Q1
「工房からの風」への出展作品についてお尋ねします。
加藤智恵美さんの代表的な作品、または、定番的な作品、作り続けている作品の中から、ひとつをご紹介ください。
A1
丸みを帯びた蓋のポット(茶器)です。
ベレー帽をイメージした形の蓋で、ポットが
帽子をかぶっているような姿が気に入っています。
陶芸を学んだ研究所の卒展でこのような茶器を作り、10年以上経った今でも家で使用しているほど、私はこの形が好きです。
丸みのあるフォルムは柔らかい印象で、使っていると穏やかな気持ちになれます。
「工房からの風」では、ボディが丸いもの・しのぎ模様を施した茶器を出展します。
A2
しのぎ模様を施した花器です。
シンプルな直線の形に、細いしのぎを入れました。どんな色の草花でも、どんなボリュームの花でも映える器かなと思います。
口元は少し広げた形になっており、花首を支えられるようにしました。
Q4
「工房からの風」の出展が決まってから、加藤智恵美さんに起こった変化について教えてください。
A4
これから先のこと、5年後10年後···その先まで考えるようになりました。
これまでは目の前のやる事で、頭と体力がいっぱいいっぱいでした。
「工房からの風」は、出展決定から本番までかなり時間があります。
この期間に、一旦立ち止まって今後の作家人生をどう生きたいか、何を作って生きていきたいのかをじっくり考えることができました。
『やりたい事を絞って、そこに時間をかけ、精査する。』
これができたこと、その大切さに気づけたことは、とても有意義だったと思います。
清潔感のある白い磁土を、穏やかな丸みのあるフォルムで形づくられた器。
潔さと温もりの響きあった器は、長く暮らしを共にするほど愛着が湧いていきますね。
工房からの風出展までの準備期間を、制作と共に思考を熟す時間にも活用くださったこと。
これからの加藤智恵美さんのものづくりに、きっと活かされますね。
加藤智恵美さんの出展場所は、コルトン広場スペイン階段前。
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