director's voice

microsa by sowacaさん(モザイクジュエリー)

今回はなぜか、イタリアで仕事をして来られた方が多い会となりました。
microsa by sowacaの小岩佐千子さんは、ジュエリー制作の工房に勤められ、
帰国後、千葉県にモザイクジュエリーの工房を立ち上げました。

Q
microsa by sowacaさんは、「工房からの風」にどのような作品を出品されますか?

A
モザイクで作ったアクセサリーを出品します。
大理石や貴石、宝石に分類される石と、
ズマルトというイタリアで焼成されているモザイク用色ガラスを、
1mm角位のキューブ状に割って使用しています。
自然石の暖かみと柔らかい風合いを大切に制作したいと思っています。

モザイク、という単語が身近なではない方も多いと思いますが、
microsa by sowacaさんのホームページに詳しく書かれていますので、
ご案内しますね。
aboutのところを、どうぞご参照ください。

Q
microsa by sowacaさんにとって、「工房からの風」って、どんな風ですか?

A
2011年末に5年ほど住んでいたイタリアから帰国しました。

2012年は朝から晩まで無我夢中で、ミクロモザイクのアクセサリーを制作していました。

2013年になり、このペースでスタンスで長く続けるのは難しい、
自分を見失わず成長しながら続くて行くために、制作のあり方や作品との向き合い方を
見直さないといけないと思っていました。

そんな折り、工房からの風に出展させていただけることが決まり、
第一回の全体ミーティングに出席しました。
そこでディレクターの稲垣さんが、「続けて行くこと」「自分のまん中にあるもの」
について話されました。
もやもやと考えていた事をずばりお話されるので、
すごい!ああ、今、この場にいることができて本当によかったと、出会いに感謝しました。

まだ、まん中にあるものに届いていないような、もやもやとした思いは
完全には晴れていないのです。
しかし、自分自身や制作しているモノと誠実に向き合い、続けることで、自分まん中のあるものに届いて、それを良いかたちで形にできると信じて励ましつつ制作しています。

たくさんの工房からの風が、そよそよと何かを揺らし、何かを運んでくれるでしょう。
私は何を感じるのだろう。
そして、私の工房からの風は、何か深いところに届く風、
そんな風を吹かすことができたらと思います。

丁寧なお答えありがとうございます。

今回、「風の音」に寄稿いただいた文章が、とてもよかったのです。
最初に読んだとき、ちょっと胸がいっぱいになりました。
小岩さんがイタリアで登山を重ねられた中でのことと、モザイクとの出会いが、
抑揚の効いた文章で綴られています。
こちらも、ぜひお読みください。

Q
microsa by sowacaさんは、小学生のころ、何になりたかったのでしょうか?

A
小学校に入学すると同級生にパン屋さんの子がいました。
当時、クリームパンが大好きで、それを毎日食べれるだろうことが羨ましくて
パン屋になりたい、パン屋の子に生まれたかったと強く思っていました。

その後、体操選手になりたいなどありましたが、
今に繋がるもので記憶に残っているのは、絵を描く人です。
小学高学年の頃、居間に掛けてあったその年のカレンダーで
ゴッホのひまわりが印刷された月がありました。
その印刷されたひまわりを見ては、こういう絵を描きたい、描く人になりたいと思っていました。
その後、美大の絵画科に進み、紆余曲折して今にいたります。

モザイクジュエリーの制作は、絵画的な感覚と、繊細な手の技術が必要なことと思います。
小岩さんは、夢を叶える道を今、まさに歩いていらっしゃるのですね。

microsa by sowacaさんのホームページはこちらになります。 → 

出展場所は、コルトン広場スペイン階段前。
北海道旭川から来られる木工の瀬戸晋さんのお隣です。
こまやかな石の奏でる豊かな世界、ぜひご覧ください。