director's voice

花岡央さん ガラス 岡山

今回ガラスの出展者は5名の方。
トリでご紹介させていただくのは、花岡央さん。
ヒロイスタジオという名の工房を岡山にひらいた作家です。

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Q
花岡さんは、「工房からの風」には、どのような作品を出品くださいますか?

A
秋冬のテーブルを暖かく演出するような、
カラフルかつスリットを生かした”ren”シリーズ。
日本家屋の戸や窓にみられる縦格子、
連子(れんじ)をモチーフにしています。
テーブルウェアだけでなくペンダントライトや
キャンドルホルダーなどの灯りもお届けします。

もう一点、自家製の”お米”をガラスに熔かしこんだ、
ブルーのガラス”GRICE”(グライス)シリーズ。
備前焼や土地の歴史から生まれた物語と共に、
秋晴れの空の様な爽やかなテーブルウェアをご覧ください。

フォルムがしっかりとして、佇まいが美しいガラスの器ですね。
グライス!とは、ネーミングもユニークで。
ぜひ、光にかざしてご覧になっていただきたいです。

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Q
出展が決まってから、ご自身やお仕事などに変化はありましたでしょうか?

A
独立から半年もたっていない頃に出展の機会をいただいて、
とても嬉しい反面、まだまだ作風を確立できていない自分自身に不安を覚えました。

それからの今までの7か月間、「工房からの風」のミーティングはもちろん、
様々な展覧会を通じて多くのことを学び、
作風と言えないまでも、少しずつ自身の考え方と方向性を作品に表せるようになってきました。

オープンから約1年、一区切りを迎えるこの時期に
私自身の成長を皆さまにご覧いただきたいと思います。

「工房からの風」当日までに、何度も通信などのやりとりがあるのですが、
それぞれに個性があって、そこはかとその人となりも感じていきます。
花岡さんはいつも丁寧に対応してくださって、
人とのやりとりを大切にされる方なのだなぁといつも感謝していました。

独立したばかりとのことですが、
しっかり今までガラス工房で働かれたことを礎に、
今展も追い風のひとつとして、ながく央やかに続く制作を
深めていただければと思っています。

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Q
好きな言葉、座右の銘、何気なく工房の壁に貼りとめているフレーズなど、
花岡さんが大切にしている言葉を教えてください。

A
「あせらず、ためらわず」

大学時代の恩師から届いた年賀状に、一言添えられていました。
常に周りと比べてあせり、
常に自身の決断にためらいながら生きてきた私に
一歩を踏み出す勇気を与えてくれました。

何度も訪れる選択の時に、
いつも抑制と肯定と希望を同時にくれるこの言葉に救われています。

抑制と肯定と希望
思わず、メモしてしまいました。
(このランプ、飴釉みたいで、きれいですねー)

花岡央さんの出展場所は、ニッケ鎮守の杜に入って、レンガ道のすぐのところ。

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