director's voice

BLUEPOND(ガラス)

Q1
「工房からの風」への出展作品についてお尋ねします。
BLUEPONDさんの代表的な作品、または、定番的な作品、作り続けている作品の中から、ひとつをご紹介ください。

A1
『ORIGAMI』 平皿

”この世で1番シンプルなお皿があるとしたら、それはどのようなお皿だろう?”
と考え、生まれた作品です。

硝子は、透明で、光そのものを集めたり反射したりします。
それは空気や水や氷のようで、時には記憶や想い、願いのようでもあり、まるで
「目に見えない大切なものを触れられる形にしたような不思議な素材」
だと感じています。

硝子の光が、お皿にのせるモノそのものを、そっと引き立てるとともに、ご使用になる方、おひとりおひとりの個性や魅力、暮らし方、生き方自体にも光を添えるものとなりますように願いを込めています。

Q2
もう一つ作品について教えてください。
今回、特に見ていただきたい作品はどのようなものでしょうか。
新作や、今特に力を注いでいる作品についてひとつをご紹介ください。

A2
『ミニオブジェ』 

板ガラスをカットして、縦の状態で並べて焼成することで成型する小さなオブジェです。
ある程度予測をしながら窯にいれ、熱を加えますが、焼成後、窯を開ける際に、硝子達がどのような動きを見せたのかを確認する瞬間が大好きで、重力と硝子と一緒に制作しているのを実感できるのが楽しいシリーズです。

朝昼晩の時間帯や、晴れや曇りなどの天候の変化によっても、光や影がうつろいます。
そして、角度や視点を変えるだけでもかなり違った表情を見せてくれます。
室内では窓際や照明のある場所に置いたり、様々なシチュエーションで観察(鑑賞)していただきたい作品です。

クリアなガラスや磨りガラスを施したもの他、金彩や白金彩の焼き付けをしているものなどもあります。
全て一点もので同じではありませんので、惹かれるものがあれば、お手に取ってお楽しみいただけましたら幸いです。

Q4
「工房からの風」の出展が決まってから、BLUEPONDさんに起こった変化について教えてください。

A4
自分がこれまで続けてきたことはどのようなことだったのかを客観的に捉え直したり、立ち位置を再認識する機会になりました。
今後の方向性がより明確になるといった変化が起きたように思います。

硝子への興味はもちろん、光や音や香りや感覚、様々な素材との関係性、意識や未知なもの。
暮らしや自然の摂理について知りたいという好奇心が制作や日常の原動力になっています。

これまでは、その時々で求められるものに合わせ、部分的にお届けする機会が多かったのですが、
”自分の世界を思い切り出したらいいと思います”
とのアドバイスをいただいたことで、枠に囚われず、まるごと表現していいんだという安心感が生まれました。

アクセサリーや暮らしの小物からオブジェ、音にまつわる作品など様々になるかと思いますが、
緑の美しい会場へ、”工房からの風” をお届けして、今回ならではの光を一緒に愉しんでいただけますよう準備に励みます。
当日お会いできますのを心より楽しみにしております。

”暮らしに光を添える” デザインアトリエ BLUEPOND
という名前でお仕事を展開する青池茉由子さん。
青 池 なので、ブルーポンド!なのですね。

札幌のビルの一角を素敵な工房に仕立てて、光とともにある作品作りに励まれています。
夏の終わりにお訪ねしたのですが、工房には「硝子琴」が。

妙なる調べ、光の音色。
青池さんは音楽活動もなさっていて、なんとも愛らしいお声のヴォーカルとウクレレ奏者。
BLUEPONDのガラスには、光と共に音色も感じさせてくれる作品なのでした。

装身具、器、オヴジェ、楽器・・・広やかであって、芯はつながっているBLUEPONDの作品群。
ニッケ鎮守の杜中央部、花壇のほとりのテントでご覧ください。

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