director's voice

松塚裕子さんより

陶芸作家、松塚裕子さんからのメッセージをご紹介します。

Q1
図録掲載作品のタイトルと作品についてお教えください。

A1
作品タイトルは、レリーフコンポート、ピッチャーです。

日々の暮らしの中で使うたび健やかで楽しい気持ちになれるもの、
それでいて佇まいが美しくそばに長く置いておきたいと思うもの。
作るうえでいつも心にある想いです。
このふたつは、これからも自分が目指したい器の姿が詰まっているものなのかもしれません。

コンポートは、白以外にも青、茶と3色展開で出展いたします。

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Q2
図録冊子がお手元に届いたときの感想をお聞かせください。

A2
作り手の心を丁寧に掬い取ってくれるような一冊だなと思いました。
読んでいてとても力をいただきました。
きっと時代が変わって何十年経ったあとでも、
ものづくりに携わる人はこの本を何度も開くんじゃないかなあ、そんな風に思います。
そして自分もそう感じたように、
時を経ても変わらないものを確信したり、励まされたりするのかもしれません。
そんな一冊に関わらせていただいたことに感謝しています。

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Q3
12月2日いちにちだけコルトンホールに現れる「作り手の本棚」。
松塚さんは、どのような本をお貸しくださいますか。

A3
巴里の空の下オムレツのにおいは流れる 石井好子
言葉の食卓 武田百合子

ひとりの時も、誰かと一緒の時でも、日々の食卓は美味しく楽しくありたい。
食事の思い出は記憶の中の灯りのようなものだから。
生活の中でも、制作の中でも大事にしているこの気持ちを、
読むたびに思い出させてくれる大好きな2冊です。

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松塚裕子さんは、ほやほやの新米お母さん。
この日は、出産後の初めての陶芸にちなんだ遠出となるのではないでしょうか。
松塚さんの生活の中、制作の時間の中で重ねられる美しく楽しい時間は、
新たな章に入っていかれますね。
その章の道々で実ったかのような作品が、
私たちの美しく楽しい時間に灯っていくことでしょう。

松塚裕子さんのホームページはこちらです。
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