Q1
「工房からの風」への出展作品についてお尋ねします。
戸隠かごや朗々-rou rou- さんの代表的な作品、または、定番的な作品、作り続けている作品の中から、ひとつをご紹介ください。
A1
定番の作品は小判形の椀籠です。
材料の根曲り竹は、雪深い山に自生していため
冬の間、雪の重みで折れないように初めから根元が曲がって成長します。
その姿をイメージして、ゆったりとした丸みを持ったかごに仕上げています。
高台があることで底の風通しも良く、食器を洗った際の水切りや食器や食材の収納にもおすすめです。
コップなどが収納しやすり小さなサイズからお野菜のストックにも使いやすい大きなサイズまでご用意しています。
Q2
もう一つ作品について教えてください。
今回、特に見ていただきたい作品はどのようなものでしょうか。
新作や、今特に力を注いでいる作品についてひとつをご紹介ください。
A2
六つ目編みのバスケットです。
私は長野市にある、戸隠竹細工のつくり手の一人として制作をしています。
六つ目編みは、かごの基本の編み方で、戸隠竹細工の多様な道具の編み方としても広く使われてきました。
「運ぶ」ためのかごを作りたいと考えたときに、戸隠竹細工で自然と使われている編み方の中で形の可能性を探したいと思い、六つ目編みを使いながら制作を始めました。
材料の幅や厚み、縁の太さや持ち手の付け方を調整しながら根曲り竹細工の力強さと素朴な風合いを感じられるように仕上げています。
かごごとに持っている表情を愉しんでいただければ嬉しいです。
Q4
「工房からの風」の出展が決まってから、戸隠かごや朗々-rou rou-さんに起こった変化について教えてください。
A4
初めて応募に踏み切れたのが「工房からの風でした。
幸運なことに、出展が決まってから、グループ展やクラフトフェアへの参加の機会に恵まれ、そこでいただいた沢山の方々の言葉や温かな雰囲気に、「心が満ち足りる」とはこういうことなのかとハッとする感情に出逢いました。
もう一つ大きなことは、
「戸隠のかごをずっと使っているよ」という沢山の言葉を頂いたことです。
名もなき戸隠の職人たちの手仕事への信頼が巡り巡って、今の私を支えてくれている。
そのことを教えてもらえたことが本当に有り難いことでした。
山に入る時、制作している時、いつも竹に励まされながらここまできました。
そして、新しい扉を開いて出逢えた人や実感が、今の私と竹を支えてくれています。
戸隠かごや朗々-rou rou-、西濱芳子さんは、埼玉に育ち、大分県別府での竹細工技術の習得を経て、長野県戸隠で竹細工を始められた方。
別府では「真竹」を用いますが、 戸隠では「根曲がり竹」という種類が異なる竹でのものづくりです。
採集から籠編みまで一貫して行う仕事。
その先の使い手との出会いが佳きものであってほしいと願わずにはおれません。
ニッケ鎮守の杜、おりひめ神社の奥の方に、素直で健やかな竹かごが並びます。
戸隠かごや朗々-rou rou-さんのホームページはこちらになります。
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工房からの映像も是非ご覧ください。
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