director's voice

浜西 正さん(木工)

Q1
「工房からの風」への出展作品についてお尋ねします。
浜西正さんの代表的な作品、または、定番的な作品、作り続けている作品の中から、ひとつをご紹介ください。

A1
アクセサリ重箱を紹介します。
重ねたり、仕切りが外せるようにしているんですが、その動作に木のならではの感触や、手仕事を感じられると思います。
外観は木材を切った順番そのままに配置していますので、木目も揃って自然な感じなんですよ。

Q2
もう一つ作品について教えてください。
今回、特に見ていただきたい作品はどのようなものでしょうか。
新作や、今特に力を注いでいる作品についてひとつをご紹介ください。

A2
特に見ていただきたいのは木目彫り。
箱の蓋に加飾する彫り方で、木目の間隔を、3mmの丸刀で彫り埋めます。
光の反射で浮かび上がる文様が煙に見えたり、川に見えたり。
自然美と手仕事、うまく引き立て合っていると思うのです。

Q3
浜西正さんの「工房」で印象的な「もの」をひとつ教えてください。

A3
好きな道具をひとつ紹介します。
スコヤ(square)と言う直角の定規です。
僕が好きなのは焼き入れが施され、目盛りの無いタイプ。
作業中、ぶつけたり、落としたりしても、超硬くてそう簡単には変形しない。
いつまでも直角が正確なんです。
目盛りが無いから、寸法を測ることはできないんだけど、そこが不器用だけど実直な感じがして好きなんです。
直角はきっちり見させてもらいますと。
信頼できるヤツなのです。

木の箱。
と、ひと言で呼んでも、奥が深いですね。
容れるものの多様さから、箱の姿がさまざまに。

浜西正さんの木の箱ものからは、きりっとした始末の良さと、素材からくるあたたかみが響きあって、何とも言えない心地よさがあります。
コレクションケースをはじめ、「こういうのが欲しかった!」という方、きっとたくさんいらっしゃいますね。

浜西正さんの出展場所は、コルトン広場スペイン階段前
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