director's voice

平戸香菜さん(金工)

Q1
「工房からの風」への出展作品についてお尋ねします。
平戸香菜さんの代表的な作品、または、定番的な作品、作り続けている作品の中から、ひとつをご紹介ください。

A1 
梢バングル
20代の頃はオブジェばかり作っていました。
その頃人に使ってもらえるものをつくろうと考え初めて取り組んだアクセサリーで、今も作り続けている作品です。
使えるものであっても置いてある時それだけで美しい形、と意識して制作していた記憶があります。
バングルは錫で作られています。
同じシリーズで金属は変わりますが指輪、ネックレスもあります。
イヤーカフもつくりたいなあと考えています。

Q2
もう一つ作品について教えてください。
今回、特に見ていただきたい作品はどのようなものでしょうか。
新作や、今特に力を注いでいる作品についてひとつをご紹介ください。

A2 
一輪挿し ひそか
ここ数年銅合金の花器を制作していて、いちばんよく制作しているのが一輪挿しです。
画像の一輪挿しは20cmほどの高さがありますが、今回はもっと小さなサイズの一輪挿しも制作予定です。
すぐ水を変えるのを忘れてしまう自分としては、金属の花器は水の汚れが見えないのがいいところだな、、と感じています。

Q3
平戸香菜さんの「工房」で印象的な「もの」をひとつ教えてください。

A3
松原幸子さんのオブジェです。
作家の静かで謙虚なものつくりに対する哲学が込められていると感じます。
事務作業の時いつも目に入る窓辺に置いています。
書類が飛ばないようにペーパーウェイトの役割も果たしてくれていたりして、こんなふうに自然に暮らしに溶け込むオブジェがつくりたいな、と思います。

型に金属を鋳込むことでかたちづくる鋳造技法で主に制作をする平戸香菜さん。
2023年は北陸から、今回は地元茨城県から出展くださいます。
金属ならではの色合い、風合い。
その意外性や新鮮な感覚が伝わってくる平戸香菜さんの作品。
ニッケ鎮守の杜、galleryらふとの向かい側で展示されます。

平戸香菜さんのホームページは こちらになります。
click