2018年9月の記事一覧

「出展作家紹介/工房からの風」New

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藤原里子さん(陶芸)

茨城県笠間市で作陶する藤原さんからのメッセージをご紹介します。

Q1
藤原さんは、「工房からの風」にどのような作品を出品くださいますか?

A1
この度は、初めて陶器の人形を出展予定にしております。
猫と長く暮らした思い出から作られた「猫と人」
カトリックの幼稚園に通っていた頃の、思い出から作られた「天使」「聖母」
どちらも幸せや愛情を表現し、見る方が幸せに感じていただけたら嬉しく思います。

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藤原さんの応募用紙には、
人形の写真が最後の方に遠慮がちに加えられていました。
そのほかの作品とどこか比重が違う感じがして、
思い切って電話をして尋ねてみたのです。
藤原さん自身は人形を深めていきたいけれど、
陶芸作家としてそれだけでよいのだろうかと、
迷いの中にいらっしゃるようでした。

それならば、人形を中心に構成してみるというのはどうでしょう?
と投げかけたところ、とても控えめながらも、
心がふくらんでいるような、弾むような声で
ぜひに!
と返してくださいました。

なので、今回が藤原さんにとっての初めての人形だけでの展示です。
出来上がってきた作品からは、喜び、伝わってきますね。
きっと今まで秘めていたマグマがじんわり吹き出し始めたのかもしれません。

Q2
藤原さんが工房でよく聴く音楽、
または、ものづくりを進める中で大切にしている本、
あるいは、心に中で大切にしている映画、
いずれかを教えてくださいますか?

A2
ものづくりを進める中で大切にしている本
特に大切にしている本は、名もなき職人さんの生きざまや、
仕事への姿勢が書かれた本です
(いろいろな方なので特定の方ではありません)

淡々と力を入れすぎず、それでいて手を抜かず最善を尽くす、
自分の仕事に照らし合わせ身が引き締まります。
また尊敬できる先輩が身近におりますので、
自分の理想像になっております。

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Q3
草や木で作られたもの(工芸品に限らず)で、
大切にしているものや、思い出に残るものをひとつ教えてください。

A3
草や木でつくられたものでは厳密にありませんが、
大学時代に友人から貰った双葉の欅です。
引っ越しの度に連れて行き、今の庭に植栽してあります。

双葉から魚の骨状に枝葉を広げ、
上に伸び幹を回転させながら枝葉を四方に伸ばす
生き物の知恵も驚きです。

今では約6メートル以上の大木になり、
過ぎていった日々に着実に育った植物の生命力に惹かれます。
名前は けやこ です。

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けやこ!

すごい、お話しですね。
双葉から6メートルまで。
藤原さんのじっくり育てる力、大切にする力。
陶人形の制作も、じっくり育まれていくことを感じます。

藤原里子さんの出展場所は、galleryらふと脇、
参道口を入ってすぐの木と石の空間の中のテントです。

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ebico pottery(陶芸)

茨城県水戸市で作陶する海老澤礼子さん。
ebico potteryという工房名で作品を発表されています。

Q1
ebico potteryさんは、今展にどのような作品を出品下さいますか?

A1
笠間土をブレンドした土を使った急須や茶碗など、
お茶まわりの器を出品いたします。

特に急須は美味しくお茶が淹れられるよう、
道具としての使いやすさにこだわって作っています。
また、お茶の時間が愉しくなるような、
使いたくなる器になるようにと想いを込めて作った器は、
一つ一つ違う表情を見せてくれます。
ぜひお手に取りご覧いただけたら幸いです。 

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日本茶インストラクターの資格も持つ海老澤さん。
おいしい日本茶を愉しんでいただくための器づくりに励まれています。
今展では、特にお茶まわりの作品を大切に構成くださっています。
日本茶談義も花咲きそうですね。

Q2
ebico potteryさんが工房でよく聴く音楽、または、
ものづくりを進める中で大切にしている本、
あるいは、心に中で大切にしている映画、
いずれかを教えてくださいますか?

A2
池上麻由子著 「極める紫砂茶壺 中国茶急須の選び方・愉しみ方」

中国茶急須の魅力についてマニアックに解説してくれる教科書のような本です。
名品と呼ばれる急須の美しさにいつもうっとりしてしまいます。
急須を作る上で学ぶことの多い大切な存在として、
いつもそばに置いて制作しています。

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名品を心に感じることは、作り手の手を育むことのひとつでもありますね。
工房からの風にも、お持ちくださるといいですね。

Q3
草や木で作られたもの(工芸品に限らず)で、大切にしているものや、
思い出に残るものをひとつ教えてください。

A3
インドネシアのアタかごバッグです。

35歳を過ぎた頃から、
これからの人生を豊かにしてくれる一生ものの何かが欲しいと思うようになり、
ふと出会ったのがこのアタかごバッグでした。
職人の手で一つ一つ作られたバッグは同じものが無く、
丈夫で何十年も使えるところがとても気に入りました。

私のもとに来てからまだ日は浅いのですが、
年を重ねるごとにあじわいを増していく様子を楽しみながら、
おばあちゃんになっても付き合っていきたい大切なもののひとつです。

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ebico potteryさんが、アタかごバッグに寄せた思いは、
作り手の側からすると、とてもありがたく、しあわせなことですね。
ebico potteryさんの作品も、
どこかのだれかにこのように思っていただけますように。

ebico potteryさんの出展場所は、ニッケ鎮守の杜、
稲荷社のほとりです。
なんとなく、お茶の似合う雰囲気になりそうですね。
お茶好きの方、ぜひに!

ホームページはこちらになります。
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坂本友希さん(染め布)

北海道からは、もうおひとり、出展作家がいらっしゃいます。
坂本友希(ゆうき)さん。
北海道の中央部、富良野に今年、工房を移されたばかりです。
移転してしばらくしての地震には驚かれたことと思いますが、
今は制作をいつも通りに(いつも以上に!)なさっていると、
元気なお声をきかせてくださいました。

Q1
坂本さんは、「工房からの風」にどのような作品を出品くださいますか?
その中で、特に見ていただきたいものがありましたら、加えて教えてください。

A1
ものとしては、ストールやハンカチ、
包んだり敷いたりかけたりできるようなクロス、
それからスカートも少し出品する予定です。

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色から染めて、そこからふくらんだ想像をもとにつくった、
おはなしの一ページのような作品に、
言葉を添えて展示してみようと考えています。

たとえば夜空から落っこちてきたようなストールなど
来ていただいたみなさんにおはなしのかけらを
持ち帰っていただくようなイメージです。

色とりどりの短編集をながめるような気持ちで、
たのしんでもらえたらうれしいです。

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手捺染を自らの手で行う坂本さん。
布に広がる物語を、ブースいっぱいに広げてくださるのが楽しみです。

Q2
坂本さんが工房でよく聴く音楽、または、
ものづくりを進める中で大切にしている本、
あるいは、心に中で大切にしている映画、
いずれかを教えてくださいますか?

A2
本についてお答えします。

ミヒャエル・エンデの「モモ」、
パウロ・コエーリョの「アルケミスト」、
ニコライ・スラトコフの「北の森の12ヶ月」、
あと絵本で「マシュリカの旅」というチェコの作品。(いっぱいですみません)

おはなしの中にたいせつなことが隠されている宝さがしみたいな本がとても好きです。
「アルケミスト」はとくに読むたびにちがったところに自分の目線が行くので
何度読んでも良いなぁと思います。

ものづくりを進める中で、
というとちょっと的外れな答えになってるのかなぁとも思うのですが、
どれも大切だし、自分のものづくりに影響していると思います。

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いっぱいですみません、なんて、とんでもないです!
きっと、坂本さんの心の本棚にはもっとギッシリ詰まっているのだと思います。

坂本さんの布に描かれている中で、動物が印象的なのは、
これらの本に惹かれる気持ちとつながっているのでしょうか。
作品の背景にあることに触れることができて、
この質問、早くもよかった!と思えてきました。
来場の際には、共通項のある方など、ぜひお声をかけてみてくださいね。

Q3
草や木で作られたもの(工芸品に限らず)で、大切にしているものや、
思い出に残るものをひとつ教えてください。

A3
友だち夫婦が引っ越しする時に譲ってもらった木の机です。
実はその友だちは今回一緒に出展する仲間でもあります。

拾ってきた木の板を鉄の足に付けてつくってあるもので、
なんだか趣のある机で、本州から北海道への引っ越しを経た今も使っています。

私にとっては、二人の整えられた家の中を背景にした机が記憶に焼き付いていて、
机の上を散らかしてしまった時に
「前の家の方が良かった!」
と机に思われてるんじゃないかと時々ヒヤヒヤします(笑)

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譲り受けたものを
「前の家の方が良かった!」
と思われるんじゃないかって思う感性が楽しいですね。

ちなみにどなたなんだろうと伺ってみたら、
染織のHonda Silk Works、
本多祐二さん、さくらさん夫妻からの机なのだそうです。
なんだか見てみたいですね、その机。

:::

坂本友希さんの出展場所は、ニッケ鎮守の杜にコルトン側から入ってすぐ。
少し高台の気持ちよい空間に、富良野で染められた布がはためくのを楽しみにしています。

ホームページはこちらになります。
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繍(ぬいとり)はたくみこさん 刺繍

いよいよ今年度出展作家からのメッセージをご紹介していきましょう!
例年、ランダムにご紹介してきましたが、
今年は、日本地図の北から南に向かってご紹介してみようかな、
と思います。

途中、ワークショップや、企画テントの記事なども織り交ぜて、
これからの23日間、このブログ「director’s noice」を
ぜひ頻繁にチェックしてみてくださいね。

:::

北から、、、と思ったのは、先日の地震のこともあります。
今年は、大阪の地震や各地の台風など天災が多い年になってしまいました。
ここの読者の方々にも出展作家の方について、
ご心配くださっている方が多いかと思いましたので、
ご無事の報告とあわせて、直近に起こった地震に影響を受けられた作家を
真っ先にご紹介しようと思った次第です。

では、おひとり目を。
札幌で刺繍でのものづくりを進めるはたくみこさん。
繍(ぬいとり)という工房名で作品を発表を始められました。
地震では具体的な被害は受けられなかったとのことですが、
停電や通信環境の不具合などで、不安な日々を過ごされました。
今も余震が心配な日々の中、
「工房からの風」への出展を励みに日常を取り戻されています。

Q1
繍(ぬいとり)として、はたさんはどのような作品を出品くださいますか?

A1
作品はすべて、手刺繍を施した鞄やポーチ、スカートなどです。
コインケースや名刺入れ、ブローチなどは定番ですが、
鞄やスカートは毎回刺繍が違うのですべて一点物です。

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座って靴紐を結ぶ膝元に、
荷物をたくさん入れて肩から下げた鞄に、
レジで慌ててだしたコインケースに、
暮らしの中でふと目に映るちいさな刺繍が、
その日を少し明るく灯してくれたらと思っています。

細く伸びた葉先やなびくような茎のライン、ちいさな花のあつまり。
生地と糸の組み合わせ。
一本どりの細い糸の世界をお楽しみいただけたら嬉しいです。

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ぬいとり
素敵な名前ですね。

この名前で作品を発表するのは、
「工房からの風」の出展が決まってからだと伺って
驚きと、うれしくもありがたい気持ちでいっぱいになりました。
そのあたりのことは、はたさんの旧ブログに綴られていますので、
こちらにその記事をリンクさせていただきますね。
→ click

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美しいロゴマークも作られて、この秋、「工房からの風」での
新たなスタート、祝福されたものになりますね!

そして、二つ目の質問ですが、今年は、
作家の心を育んできたものについてお尋ねすることにしました。
音楽、本、映画の中から一つ選んでお答えいただいています。

Q2
はたくみこさん、工房でよく聴く音楽、または、
ものづくりを進める中で大切にしている本、
あるいは、心に中で大切にしている映画、
いずれかを教えてくださいますか?

A2
好きで聴いている音楽は
アン・サリーさん
ブルームーンカルテットさん
ハンバートハンバートさん
などです。

ブルームーンカルテットさんは、毎年夏に札幌にきて
ちいさなカフェでライブをしてくれるのですが、
とにかく楽しくて陽気なJAZZです。

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縫い取る一瞬一瞬に流れている音楽は、針の運び、心の運びに、
とても反映されるのでしょうね。
楽しくも、心が晴れて澄んでいくような音楽は、
はたさんの刺繍によく似合う気がします。

みっつめの質問は、風人さんと同じです。
今年の隠しテーマ「一草一木」にちなんでお尋ねしています。

Q3
草や木で作られたもの(工芸品に限らず)で、
はたさんが、大切にしているものや、
思い出に残るものをひとつ教えてください。

A3
日頃から散歩しては道端の野花を摘んできて飾ったり、
とびきりいいかたちの落ち葉を拾ってきたり、
木の皮を拾ってきて展示会の時のプライスカードにつかっています。

摘んできた野花をドライにして工房で飾ったり、
葉っぱもギャラリーでの展示会では詩をかいて飾ったりします。

実はミーティングにうかがった鎮守の森でも、
とてもいい葉っぱを何枚か拾ってきて大切にしています。

草木で作られたもの、というよりは
草木そのもの、でしょうか。

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草木そのもの。
日々出会う草木が、はたさんの心の養分になっていくのですね。
春と夏に「ニッケ鎮守の杜」で見つけた葉っぱも、そんな一葉になっているのでしょうか。

縫(ぬいとり)、はたくみこさんの出展場所は、
コルトン広場スペイン階段前。

新たに綴り始められたブログはこちらになります。
→ click

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森友見子さんより

再生紙での造形を続ける森友見子さん。
「工房からの風」では、未来の作り手たち、
こどもたちに向けての「素材の学校」をずっと続けてくださっています。

Q1
森さんの図録掲載作品のタイトルと作品についてお教えくださいますか。

A1
器(だ円大、舟形器大中小、円ボウル、トレー長方形)
モビール(ブレーメンの音楽隊)
レリーフ(キャンドル)

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白い物をメインにお届けします。
気持ちを吸収してくれるようなやわらかな紙の質感は心を健やかにさせてくれます。

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気持ちを吸収してくれるようなやわらかな・・・
森さんの作品の素材感をまさにいい得た素晴らしい表現ですね!

Q2
図録冊子がお手元に届いたときの感想をお聞かせください。

A2
落ち着いて読みたい!と、なかなかページをめくれずにいました。
どのページも見開きの組み合わせが自然で美しいと思いました。

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Q3
12月2日いちにちだけコルトンホールに現れる「作り手の本棚」。
森さんは、どのような本をお貸しくださいますか。

A3
「海からの贈物」リンドバーグ夫人、
「センスオブワンダー」レイチェルカーソン、
どちらも女性として、子供を持つ親として生きていくことと
作品を作ることのバランスを取るために必要な本です。

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この二冊は、「工房からの風」女性作家のベストセラーともいえるものですね。
ものづくり、いきていくこと、のベースに流れる潮を、
しずかに、けれど力強く導くような書物なのかもしれません。

森友見子さんのホームページはこちらです。
→ click

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萩原朋子さんより

陶芸で動物をモチーフとした印象的な造形作品を制作する
萩原朋子さんからのメッセージをご紹介します。

Q1
図録掲載作品のタイトルと作品についてお教えくださいますか。
他に出品下さる作品もお知らせください。

A1
掲載作品のタイトルは「なごり」です。

動物の佇む風景を作っています。
言葉にうまくできない想いや、大切に持ち続けたい思い出などを、
動物とその周りの余白で表現できたら。と思っています。

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(撮影 元家健吾)

Q2
図録冊子がお手元に届いたときの感想をお聞かせください。

A2
「工房からの風」との出会いは、まだ大学生の時でしたので、
今回このような記念の冊子が届き、当時を思い出すとともに、
今も作り続けていられることをあらためて幸せに思いました。

そうでした、そうでした。
1998年、現在の「工房からの風」の前身のホール展で、
朋子さんと初めて出会いました。
ハイソックス姿の女子大生でしたね。
今はすっかりご自身の創作世界を確立されて、
陶芸作家として立たれていらっしゃること。
すばらしく思います。

Q3
12月2日いちにちだけコルトンホールに現れる「作り手の本棚」。
朋子さんは、どのような本をお貸しくださいますか。

A3
ひぐれのお客
安房直子著

安房直子さんの作品は幼少の頃より好きです。
安房さんの作品には物を作る人がよく登場します。

今思えば、安房さんの本を通して自然と何かを手で作る人に憧れていたのかもしれません。

ひぐれのお客では、裏地を買いに来た猫が、
薪ストーブの赤色を選ぶのですが、
猫の話を聞いていると、何種類もの赤色が次々に目の前に浮かんでくるのです。

言葉が、形を持つ。
というのがよい言い方ではないかもしれませんが、
そんな見える言葉で溢れた作品です。
あの時に出会えて本当に良かったと、思っています。

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12月2日、朋子さんは午後から在廊下さる予定です。
萩原朋子さんのホームページはこちらになります。
click

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松塚裕子さんより

陶芸作家、松塚裕子さんからのメッセージをご紹介します。

Q1
図録掲載作品のタイトルと作品についてお教えください。

A1
作品タイトルは、レリーフコンポート、ピッチャーです。

日々の暮らしの中で使うたび健やかで楽しい気持ちになれるもの、
それでいて佇まいが美しくそばに長く置いておきたいと思うもの。
作るうえでいつも心にある想いです。
このふたつは、これからも自分が目指したい器の姿が詰まっているものなのかもしれません。

コンポートは、白以外にも青、茶と3色展開で出展いたします。

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Q2
図録冊子がお手元に届いたときの感想をお聞かせください。

A2
作り手の心を丁寧に掬い取ってくれるような一冊だなと思いました。
読んでいてとても力をいただきました。
きっと時代が変わって何十年経ったあとでも、
ものづくりに携わる人はこの本を何度も開くんじゃないかなあ、そんな風に思います。
そして自分もそう感じたように、
時を経ても変わらないものを確信したり、励まされたりするのかもしれません。
そんな一冊に関わらせていただいたことに感謝しています。

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Q3
12月2日いちにちだけコルトンホールに現れる「作り手の本棚」。
松塚さんは、どのような本をお貸しくださいますか。

A3
巴里の空の下オムレツのにおいは流れる 石井好子
言葉の食卓 武田百合子

ひとりの時も、誰かと一緒の時でも、日々の食卓は美味しく楽しくありたい。
食事の思い出は記憶の中の灯りのようなものだから。
生活の中でも、制作の中でも大事にしているこの気持ちを、
読むたびに思い出させてくれる大好きな2冊です。

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松塚裕子さんは、ほやほやの新米お母さん。
この日は、出産後の初めての陶芸にちなんだ遠出となるのではないでしょうか。
松塚さんの生活の中、制作の時間の中で重ねられる美しく楽しい時間は、
新たな章に入っていかれますね。
その章の道々で実ったかのような作品が、
私たちの美しく楽しい時間に灯っていくことでしょう。

松塚裕子さんのホームページはこちらです。
→ click

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kegoyaさんより

山形県小国町で籠編みを続けるkegoya、
熊谷茜さん。
今展にも、山形から在廊くださいます。
メッセージをご紹介しますね。

Q1
図録掲載作品のタイトルと作品についてのコメントをお寄せください。
ほかに、出品くださる作品がありましたらお教えください。

A1
掲載作品「bulb basket」

ふだんから、花弁や果物や樹形など自然物の形に惹かれます。
目を留めて、ああ、水や光を吸いやすくこの形なんだなとか、
寒い時期にきゅっと固くなったところだなとか、
形と自然環境の関係が
影響し合っていることに、
ここ山形に住んでいると他人事ではなく感じるのかもしれません。

にんにくを刻むとき、球根を植えるとき、
球根の形は実りを感じる美しいものでした。

いつかかごにしてみたいなと思っていましたが、
なかなかできずに何年か経ち、

でも工房からの風では作るエネルギーをもらって
タイミングとして実現したように思います。

そして、風50+のお話を頂いたときに、
「作り手の幸福な時間」というタイトルを聞いて、
このbulb basketを作ったときのことがすぐに浮かびました。

ぼんやりとした幸福感を文字にしてはじめて気づいたので、
この風50+の作成されるタイミングで
生まれるべくして生まれた幸せなかごだったんだなと思います。

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「くるみ レンガ模様かご」
くるみの裏皮で、厚手のものを集めて編みます。
普通、樹皮を使ったかごは薄く削って編みますが、
縦芯に隙間をもたせることで、
巻く皮(横方向の皮)も厚いまま入れて編むことができます。
素朴で力強い樹皮を活かした、男性にも持ちやすいかごです。

レンガ模様かご

「山型かご」
下記にある「世界かご文化図鑑」に載っていた
生きた鶏を入れて運ぶためのかごの形をヒントに編みました。
取っ手が小さく、原始的でありながら洗練された形です。
写真は工房からの風の会場に昔作ったかごを
お客様が連れて来てくれたときのものです。

作ったときよりしっとりとしていました。

山型かご

Q2
図録冊子がお手元に届いたときの感想をお聞かせください。

A2
作品はとても純粋な形で、
その人の見ている方向や美しく存在する素材を表してくれて、
他の作家さんも含め、頭で考えたり心で感じたものを
自分の扱う素材と手が一番素直に表現できるものなんだと思いました。

今回の冊子は作品写真と文章の構成ですが
素材感がすっと伝わる写真で、
きっと素材と格闘しながらも、
埋もれそうできらりと光る素材の世界と自分を表現しようとしてきた、
素材の方からも身を委ねられている人たちの図録のようにも見えました。

Q3
12月2日いちにちだけコルトンホールに現れる「作り手の本棚」。
kegoyaさんは、どのような本をお貸しくださいますか。

A3
『世界のかご文化図鑑 自然を編む民族の知恵と技術
 ブライアン・センテンス/著 福井正子/訳』

この本は文化人類学的な分野なのか、目次からかごの世界にあっという間に惹きこまれました。
素材や技法についての章も豊かな内容ですが、
4章の『揺りかごから墓場まで』は、
いかに人生のあらゆる場面にかごが登場するかに気づき、
人間の知恵と技術に気づかされます。
そして、かごが身近で循環する素材でできた、
つい何代か前の時代を想像してしまいます。

『バスケタリーの定式 かごのかたち自由自在
 関島寿子/著』

かごづくりをはじめて間もないころ、
バスケタリー(かご細工、かごづくり)の意味も分からず、
かごの本には珍しい哲学的な内容で出会った本です。
かごを作る前は環境教育という分野にいて、
自然学校のスタッフをしたり、森林や地域政策のことを専攻した学生だったので、
過去の自分と現在、未来の自分をソフトにつないでくれた本です。

『アーチストかどうかは、作る物の形や用途とは全く関係ない。
物を作ったり詩や音楽を作っているかどうかも関係ない。
仕事の種類ではないとわたしは思っている。
(~略~)自分というまとまりを意識して、
首尾一貫した態度をとろうと努力すること、
そしてそのことに価値を置くこと、
こういう積りで暮らしているかどうかに関係があるのではないかしら』

どんな道を通ってもいい。『自分というまとまり』について考えて、
活かして、世界と向き合えば、かごを作る仕事に自分で価値を見い出せる、
と思えた本です。

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遠方からの在廊、そして、たくさんのメッセージをありがとうございます!!
12月2日にも、いろいろなお話しが伺えそうですね。
楽しみです。

kegoyaさんのホームページはこちらになります。
→ click

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Ohamaさんより

上質な革でバッグや小物を制作するOhama、
大濱由惠さんからのメッセージをお届します。

Q1
図録掲載作品のタイトルと作品についてのコメントをお寄せください。
ほかに、出品くださる作品がありましたらお教えください。

A1
「マロンポシェット」です。
革の色を変えると表情がさまざまになります。

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ほかには 「クラッシック」も。
工房からの風へ初めて応募させて頂いた頃に
制作したかたちです。
きちんとバッグを作りたい。
その気持ちはずっと変わりありませんが
つくるものは少しずつ変化してきました。
より持ち易く、より軽く

風50+の展示会のお話を頂いた際
このバッグをまた制作したいと思いました。
使用した表面を擦った加工の革は
裁断前はワイルドな印象でしたが
仕立てると上品で、このデザインに
ぴったりでした。是非お手に取って
ご覧いただければ嬉しいです。

そして、オイルレザーの長財布
お財布ポシェット(長財布にストラップがついたもの)
を展示販売させて頂きます。

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今展を機にあらためて制作くださった「クラッシック」。
大濱さんの心映えがかたちになった逸品ですね、きっと。
拝見できるのがとても楽しみです。
そして、愛用者がたくさん増えた大濱さんの革財布。
カラーも豊かにお選びいただける機会ですね。

Q2
図録冊子がお手元に届いたときの感想をお聞かせくださいますか。

A2
手にして先ず、表紙の美しさに
わぁっと高揚した気持ちなり
ページをめくるのはドキドキと
皆様の素敵な作品の写真と楽しく
そして時にはうるっとする文章を
時間をかけて読ませて頂きました。
このような素晴らしい一冊の

1ページに加えて頂けたこと
改めて幸せに思いました。

Q3
12月2日いちにちだけコルトンホールに現れる「作り手の本棚」。
大濱さんは、どのような本をお貸しくださいますか。

A3
「革の袋物」
石田玲 菊池修 三彦坂和子 彦坂千鶴子 共著
革でのもの作りを始めた頃に
古本市で、偶然出会いました。
「手工芸入門書」とありますが
難しい。。と唸った記憶があります。
とても深い内容で勉強になった本です。

もう一冊は
よりぬき「ただいま食事中。」
雑紙の連載ページで、様々な職業の人の
食事の写真記録を纏めた本です。
写真の下のコメントも楽しくて
疲れた時の息抜きにパラパラめくって
読んでいます。

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まじめな一冊。
息抜きの一冊。
どちらも大濱さんらしいセレクト!

Ohamaさんのホームページはこちらになります。

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OLD TO NEWさんより

金属装身具を制作されるOLD TO NEW、
吉田史さんからのメッセージをお届します。

Q1
図録掲載作品のタイトルと作品についてのコメントをお寄せください。
ほかに、出品くださる作品がありましたらお教えください。

A1
「幸福の王子」より宝石を運ぶつばめ

小さな頃、お話にのめり込むように本を読んでいました。
大人になった今でも心に残っているものも多く、
読み返すとまた新たな風が吹き込まれるようです。
その中でもずっと鮮烈な棘のように刺さっていた
「幸福の王子」から、印象的なシーンを映した作品です。

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(撮影 元家健吾)
「すずらん」
本を読む場所は、家だけでなく、
自然が身近な場所に育ったので、外でもよく読みました。
小さな野の花はそこかしこに咲き、
いつもそばにあったように思います。
モチーフとする植物は、どこにでも見られる、
だからこそ親しみのある野の花がほとんどです。

この2点の他にも、また違ったお話や植物の装身具を出品いたします。
少し懐かしいようなお気持ちになっていただけたらとても嬉しく思います。

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Q2
図録冊子がお手元に届いたときの感想をお聞かせくださいますか。

A2
嬉しくて嬉しくて、はやる気持ちで開封し、
率直に、本当に載っている…!と思いました。

こんなに美しい図録に、
こんな素晴らしい作品を作られる方々と一緒に、、
と胸が熱くなりました。
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Q3
12月2日いちにちだけコルトンホールに現れる「作り手の本棚」。
吉田史さんは、どのような本をお貸しくださいますか。

A3「幸福の王子」オスカー・ワイルド

童話として小さな頃に読んで強烈な印象が残りました。
大人になり、ワイルドが子どもような心を持った18歳から80歳までの人たちのために書いたと知り、
腑に落ちました。
何度読み返してもその大きさに心打たれます。

お話を装身具に映すように仕立てたい、と思った最初の物語です。

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OLD TO NEW、吉田史さんのインスタグラムはこちらです。
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