director's voice

岩沢彰一郎さん(ガラス)

今展では、ご夫婦でひとつのブースで出品くださる作家が二組いらっしゃいます。
それぞれが別の名前で制作発表されていますので、
2名+2名=4名のガラス作家です。
この方々をご紹介していきましょう。
まずは、鎌倉で制作される岩沢彰一郎さんです。

Q
「工房からの風」には、どのような作品をお持ちくださいますか?

A
雪代ガラス<ユキシロガラス>
作品に込める想いの中には常に大好きな水への畏敬の念があります。
その大好きな水景の中でも渓流の清らかな水への拘りは特別な物があります。

春先の雪解け水を雪代水といい、冬の沈黙から川が目覚める瞬間であり、
まだ何も混じってない白銀の世界から
ピュアな水が産み出される時の感動を形にしたものです。

水はそれ自体は手触りの感触を持たないのですが、
吹き<ガラス>は誰が作っても同じ手触りの感触があります。
そのような事を思いながら、手に触れる器として
触感の心地よさを伝える事が出来ればと思ってます。

水の源より産み出される、まさにその瞬間をイメージして
作品に取りかかり産み出された作品が<雪代ガラス>です。

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雪代ガラス。
まさにその名の通りの美しい白いガラスの器ですね。
かたちや表情、さまざまなバリエーションをたっぷり見てみたいです。

Q
岩沢彰一郎さんにとって「工房からの風」は、どのような風でしょうか?

A
僕は今まで20年間(ガラスを)創ることを生業にしてきました。

最初の7年間は修行として、独立してからの10年間は生活の為、
そして3年前に40歳になった時に作家として生きて行こうと決心しました。

それでも色々な事がありました。
安易な道を選択する時も少なくはありませんでした。
そのような私の作る<ガラス>は、様々な表情を持つ反面、
まだまだ自分自身をさらけ出したものとは言えないのではないか、
その反省から再度、原点に立って、ピュアな作品で世に出したい、
ここ(工房からの風)が作家として歩み出す一歩だと考えています。

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職業としてのガラス制作を続けられてきた岩沢さん。
「工房からの風」を、作家として歩み出す一歩ととらえてくださって、
なんだか頭が下がるような、重みのあるお気持ちを感じます。
どうぞ伸びやかに爽やかに、二日間、思いっきり「工房からの風」を
味わっていただきたいと思っています。

Q
岩沢彰一郎さんのお名前、あるいは工房名についての由来、
またはエピソードを教えてくださいますか?

A
工房を立ち上げるべく、鎌倉の極楽寺を選んだ時には
極楽という言葉の響きや書体のカッコ良さに惹かれたこともあります。

そして、それから13年、すっかり落ち着いて
<ガラス>を作る喜びにひたり、家族も増え、
苦楽を共にしてきた仲間達との深い付き合いの中で感じる喜び、
まさにそれこそが<ガラス>達の生まれ出ずる極楽の環境となっています。

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素敵な時間の紡がれ方ですね。
<ガラス>達の展示される極楽の環境!を「工房からの風」で展開してくださいね。

岩沢彰一郎さんの出展場所は、コルトン広場スペイン階段前。
本八幡方面からのまっさきのテントです。
今年からは、welcomeテントという、レモンの?テントも出現するブースです。

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