相原清子・高橋朝子 鎚(つち)の跡、鑿(のみ)の跡
2006年4月22日(土)~4月30(日)
相原清子

鎚(つち)の跡

カーンカンカン
相原さんは、今日も鎚打つ


金属を扱いながら、気づけばすっかりなじんでいた素材
使う人にも、きっとなじんでもらえるのでは・・
長くながく使うほどに、表情が豊かになってくる素材だから

そう言えば、一流の調理具は銅のもの
それには、あれこれ、理由がある
そのあれこれを根っこにして、かたづくる
使う楽しさ、クスッと微笑みたくなるようなスパイス
ホロリと効かせた、相原清子さんの鎚の跡

鍋・カトラリー・花生け・うつわ、イロイロ
今年の夏、
とびきりのアイスコーヒーを飲むためのカップ

text : sanae inagaki

高橋朝子

鑿(のみ)の跡

使い込んだ艶
磨りへった丸み

クルミ・カツラ・サクラ・セン…
鑿を入れると始まる
高橋さんの手になるかたち
そして、いつしか使う人が育てる木の表情

スウェーデンで木彫を学んだひとは、
今、北海道で人物彫像や暮らし周りのものを彫る
ものを作るひと、育てるひと、が大切なモチーフ

静かな木の像
祈りを感じます、と伝えた
朝子さん、はにかんでうつむいた

写真は「庭師の春」
他には靴職人・羊飼い…
キッチンには、クッキー型やカッティングボード、
ペンダントやハットピンは、身につけて

text : sanae inagaki