director's voice

にしむらあきこさんから

高見由香さんと隣、おりひめ神社のほとりで展開していた
和紙造形、絵本のにしむらあきこさんからもメッセージをいただきました。

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(画像、只今整理中です。
いろいろ差し替えていきますね。
もし、イナガキのメルアドご存知の方で、
素敵な画像をお持ちの方、ご一報くださーい!)

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皆様の胸を借り、思う存分自由に表現することができたことをありがたく思っています。

絵本を読むために、と木の下に設置した小さな椅子は、
ときどき親子がそこに腰かけて、
おやつを食べたり遊んだりするちょっとした休憩スペース になっていました。

明るい日差しにまぶしい顔をして木を見上げている親子と、
空に踊る「おとのかたち」はひとつの風景となって、
絵本の1ページみたいだ、とこっそり感動したり。

ちいさな女の子が、かわいいお財布から
お金を出して選んでくれたポストカードは
特別な一枚のような気持ちになったり。

お子様れのお客さんが多いなか、
お子さんが作品を触りたがり、
ハラハラしながら作品を見てくださっているお母さんたち。

売り物じゃない子どもの好きそうな作品を置いておいてあげたら良かった。
自分だっていつも同じ気持ちでいるのに、
どうして気がついてあげられ なかったのかな、と反省したり。

2回目だというのに、やっぱり余裕がなく
作家のみなさんのブースを見て歩くことが叶いませんでした。
でも、お向かいの高見さんの美しい作品が、
風に揺れるさまを眺めたり
(沢山のショールがかかった円形のディスプレイがくるくると、
それはまる でダンスを見ているようでした
お隣の木のナカヤマサトシさんの
すてきなインスタレーションを
ほんのりと良い香りとともに何度も楽しめることが出来て幸せでした。

今回も反省点は多々あり、
あげだしたらきりがないくらいですが、
その反省は次へ進む宝物のように光っています。

この二日間、お客様と言葉をかわしながら、
絵本を読んでくださる顔を見ながら、
包装しながら、疲れてぼんやりしながらも、
チカチカと響いてくる瞬間がありました。
それらは泉のように湧いてくる制作への衝動のようなものでした。

反省という宝物と、制作への衝動を、力を、
あの場所で手に入れました。
なんて贅沢な二日間だったのでしょうか。

ただただ、感謝の気持ちで胸いっぱいです。
ありがとうございました。

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ああ、なんで撮らなかったんだろう、あきこさんの笑顔。
ブースをのぞくたびに、たくさんのお客様に囲まれて、
忙しいはずなのに、お顔はなんともふんわり柔和なままで。
あんまり幸せそうなその表情を、カメラを向けてほどいてしまうのが、
無意識のうちにはばかれていたのかもしれません。  

いただいた文章にも書かれてあるように、
小椅子に腰かけた大きなひと、
小さなひとの笑顔。
そして、思わず読みだしたあきこさんの本に目頭が熱くなってしまって、
困った表情のひとたち。

鎮守の杜の一角で、手と心に豊かな感触を与えてくれた時間が繰り広げられたこと。
今となっては夢の一幕のように思えてきます。

でも、やっぱり、夢、ではないのですよね。
あきこさんは、ここでこれだけのことを成し遂げたことで、
すでに次の地平に向かっているのだと思います。
あきこさんの見て、感じて、創りだしていくこれからのお仕事、
ぜひ、皆さんと一緒に見続けていきたいと思います。

にしむらあきこさんの出展前のメッセージはこちらです。
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