director's voice

村上愛さん(金属装身具)

Q1
「工房からの風」への出展作品についてお尋ねします。
村上愛さんの代表的な作品、または、定番的な作品、作り続けている作品の中から、ひとつをご紹介ください。

A1
タガネで一打ち一打ち、こつこつと音を立てながら、放射線状に打ち描いた装身具です。
制作を重ねるうちに打ち方も洗練され、繊細な揺らぎが耳元を彩り輝かせる装身具へと成長しました。
様々な大きさの展開も、作り続けたからこそのこだわりのバリエーションです。
ぜひ手にとって繊細な輝きを見ていただけると嬉しいです。

Q2
もう一つ作品について教えてください。
今回、特に見ていただきたい作品はどのようなものでしょうか。
新作や、今特に力を注いでいる作品についてひとつをご紹介ください。

A2
巳年に「長いもの」とそして「再生」という想いも込めた、チェーンのブレスレットです。
装身具を作る際に出る美しい銀板の切れ端を溶かし塊にし、線引きという方法で一から細い線を生み出しています。
その線を曲げ、ひと鎖ひと鎖を繋ぎ合わせ、1本の長いチェーンを仕立てていく。
小さなことも日々積み重ねていくと大きな輪が広がる。
そんな想いも込めたブレスレットです。

Q3
村上愛さんの「工房」で印象的な「もの」をひとつ教えてください。

A3
制作の相棒でもある「糸のこ」です。
3種類のサイズを持っていますが、左側のものは学生時代から愛用している、一番古く思い入れのある道具です。
金属板の大きさによって糸のこを使い分け、切りたい形や表現したい細かさに合わせて繊細な刃を選び、付け替える。
そうして様々な装身具を生み出しています。

“身に纏う方を引き立て、日々を彩る装身具”
をコンセプトに、『Gacha atelier』として作品を発表される村上愛さん。
岡山県倉敷市から参加くださいます。
真鍮を中心とした金属の繊細な輝きと明快なフォルムの装身具が、木漏れ日の中でどのように映ることでしょう。

村上愛さんの出展場所は、ニッケ鎮守の杜、galleryらふとの手前。

ホームページはこちらになります。
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そして、工房からの映像も是非ご覧ください。
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