Q1
「工房からの風」への出展作品についてお尋ねします。
樋口萌さんの代表的な作品、または、定番的な作品、作り続けている作品の中から、ひとつをご紹介ください。
A1
染付花唐草マグカップです。
前回の出展の際に作風が決まり始め、少しづつ形や絵付を変えながら今の雰囲気に落ち着き始めました。
比較的シンプルな形に染付で絵を描いて、マットな釉薬で仕上げています。
高台部分に縄目文様を施し弁柄を巻くことで、華やかさだけでなくやきものの素材感を感じていただけるよう制作しています。
Q2
もう一つ作品について教えてください。
今回、特に見ていただきたい作品はどのようなものでしょうか。
新作や、今特に力を注いでいる作品についてひとつをご紹介ください。
A2
染付足付蓋碗です。
こちらは、私の品物を見て、中国茶を飲むときの蓋碗を作れないかとギャラリストの方にご提案いただき制作したものです。
先方の希望に力量が叶ったかは定かではありませんが、追加でご注文をいただいたり、その後他の発表の際にもご好評いただきました。
文様やつまみの形を様々にバリエーション展開して、お気に入りを選んでいただけるようにしています。
用途を中国茶に絞らず、小さな存在として手に取ってくださる方も多いように感じます。
何より自身の作っているものから発想をいただき、新しく品物が生まれたことが嬉しい体験で、
今後もこのような形で売り手の方と繋がり、買い手へ届けるという流れが生まれたらいいなと思っています。
Q4
「工房からの風」の出展が決まってから、樋口萌さんに起こった変化について教えてください。
A4
「工房からの風」はわたしにとってすこし特殊なクラフトイベントです。
それはサポートくださる同じ工藝作家でもある風人さん、そしてディレクション担当の稲垣さんの顔がそれぞれ明確に見えるというところです。
見えるということは同時にこちらも見られているのだ、と開催の日が近づくにつれヒリヒリと感じるようになりました。
前回(2023年)の出展からたかだか2年でまた選考を通過させていただけたことに感謝して、なんらかの進化を感じてもらえるように、と制作しています。
のびやかにかっこいい線を描きたいです。
二年前には未だ誕生していなかった、つまみに動物などの立体を据えた作品群。
そして、樋口萌さんが描き続ける呉須の線が益々伸びやかになっていること。
こつこつと制作を続けて来られた実りが、三重県からやってきます。
樋口萌さんの出展場所は、コルトン広場スペイン階段前。
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