートバッグ,トートバッグ,リュック,ショルダーバッグ )や、
革小物(お財布,小銭入れ,小物入れ,スリッパ,などなど)を出品いたします。

植物の樹皮や渋でなめされた「植物タンニンなめし」で、
日本製のオリジナルのヌメ革(牛革)を使用して作られるaffordanceさんのバッグや革小物。
使うほどに表情が深まって、愛着の増す逸品に育ってゆきそうですね。

:::

Q
出展が決まってから、ご自身やお仕事などに変化はありましたでしょうか?

A
多くの方にご覧いただける機会なので、力がはいってます。
そういう面で、自分の作っている物を改めて見直すようにはなってます。

革の種類やカラーなど、ご自身の気持ちに適うものを
じっくりと選んで展開されているaffordanceさん。
その積み重ねから現在のラインナップの充実につながっていることを思うと、
お仕事の深さが感じられますね。
軽やかな印象と、丁寧な作りが心地よいバッグや小物。

:::

Q
好きな言葉、座右の銘、何気なく工房の壁に貼りとめているフレーズなど、
affordanceさんが大切にしている言葉を教えてください。

A
工房の壁に貼りとめているフレーズ
「光そのものが造形の素材」

現代美術家ジェームス・タレルにあてられた言葉。
日常に当たり前のようにある光をこのように意識した事はなかったので、
そういう普段は気づいていない潜在的な物事に気づけるようになりたいなぁと思って貼ってます。

カバンやお財布など日用品を作っている自分としましては頭に入れておきたい言葉です。
(ちなみにですが、ジェームス・タレルの作品そのものももちろん好きです!)

金沢の21世紀美術館や十日町の光の館で私も作品に出会いました。
ジェームス・タレルにゆかりの言葉が貼られた工房で作られた身の回りの作品!
なんだか、いいですね!

affordanceさんの出展場所は、コルトン広場スペイン階段前。

ホームページはこちらになります → 

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tubuさん ガラス 大阪

ガラスの出展作家は今回5名。
その中でtubuさんは、吹きガラスではなく、また器ではない作品を作っていらっしゃいます。

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Q
tubuさんは、どのような作品を「工房からの風」に出品くださいますか?

A
バーナーワークという技法をつかったガラスのアクセサリーです。
主に、真鍮や銅、シルバーなど金属と組み合わせて作っています。

一粒、一粒のガラス粒!を作るところから始まるからtubuさん、なのですね。
既成のビーズで作るのではなく、その部分からのお仕事。
もともと荒川尚也さんのガラス工房で働いていらしたので、吹きガラスや
ガラス全般のことを熟知したうえでの、現在のお仕事なのです。

:::

Q
tubuさんにとって、ご自身やお仕事などに変化はありましたでしょうか?

A
いままで、吹きガラスの器とバーナーワークのアクセサリーの仕事を平行して
やっていたのですが、自分の中で迷いが出てきていました。
方向性や、自分のつくりたいものを整理するつもりで、
今回アクセサリーのみで応募用紙にまとめました。

ありがたいことに出展が決まり、それから、稲垣さんのおっしゃる
「作り手としての真ん中のこと」とぐっと向き合う日々が始まりました。
工房からの風に向けての準備期間を、
どきどきしたり、わくわくしたり、ひりひりしたりして過ごす中で、
以前よりも、自分の中の真ん中のことのイメージがクリアになってきている気がします。

とはいえ、どうカタチにしていくか、それをカタチにする事はあいかわらず難しく、
あっぷあっぷしていますが。。

tubuさんも、初夏の風の予感展に参加くださって、
その時に作品を介してゆっくりお話しが叶いました。
大雑把な私などからは想像もつかない細やかなお仕事にのめりこまれているtubuさん。
そのことを深める中に、美しい花が開き、果が実るように思ったのです。

:::


好きな言葉、座右の銘、何気なく工房の壁に貼りとめているフレーズなど、
tubuさんが大切にしている言葉を教えてください。

A
我に入り我が入る。

ガラスという素材や心に浮かんだカタチが、ちゃんと自分の体を通ったものかどうか、
という意味で心にとめています。

作り手ならではの言葉のとらえ方ですね。
こんな風に作られた作品は、きっと手渡された方の元で、大切にされうことでしょう。

tubuさんの出展場所は、コルトン広場、スペイン階段前のテントです。
この画像をみて、実物を見てみたーい!という方、ぜひお早目に!!

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鯨井円美さん 陶芸 千葉

くじらいまるみさん。
初夏の「風の予感」展にも出品くださった若い陶芸作家をご紹介します。

:::

Q
鯨井さんは「工房からの風」には、どのような作品を出品くださいますか?

A
カップや注器をメインに出品します。
シンプルな作品ですが、雰囲気を気に入って頂けたら嬉しいなと思っています。

鯨井さんの器は北欧のエッセンス。
釉薬の色も澄んだ青空のように。
案内状に掲載した、ドリッパー&ポットも好評です。

:::

Q
出展が決まってから、鯨井さんご自身やお仕事などに変化はありましたでしょうか?

A
今まで通り考えて作って…。
展示を終えて、時間が経ってから気が付くことがあるんじゃないかな、と思っています。

とっても正直なコメントですね。
キャリア的にも、きっと少し背伸びをしての出展かもしれません。
力のある周りの方々に伍して堂々と出展くださることと思っています。

:::

Q
鯨井さんが好きな言葉、座右の銘、何気なく工房の壁に貼りとめているフレーズ
などありましたら、教えてください。

A
「これでいいのだ」

おおらかな言葉だと思うので好きです。

たぶん、昭和のバカボン時代をリアルタイムにはご存知ないと思うのですが、、、
バカボンのパパも、こんなところで取り上げてもらって、喜んでいる??

鯨井円美さんの出展場所は、コルトン広場スペイン階段前
対面には、同じく若いこぎん刺しの角舘徳子さんがいらっしゃいます。

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AIDANAさん 革 京都

今回、革の作家の方が3組いらっしゃいます。
どの方もそれぞれの方向性で、丁寧なお仕事の方たち。
デザイン、使い心地、造作、感覚、、、
見応え、選び応えがきっとありますよ。
では、京都で北大路に工房とショップを構えるAIDANAさんをご紹介いたしましょう。

:::

Q
AIDANAさんは「工房からの風」に、どのような作品を出品されますか?

A
鞄やお財布、エプロン、サンダル、ブレスレットやピアスなど、身の回りの革小物です。
フランスで育った牛さんをイタリアで鞣した、特別な革を使用しています。

僕にとっては数時間から数日、もしくは数十分の付き合いかもしれないその小物たちが、
もしかしたら、誰かのそばで一生を共に過ごすのかもしれない。
そんなことを考えながら、一つ一つ丁寧に丁寧に、手間をかけて、心を込めてお作りしています。

確かにそうですねー。
そのように心に置いて、制作されるものって、やはりいいなぁって思います。
素朴な真実。

:::


AIDANAさんにとって、ご自身やお仕事などに変化はありましたでしょうか?

A
明確に気持ちのうえで、変化がありました。

作家としての自分を忘れ、職人になりきっている自分に気づきました。
言葉にするのは苦手です。
少しづつ作品で表現していけたらと思います。

作家と職人。
どちらがよいとか、どちらが上ということではなく。
きっと、AIDANAさんは、日々のお仕事の中で、最初の頃の光が曇ってしまったのでは?
と、気づかれたのかもしれませんね。
初期感動、動機は、かけがえのない光源であり、創造の鉱脈。
心が弾むものづくりを、ぜひ進めていただけたらと思います。

:::


AIDANAさんの好きな言葉、座右の銘、何気なく工房の壁に貼りとめているフレーズなど、
大切にしている言葉を教えてください。

A
答えは風に吹かれてる。

いつも、ちょっとはぐらかしてくれる?AIDANAさん。
京都から元気にやってきてくださいね。

AIDANAさんの出展場所はコルトン広場スペイン階段前。
対面には、漆の堀内亜理子さん。

ホームページはこちらになります  → 

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イラズムス千尋さん 染織 兵庫

出展作家のご紹介は続きます。

ここからは、出展エリアをたどって、ご紹介していこうと思います。
そうそう、当日のマップと、案内状は、ホームページからプリントアウトできるのです!
ぜひ、ご活用くださいませ。
こちらです → 

では、まずコルトン広場、スペイン階段前のゾーンの出展者の方々を。
イラズムス千尋さん。
丹波布で知られる兵庫県丹波市で制作される染織作家です。

:::

Q
イラズムスさんは、「工房からの風」には、どのような布をお出しになられますか?


木綿を手で紡ぎ、草木で染めて織り上げたショールや、バッグなどを。
手紡ぎ糸のふっくら感を楽しんでいただけるように、
手で触れたり身に纏えるような作品。
その他、色、柄、質感を楽しんでいただけるよう、
ファブリックボードも出品したいと思っています。

手紡ぎ糸のふっくら感。
得も言われぬ豊かさがありますね。
すでにお好きな方々も、まだ出会っていらっしゃらない方も、
ぜひ、その美しさに触れていただきたいと思います。

紡ぎ車もお持ちくださる予定の千尋さん。
会場で、糸、布にふんわり触れていただけそうですね。

:::

Q
出展が決まってから、ご自身やお仕事などに変化はありましたでしょうか?

A
私の生活の中の一部となっている“作る”作業から生まれた作品が、
使っていただける方の生活の中にも溶け込み、
使われ、愛されたら嬉しいなと思っています。

出展が決まってから、お客様に何を見ていただきたいのか、
どうすれば布が美しく見えるのかということを
真剣に掘り下げて考えるようになりました。
そんな変化を楽しみつつ、悩みも深くなったように思えます。

準備期間、なかなかタイミングが合わなくて、
千尋さんとゆっくりお話しができなかったのですが、
そのお仕事や、お話しの端々からも、
誠実に心豊かな布づくりを日々されていることを感じてきました。
まず、その根っこの部分で自分の心に適う佳き布を作る、
ということが何より大切なのでしょうね!
もともとが人々が使うための布であった丹波布の地に暮らす千尋さんですから、
今の人々が使うための布づくりも、きっとますます開かれていくことと思います。

:::

Q
イラズムスさんが好きな言葉、座右の銘、何気なく工房の壁に貼りとめているフレーズなど、
大切にしている言葉を教えてください。

A
「目の前のことに真剣に取り組むそうすれば道は拓ける」

これは、大好きなジェーン グドール(動物学者)の伝記を読んだ時に、
私が彼女の生き方に対して感じたことです。
以来、座右の銘になっています。諸突猛進型の私に、しっくりきます。

「そうじをしたり、洗濯したりするように布を織る」
丹波布の大先輩である方が言った言葉です。
気負わず、毎日の生活の中で布を織っていきたいと思っています。
理想であり、目標です。

どれもいい言葉ですね。

特に「そうじをしたり、洗濯したりするように布を織る」は、
千尋さんの心の骨格をみせていただくような気がします。
丹波からの大遠征ですが、「そうじをしたり、洗濯したりするように」
いつもの心でやってきてくださいね。
スパイスのようなドキドキワクワクもちょっぴり振りかけながら!

イラズムス千尋さんの出展場所は、スペイン階段前、本八幡駅側(西側)から来られると、
一番最初に出会う所です。

ホームページは、こちらになります → 

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ナカヤマサトシさん Dry Flower Framing  神奈川

木工、漆、と作家のご紹介をしてきましたが、
今日は、木を用いながらも独自の作品展開の作家のかたを。
ナカヤマサトシさん。
さあ、どのような作品を作られるのでしょうか?

Q
ナカヤマサトシさんは、「工房からの風」に、どのような作品をお出しくださいますか?

A
ドライフラワーや落ち葉と木を組み合わせたオブジェを出品します。

フラワーアレンジメントやディスプレイのプロとしてのお仕事ののち、
ドライフラワーの美しさを独特なフレーミングで作品制作をされています。
動物の姿、植物の姿。
さまざまな作品があるのです。

:::

Q
出展が決まってから、ナカヤマさんご自身やお仕事などに何か変化はありましたでしょうか?

A
ちょうど本格的に制作活動をスタートさせた時期に出展の通知をいただきました。
生活環境がめまぐるしく変化する中で、
足を踏み出す方向を示してくれる、
羅針盤のような役目を果たしてくれたのが「工房からの風』です。

ナカヤマさんも、初夏のプレ展示「風の予感」に、参加くださいました。
このときの出会いや会話を、制作の滋養、恵みにつなげてくださったのでしょうか。
私たちも、お話しからナカヤマさんのお仕事をより知ることができました。

「工房からの風」当日にお配りする小冊子「風の音」にも、
ナカヤマさん、戸塚さんカワハラさん、村上さんからご寄稿いただいています。
その中に
「ドライフラワーのクールな佇まいと、あとは土に還るだけという潔さに魅了されました。
自分もそうなりたいという憧れにも似た気い気持ちです」
という一説があって、とても共感しました。

ぜひ「風の音」、本部テントでゲットしてくださいね。
(数にかぎりがありますので、どうぞお早目に!)

:::

Q
好きな言葉、座右の銘、何気なく工房の壁に貼りとめているフレーズなど、
大切にしている言葉を教えてください。

A
One and Only” 唯一無二。
『こんなもの見たことがない』と言われるようなモノ作りを目指しています。
人としてもワン アンド オンリーな存在になりたいと思っています。

とっても穏やかで、お話ししているとすっと親しい気持ちになってしまうナカヤマさん。
深い想いとしなやかな表情が、作品とつながっているのでしょうか。

ナカヤマサトシさんのテントは、ニッケ鎮守の杜、手仕事の庭の前。
「galleryらふと」の近くです。

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堀内亜理子さん 漆 北海道

今回最北端からの出展は、旭川。
漆の、堀内亜理子さんです。

Q
ありこさんは、 「工房からの風」には、どのような作品を出品くださいますか?

A
器とお弁当箱が中心です。
今回はためらわずに漆絵を描こうと思っています。
モチーフは自分が美しいなと思った食べ物、野菜の花、植物です。

お弁当箱や重箱は、おむすびやマフィンが縦に立てたまま入る、深さのある形にしました。
おむすびと漬け物があれば充分です。
(どちらも究極の女(母)の料理!)

これは、ちまきでしょうか!
ありこさんの器、漆絵が大胆に、そしておもわず笑顔がこぼれるような健やかな美しさを湛えています。
今回、写真がうまく間に合わなかったとのことですが、
イナガキ、実物拝見して、なんだか、爽やかな気持ちになりました。
無難なものにとらわれず、自らの美意識を信じてほしいです、ぜひに!

それにしても、
おむすびやマフィンが縦に立てたまま入るお弁当箱。
実物を拝見しましたけれど、とってもすばらしかったです。
かたち、丁寧に重ねられた塗り。
長く長く使って、次の世代にも残したいほど。
ちなみに、弁当箱フェチのスタッフは、「買う!」と、即決でした!!
:::


出展が決まってから、ありこさんご自身やお仕事などに変化はありましたでしょうか?


とにかく自分との対話を深めようと決めました。
最終的にパソコンも手放しました(笑)
この展覧会に向けて費やす時間が約半年でしたから…
出来ること、無理なこと、年を重ねること…色々考えました。

とにかく「手を動かすことが喜びだ!」と発見できた事は、
これからの人生において役立っていくと思います。
自分の「手」がこの世の中で役立つことを望みます。

工房からの風は、本当の意味で「工房を建てる」ような作業になりました。
日々流れていくと、なかなか足を止めて考えるのは勇気がいりますからね。

あ、ありこさん、お会いするたびに(まだ3回くらいですが)、その描く文様のように、
大胆に!明るい笑顔ばかりが印象に残っていますけれど、
こんなに深く、真剣に今展への出展をとらえてくださっていたのですね。

パソコンを手放し、その時間、向かう気持ちをものづくりに集中させていく。
って、言うは易しのことと思います。
でも、その成果は、これからの作家としての時間を、ぐっと味わい深いものにしてゆきますね!
このような方がいてくださるから、工房からの風を続けていこう!と心より思います。

「本当の意味で「工房を建てる」ような作業」
いい言葉。
思索も工房の重要な要素なのですね。

:::

Q
好きな言葉、座右の銘、何気なく工房の壁に貼りとめているフレーズなど、
ありこさんが大切にしている言葉を教えてください。


(潜在意識に入れようと思って、実はいっぱい壁に貼っているのだけど~(笑)その中のお気に入りを…)

「真心を込めて届ける」

「自分に正直であれば、私たちが共通して持つ‘何か’に出会える」(ピナバウシュ・ダンサー)

「手癖でものをつくらない」(齋藤徹・ベーシスト)

作品写真のかわりに?工房でのポートレイトを送ってくださいました。
作る時間の気配がしんと伝わってくるよいお写真ですね。
ありこさんの姿も、そこはかと伝わってきますし。

そんな、堀内亜理子さんの出展ブースは、スペイン階段前のテント。
ぴかぴかの明るい表情で、一所懸命に漆の器のお話し、してくださいますよ!

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小塚 晋哉さん 木工 京都


今回、ひとりきりの男性木工作家となった小塚さん、
「工房からの風」には、どのような作品を出品くださいますか?

A
日常使いの器やカトラリーを主に製作しています。
パン皿やリム皿、デザートスプーンやパスタフォークなど。
ひとつひとつを切って削って彫って磨いて。。。

毎日使ってもらいたい道具だから使いやすさや丈夫さはもちろん、
見た目も美しく、飽きることのないモノを。
そんな木の道具たちを出品します。

小塚さんの作品はバリエーションが豊か。
今頃は、ほとんど仕上げも終わって、当日に向けて諸々整えられている頃でしょうか。

:::

Q
出展が決まってから、小塚さんご自身やお仕事などに変化はありましたでしょうか?


出展が決まったとき、純粋に嬉しかった。
自分の作るモノにもっと自信を持っていいんだと
誰かが言ってくれたような気がしました。
その分プレッシャーも感じるけれど、
より楽しんでモノ作りが出来るようになったと思います。

このブログは出展作家を応援するものですから、
どの方にも「愛」をもって綴らせてもらっています。
その大前提の上に立って書かせてもらうのですけれど、
木工の選考、すごく迷いました。

まず、木工、特に器の応募の方々の作品がとても似通っていたこと。
お皿、ボウル、カップ、カトラリー・・・
どの器も、どこかで見たことあるなぁ、同じ感じだなぁ。
、、、というものが多いのです。

ここでオリジナリティーのことを語るととても長くなりますし、
この場にふさわしいことではなくなってしまいます。
ですから、ざっくりとにせざるを得ませんが、
同時代に好ましく思うかたちは、そんなにバラバラにはなりませんね。
なので、ある共通な雰囲気はあって当然だと思います。
また、新しいかたちであればよい、と思っているわけでもありませんし、
もちろん、奇をてらったものを求めているのでもなく。

ただ、「工房からの風」でご紹介するひとの仕事は、
その作り手の中から立ち上がってくるものでありたいと願っています。
あまりに同じ空気感の作品の応募が並ぶ中、どの方を選ばせてもらったらよいのだろう。
悩みます。
完全正解などはないでしょうが、精一杯悩みます。

木工は特に人気のある作家の方の影響もきっと強いのだと思います。
そして、野外展の雰囲気の中でよく選ばれるアイテムになっていることもあります。

その中から、来場者の方々にも喜んでいただけて、
作家としてずっと作り続けてゆける人を選ばせてもらうことができるのか。
とても難しい選考になってしまいます。

今回、小塚さんに出展いただいたのは、仕上げのきれいさや、
作品構成の豊さ、作品群の統一感。(デザインの破たんがないこと)
そして、うまく言えないのですが、清潔な感じを受けたからでした。

その後、ミーティングや懇親会に出席くださって、
新たな出会いを重ねられた小塚さん。
作家同士の交流も、作家を前に進ませる力になっていきますね。

:::

Q
好きな言葉、座右の銘、何気なく工房の壁に貼りとめているフレーズなど、
小塚さんが大切にしている言葉を教えてください。

A
モノを作る際に大切にしている事として「楽しむ」ということ。
「作ることが楽しい」
自分の原点を忘れないように。
楽しい気持ちで作らなければ、良いモノは出来ないと思うから。
楽しんでモノを作れば、その楽しさはモノを通じて伝わると思うから。

自分の原点、泉を忘れないことは、何事にも大切なことですね。
展覧会を機に、そのことを再確認することも、次への正確なステップにつながっていくことでしょう。

小塚さんのテントは、おりひめ神社鳥居のふもと。
毎年、木工の方が出展される場所のひとつです。

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