2025年 工房からの風

出展作家一覧 会場マップはこちら
director's voice | コメントする

ご予約イベント Index

本日10/20(月)12:00より、ご予約制イベントの受付スタートです。

予約専用サイトを活用いたします。

:::

ご予約を承るのは、以下となります。

素材の学校ワークショップ(お子様対象)

アトリエ倭ワークショップ(お子様〜大人対象)

ワークショップ(大人対象)
Ohama/齊藤智美/Autumn Basket/大野八生

手仕事の庭めぐりツアー

トークイベント「工藝作家という生き方」
大谷哲也(陶芸家)× 稲垣早苗(工房からの風ディレクター)

それぞれの記事頁に受付URLをリンクしておりますので、ご興味あるものについてお読みくださいませ。
どうぞよろしくお願い申し上げます。

director's voice | コメントする

ご予約制:トークイベント:大谷哲也×稲垣早苗

信楽在住で現在活躍中の陶芸作家、大谷哲也さん。
実は初めての作品発表が、2003年の第二回「工房からの風」でした。

それから22年の間、どのような想いと実践を重ねて「陶芸作家 大谷哲也」になったのか。
工藝作家という生き方は、現代においてどのようなものなのか。
そして、工藝作家というバトンをどのように手渡していくのか。

長く交流を重ねてきた、今展ディレクター稲垣早苗がお話を伺います。

工藝作家という生き方
大谷哲也(陶芸家)× 稲垣早苗(工房からの風ディレクター)

日時: 10/25(土)14:00〜15:00
場所: コルトン広場 多目的テントA


ご予約席を20席ご用意いたします。
ご予約のない方もお聞きいただけますが、立ち見になる場合がございます。
よいお席確保のため、ご予約をお勧めいたします。
ご予約(無料)はこちら → click


ご予約いただいた方のうち、当日抽選で5名様にオリジナルグッズを進呈いたします。

昨年、稲垣が記した大谷さんに関する記事がございますので、よろしければご覧ください。
→ 大谷哲也さんの作品展に寄せて

夫人で陶芸作家の桃子さんと。

弟子第 1号の榎並伸太郎さん。
今春独立を果たし、今年、「工房からの風」へ初出展。

大谷製陶所   ホームページ    → click
大谷哲也さんのインスタグラム →    click 

director's voice | コメントする

ご予約制:手仕事の庭めぐりツアー 色暦編

昨年からはじまった工房からの風での庭めぐりツアー。
工房からの風デザイナー宇佐美による花壇の草花やハーブのお話にくわえ、
今年は色暦編として、染織家 RIRI TEXTILE 和泉綾子さんが手仕事の庭の植物で染めてくださった
糸を見ながら一緒に歩きます。

おりひめ神社を囲むどんぐりの森からスタート、4つの花壇をめぐり30分ほど。
その後、風人企画テント〜RIRI TEXTILEさんの染色デモンストレーションへとご案内します。

どなた様もお聞きいただけますが、ご予約くださった方には、優先的に声が聞こえるように輪の前方にいらしていただくようにいたします。

■「手仕事の庭めぐりツアー 色暦編」
10/25(土)・26(日) 13:00〜13:30
案内人 宇佐美智子(工房からの風デザイナー)× 和泉綾子(RIRI TEXTILE)
定員各10名様  無料 雨天中止
集合場所:ニッケ鎮守の杜/おりひめ神社鳥居前

一期一会の秋のひと時の庭。
そこに積み重なっている時間をぜひお楽しみいただければと思います。


参加対象:大人(16歳〜)
事前ご予約制となります。

ご予約専用URL:
10/25(土)click
10/26(日)click

受付期間:10/20(月)12:00 〜期間延長しました 10/24(金)12:00 まで
先着順、定員となり次第受付終了となります。

尚、上記受付期間終了時にお席がある場合は、
当日、開始30分前より《本部2テント》にて受付をいたします。

ご予約決定のお客様へ:ニッケ鎮守の杜・おりひめ神社鳥居前にお集まりください。
開催時間を過ぎますとキャンセルとみなしますので、ご協力をお願いいたします。
天候や状況により急遽開催変更があることをご了承ください。


◎10/25(土)・26(日)13:30〜 15:00頃〈鎮守の杜の色暦テント〉にて
RIRI TEXTILEさんによる手仕事の庭の植物での染色デモンストレーションを実施します。
こちらはご予約不要、随時ご覧いただけます。


ニッケ鎮守の杜の庭づくりが本格的に始まったのは2005年のこと。
化学肥料や化学薬品を使わずに、この地の自然と気息を合わせることを心がけての庭づくり。
それは一朝一夕には姿にならず、数年はうすらぼんやり寂しい植物の生態系の中で手探りでした。
一気に好みの花を植えれば見た目には華やかだったのでしょうけれど。
じっと我慢して、この地ならではの姿を願いました。

いま、ニッケ鎮守の杜・手仕事の庭では、スタッフと庭人さんと一緒に日々のお手入れを重ねています。
秋明菊やアメジストセージ、バラ、藍の花などが秋の風にやわらかく揺れ、
ローズマリー、レモングラス、ミントなどのハーブ、数えきれないほどの草花が豊かに茂っています。

director's voice | コメントする

ご予約制:ワークショップ

大人向けのワークショップのご案内です。
事前ご予約制となります。
下記に詳しいご案内がございますので、最後までお読みください。

▼タイムテーブルはこちら▼

■10/25(土)
〈ワークショップテント A〉
11:00〜12:30
14:00〜15:30

Ohama「カードが入るコインケース」 定員6名様 3,500円

〈ワークショップテント B〉
11:00〜12:00
齊藤智美「陶のいちじくの箸置きを作る」 定員6名様 2,000円(+送料450円)
14:00〜15:30
Autumn Basket「籐で編むパン皿」 定員6名様 2,500円

■10/26(日)
〈ワークショップテント A〉
11:00〜12:30
Ohama「カードが入るコインケース」 定員6名様 3,500円
14:00〜15:30
大野八生「手仕事の庭の花御札を描く」 定員8名様 2,000円

〈ワークショップテントB〉
11:00〜12:00
齊藤智美「陶のいちじくの箸置きを作る」定員6名様 2,000円(+送料450円)
14:00〜15:30
Autumn Basket「籐で編むパン皿」定員6名様 2,500円


参加対象:大人(16歳〜)
事前ご予約制となります。

ご予約専用URL:
10/25(土)click
10/26(日)click

受付期間:10/20(月)12:00〜期間延長しました 10/24(金)12:00 まで
先着順、定員となり次第受付終了となります。
尚、上記受付期間終了時にお席があるワークショップは、
当日、各回開始30分前より開催テントにて受付をいたします。

お願い:同日同時間帯に重複してのお申し込みはできません。
ご予約決定のお客様へ:当日、各ワークショップ開催テントにお越しください。
開催時間を過ぎますとキャンセルとみなしますので、ご協力をお願いいたします。
参加費は当日開催テントにてお支払いとなります。
天候や状況により急遽開催変更があることをご了承ください。


10/25(土)11:00〜12:30/14:00〜15:30
10/26(日)11:00〜12:30
Ohama「カードが入るコインケース」 定員各6名様 3,500円

バネ口金を使った小さなコインケースです。
カードがぴったり入るサイズですので、カードケースとしても、小物入れとしてもお使いいただけます。
ケース本体は明るめのグリーンがかったブルー。
使い込んだ頃、今年のメインビジュアルのような落ち着いたブルーになる革色です。
横につける革と糸はカラフルにご用意いたしますので、
お好みの組み合わせでオリジナルのケースをお作りいただけます。



10/25(土)・10/26(日)11:00〜12:00
齊藤智美「陶のいちじくの箸置きを作る」 定員各6名様 2,000円(+送料450円)

陶土で、いちじくの実のかたちの箸置きをつくりましょう。
布や串などで模様をいれ、2種類の赤土で色をつけます。
*当日は成形と色つけまで。お預かりして工房で焼き上げ、完成作品は11月中旬のお届けになります。
*大きさ 約5.5×3.5cm 2個



10/25(土)・10/26(日)14:00〜15:30
Autumn Basket「籐で編むパン皿」 定員各6名様 2,500円

籐を編んで、直径 約15cmの平らなお皿をつくります。
ポイントに、くるみの葉染めの籐(薄茶色)を編み込みます。
*前半、立って作業をする工程がございます。



10/26(日)のみ 14:00〜15:30
大野八生「手仕事の庭の花御札を描く」 定員8名様 2,000円

花御札(はなみふだ)とは、季節ごとの美しい植物たちを描き、
無病息災を願い御札に仕立てたものです。
花を飾るようにお部屋に御札を飾りましょう。
水を使えないところなどに飾るのもよいですね。
秋に咲く手仕事の庭の草花を生け、花御札として描いてみませんか。

director's voice | コメントする

ご予約制:アトリエ倭ワークショップ

二年ぶりのアトリエ倭さんの木工ワークショップ。

開場後の2回分(10:15〜11:00/11:15〜12:00)のみ、事前ご予約制となります。
下記に詳しいご案内がございますので、最後までお読みください。

▼タイムテーブルはこちら▼

〈アトリエ倭 〉「風のひみつ−小さな木の箱を作る」 定員各6名様 2,500円

10/25(土)・10/26(日)
10:15〜11:00 *事前ご予約制
11:15〜12:00 *事前ご予約制
12:15〜13:00 当日随時予約受付
13:15〜14:00 当日随時予約受付
14:15〜15:00 当日随時予約受付
15:15〜16:00 当日随時予約受付


参加対象:お子様〜大人
お一人での制作が困難なお子様は必ずお付き添い願います。
詳しい参加条件は、ワークショップブースでお尋ねください。

ご予約専用URL:
10/25(土)click
10/26(日)click

受付期間:10/20(月)12:00〜期間延長しました 10/24(金)12:00 まで
先着順、定員となり次第受付終了となります。
尚、上記受付期間終了時にお席がある回は、
当日、各回開始30分前より開催テントにて受付をいたします。

ご予約決定のお客様へ:当日、各ワークショップ開催テントにお越しください。
開催時間を過ぎますとキャンセルとみなしますので、ご協力をお願いいたします。
参加費は当日開催テントにてお支払いとなります。
天候や状況により急遽開催変更があることをご了承ください。

予約枠に空きがある場合、当日キャンセルがあった場合は、
該当テントで当日参加をしていただける場合があります。


今年の工房からの風のメインビジュアルのいちじくからイメージをふくらませたワークショップ。
いちじくは漢字で書くと「無花果」。
花の無い果実と思われていますが、私たちが果実だと思って食べている部分は実は花の部分です。
そこから転じて「秘密」という意味を持つ果実だと知り、どなたかの大切な秘密をしまっておく小さな箱をつくるワークショップを考えました。

積層で作った箱は、一見すると木の塊りのように見えるデザイン。
でも実は箱になっていて、ご自身だけがその秘密を知っている構造です。

メープル、ナラ、ウォールナット、ブビンガの4樹種からお好きな木を2種類選んでいただいて、ボンドで重ねて貼って行きます。
あとはひたすらヤスリで磨いて角を整えて、ラインなどもお好みで入れられます。
仕上げにオイルを塗って、箱の中に真鍮のパイプと底面のフェルトを貼って完成です。

小さな箱に、木工の仕事をぎゅっと詰め込みました。
掌に、風のひみつを包んで持ち帰っていただけたら嬉しいです。
アトリエ倭

director's voice | コメントする

ご予約制:素材の学校

風人作家が先生となって素材と親しむ子どもの時間。
素材の学校ブース&キッズツアー、今年も開きます。

事前ご予約制となります。
下記に詳しいご案内がございますので、最後までお読みください。

▼タイムテーブルはこちら▼

〈素材の学校〉

■10/25(土)
金属の時間 10:30〜11:30

CHIAKI KAWASAKI「金属を組み合わせてスプーンを作ろう」 定員8名様 1,500円
綿の時間 12:00〜13:00
磯 敦子「紡いで織って、綿のペンダント」 定員8名様 1,000円
紙の時間 13:30〜14:30
森 友見子「再生紙で芽を作ろう」 定員10名様 1,000円
ろうそくの時間 15:00〜16:00
奥田紀佐「ミツロウキャンドルを作ろう」 定員8名様 1,000円


■10/26(日)
綿の時間 10:30〜11:30
磯 敦子「紡いで織って、綿のペンダント」 定員8名様 1,000円
紙の時間 12:00〜13:00
森 友見子「再生紙で芽を作ろう」 定員10名様 1,000円
金属の時間 13:30〜14:30
CHIAKI KAWASAKI「金属を組み合わせてスプーンを作ろう」 定員8名様 1,500円
工芸作家によるキッズ庭めぐりツアー 15:00〜16:00 定員10名様 1,000円


参加対象:お子様(小学生〜中学生
お一人での制作が困難なお子様は必ずお付き添い願います。
詳しい参加条件は、各ワークショップブースでお尋ねください。

ご予約専用URL:
10/25(土)click
10/26(日)click

受付期間:10/20(月)12:00〜 期間延長しました 10/24(金)12:00 まで
先着順、定員となり次第受付終了となります。
尚、上記受付期間終了時にお席があるワークショップは、
当日、各回開始30分前より開催テントにて受付をいたします。

ご予約決定のお客様へ:当日、各ワークショップ開催テントにお越しください。
開催時間を過ぎますとキャンセルとみなしますので、ご協力をお願いいたします。
参加費は当日開催テントにてお支払いとなります。
天候や状況により急遽開催変更があることをご了承ください。


素材の学校、今年のおおきなテーマは「芽」!
どんなかたちの芽ができるかな?


10/25(土)10:30〜11:30
10/26(日)13:30〜14:30
金属の時間 CHIAKI KAWASAKI「金属を組み合わせてスプーンを作ろう」定員8名様 1,500円

芽の形をイメージした金属のパーツを選んで模様を刻印します。
パーツを組み合わせてリベット(金属と金属をつなぐ部品)どめをし、スプーンに組み上げます。



10/25(土)12:00〜13:00
10/26(日)10:30〜11:30
綿の時間 磯 敦子「紡いで織って、綿のペンダント」 定員8名様 1,000円

綿の糸を紡いで小さな布を織り、丸く縫ってペンダントに仕立てましょう。


10/25(土)13:30〜14:30
10/26(日)12:00〜13:00
紙の時間 森 友見子「再生紙で芽を作ろう」 定員10名様 1,000円

牛乳パック、ダンボール、色画用紙など身近な紙をミキサーで再生し、カラフルな紙粘土を作ります。
台紙と針金に粘土を自由につけてみましょう。
カップに入れて持ち帰り、お家で乾かします。


10/25(土)のみ 15:00〜16:00
ろうそくの時間 奥田紀佐「ミツロウキャンドルを作ろう」 定員8名様 1,000円

ミツロウシートをくるくる丸めて、キャンドルの芽を作ります。
ガラスびんをミツロウで好きな模様に飾り付けをして、キャンドルの芽を中に入れましょう。
どんな模様がいいかな?



10/26(日)のみ 15:00〜16:00
「工芸作家によるキッズ庭めぐりツアー」 定員10名様 1,000円

素材の学校の先生たちと一緒に、出展作家のブースで素材のお話を聞いたり作品を見たり、手仕事の庭を巡るキッズツアー。
「工房からの風」作家さんからのプレゼントつき。

素材のかけらを入れるポシェットに、スタンプを押して庭に出かけよう!

director's voice | コメントする

出展作家紹介 Index

director’s voice での出展作家紹介をまとめました。
◎公開にあわせて、順次、リンクを追加します◎

<陶磁>
青人窯
安藤大悟
今井梨絵
榎並伸太郎
加藤智恵美
千田 徹
添田 樹
樋口 萌
POTTERY STUDIO K
前川わと
山野うさぎ
山野実優

<ガラス>
glassworks tre
鷺谷綾子
相馬佳織
tama glass
野田マリコ
BLUEPOND
makoto sakurai
Yu-ten

<木工・漆>
kino workshop
坂田琢磨
しんこきゅう
スプーン榧(かや)
浜西 正
木工ふくよか

<染・織・布>
okapi
佐々木のどか
旅する羊
樋野由紀子
laglag__
1loom

<洋服>
さざなみ

<手編み>
佐藤サエコ

<木工+織>
糸花生活研究所

<金工>
平戸香菜
藤田永子
Little Riddle

<装身具>
アトリエひと匙
inch”
Emina Mizuki
キンノイト
柴田俊恵
Tomoko Yuki
村上 愛

<革・帆布>
TSU ZU KU
tronco
mnoi
Leather Lab. hi-hi

<草木の色>
アトリエ桒雨

<鹿骨細工>
けもの舎

<ステンドグラス>
stained glass Ginga

<竹細工>
戸隠かごや 朗々 -rou rou-

<型染め>
長沼由梨子

<箒>
吉田慎司 

director's voice | コメントする

戸隠かごや朗々-rou rou- (竹細工)

Q1
「工房からの風」への出展作品についてお尋ねします。
戸隠かごや朗々-rou rou- さんの代表的な作品、または、定番的な作品、作り続けている作品の中から、ひとつをご紹介ください。

A1
定番の作品は小判形の椀籠です。

材料の根曲り竹は、雪深い山に自生していため
冬の間、雪の重みで折れないように初めから根元が曲がって成長します。
その姿をイメージして、ゆったりとした丸みを持ったかごに仕上げています。

高台があることで底の風通しも良く、食器を洗った際の水切りや食器や食材の収納にもおすすめです。
コップなどが収納しやすり小さなサイズからお野菜のストックにも使いやすい大きなサイズまでご用意しています。

Q2
もう一つ作品について教えてください。
今回、特に見ていただきたい作品はどのようなものでしょうか。
新作や、今特に力を注いでいる作品についてひとつをご紹介ください。

A2
六つ目編みのバスケットです。

私は長野市にある、戸隠竹細工のつくり手の一人として制作をしています。
六つ目編みは、かごの基本の編み方で、戸隠竹細工の多様な道具の編み方としても広く使われてきました。

「運ぶ」ためのかごを作りたいと考えたときに、戸隠竹細工で自然と使われている編み方の中で形の可能性を探したいと思い、六つ目編みを使いながら制作を始めました。

材料の幅や厚み、縁の太さや持ち手の付け方を調整しながら根曲り竹細工の力強さと素朴な風合いを感じられるように仕上げています。
かごごとに持っている表情を愉しんでいただければ嬉しいです。

Q4
「工房からの風」の出展が決まってから、戸隠かごや朗々-rou rou-さんに起こった変化について教えてください。

A4
初めて応募に踏み切れたのが「工房からの風でした。
幸運なことに、出展が決まってから、グループ展やクラフトフェアへの参加の機会に恵まれ、そこでいただいた沢山の方々の言葉や温かな雰囲気に、「心が満ち足りる」とはこういうことなのかとハッとする感情に出逢いました。

もう一つ大きなことは、
「戸隠のかごをずっと使っているよ」という沢山の言葉を頂いたことです。
名もなき戸隠の職人たちの手仕事への信頼が巡り巡って、今の私を支えてくれている。
そのことを教えてもらえたことが本当に有り難いことでした。

山に入る時、制作している時、いつも竹に励まされながらここまできました。
そして、新しい扉を開いて出逢えた人や実感が、今の私と竹を支えてくれています。

戸隠かごや朗々-rou rou-、西濱芳子さんは、埼玉に育ち、大分県別府での竹細工技術の習得を経て、長野県戸隠で竹細工を始められた方。
別府では「真竹」を用いますが、 戸隠では「根曲がり竹」という種類が異なる竹でのものづくりです。

採集から籠編みまで一貫して行う仕事。
その先の使い手との出会いが佳きものであってほしいと願わずにはおれません。

ニッケ鎮守の杜、おりひめ神社の奥の方に、素直で健やかな竹かごが並びます。

戸隠かごや朗々-rou rou-さんのホームページはこちらになります。
→ click

工房からの映像も是非ご覧ください。
→ click

director's voice | コメントする

藤田永子さん(金工)

Q1
「工房からの風」への出展作品についてお尋ねします。
藤田永子さんの代表的な作品、または、定番的な作品、作り続けている作品の中から、ひとつをご紹介ください。

A1
私の作品の中で、ひときわワイルドなテクスチャをしているものがあります。
灰色をベースとした中に、黒、白、茶色や金色、青っぽく見える部分など、様々な色味がマーブル模様のように広がっています。
これは「錫引き」という昔からある技法を、個人的に研究発展させ、模様やテクスチャを持たせられるようにしたものです。

ひとつ名刺の代わりになるようなものを、という思いで研究し、作り続けてきました。
最近ではこのテクスチャだけで、私の作品だと気づいてくださる方も増えてきました。
今回の「工房からの風」でもこの名刺の作品はご用意してまいりますので、ぜひお手にとってご覧いただき、いつかまたどこかで作品に出会った時にも、ピンときていただけたら嬉しいです。

Q2
もう一つ作品について教えてください。
今回、特に見ていただきたい作品はどのようなものでしょうか。
新作や、今特に力を注いでいる作品についてひとつをご紹介ください。

A2
「金属が好きである」「暮らしの道具が好きである」ということだけで、テーブルウェアを作り続けてきました。
ここ数年はより一層「金属であることの意義」に心を寄せながら制作しています。
その中で外せないのが、直火にかけられる薬缶などの注器です。
銅の注器は熱伝導率の良さ、カルキ臭の軽減など、良い要素をたくさん持っています。
世の中には優れた注器がたくさんあります。
人間工学に基づいて工場で安定的に生産されたもの、持ち手にプラスチックがついていて熱くないもの、電気で急速に沸かしてくれるものもありますね。
私の注器は、持つ時に布巾をご用意いただきたいですし、経年で色も変わります。
それでも毎日見ていたい、そばに置いておきたいと思える、愛らしい注器を目指しています。

Q4
「工房からの風」の出展が決まってから、藤田永子さんに起こった変化について教えてください

A4
「工房からの風」ディレクターの稲垣さんにかけていただいた言葉の中で印象的なのが
「展示に向けては、今作りたいものから着手したほうがよい、定番のものは手が覚えているから、直前でも作れます。」というものです。

ずっと頭では分かっていたつもりだけれど、なかなか踏ん切れないことを、はっきりと言葉にして伝えていただいたことで、少しだけ心が解き放たれた気がしています。
定番のラインナップで、かつコンスタントに売れていくものが展示で求められるのは当然で、そういったものは数を用意しなければならないという、自身が勝手に作った掟の中で苦しんでいる部分がありました。

しかし「工房からの風」は良い意味で自己責任であり、言葉を選ばず言うと、売り上げが立っても立たなくても誰にも迷惑をかけない舞台です。
そう思えてから「今自分が作りたいものを作って、見せたいように見せよう。」
と吹っ切れることができました。
もしかしたら、当日はご覧になりたかった作品がないかもしれません。
それでも「今これがやりたかったんだな」と思って貰えるようなブースにして、お待ちしております。

鍛金技法による生活道具を作る若手作家のトップランナーのおひとりの藤田永子さん。
期待が大きな分、応えなければならない制作アイテムと量があるのかと思います。
今回は他者からの期待をいったんおいて、ご自身の今の制作意欲の向かう方に素直に向かってくださっているようです。
これからも展がる作家活動への滋養となるような展示、機会にしていただけることを願っています。

藤田永子さんの出展場所は、ニッケ鎮守の杜、おりひめ神社の奥。

ホームページはこちらになります。
→ click

director's voice | コメントする

stained glass Ginga(ステンドグラス)

Q1
「工房からの風」への出展作品についてお尋ねします。
stained glass Gingaさんの代表的な作品、または、定番的な作品、作り続けている作品の中から、ひとつをご紹介ください。

A1
宮城県仙台市でステンドグラスを制作しています。
大正・昭和に製造されていた古い窓ガラスと出会い、デザインやテクスチャーの面白さに魅せられて、作品に取り入れています。

集め始めて間もなく東日本大震災が起こり、被害をうけた多くの建物が解体され、古いガラスもたくさん廃棄されました。
できる範囲でガラスを救出し、震災直後から制作し続けているのが光の建物シリーズのオブジェです。
誰かの生活を支えてきたガラスが、もう一度違う形で誰かの暮らしに寄りそえたら…そんな想いを込めて手を動かしています。

陽の光を浴びたガラスのオブジェは日々美しい姿をみせてくれますが、今回は新たに木製のコードレスランプと組み合わせる事で、暗い場所でもより一層楽しめるようになりました。

Q2
もう一つ作品について教えてください。
今回、特に見ていただきたい作品はどのようなものでしょうか。
新作や、今特に力を注いでいる作品についてひとつをご紹介ください。

A2
ステンドグラスをお部屋の中で気軽に持ち運べて飾れるよう、木製フレーム型のパネル作品を作りました。
ガラスの模様や色、表情を楽しみながら、光のパッチワークを作るような気持ちで、集めてきた宝物を紡いで散りばめて生み出しています。
ガラスは光源や天候で色や見え方が変わり、毎度違う印象を受ける所が魅力の一つです。

今回は、風人として参加される木工作家のアトリエ倭さんに、美しくて滑らかな木のフレームを2つ作っていただきました。
温もりある木とガラスのコラボ作品をぜひご覧いただきたいです。

Q3
stained glass Gingaさんの「工房」で印象的な「もの」をひとつ教えてください。

A3
宮本佳緒里さんの小物入れです。
数年前に仙台杜の都クラフトフェアに参加されている時に、繋ぎ合わされた布の色合いと留め金具使いに惹かれました。
普段からどこでもガラスのテープ巻き作業ができるように、携帯用の小物道具入れとして愛用しています。
素敵な手仕事に触れ、自分の気持ちを高めてくれる作品です。

stained glass Gingaの武田奈未さんは、2020年に出展が決まっていらしたのですが、コロナ禍のために規模を縮小したため出展いただけなかったのでした。
けれど、その後やり取りを重ね、企画展などへ出品いただき、制作を進めて来られて、ようやく「工房からの風」へお迎えすることができました。

実は武田奈未さん、革のLeather Lab.hi-hiの平間麻里さんの実のお姉さま。
今回、それぞれ応募したことを知らず、お正月に親戚の集まりで会ったときにお互いにわかって、歓声を上げたとか。
宮城県からの一緒の出展、心強いですね。

stained glass Gingaさんの出展場所は、ニッケ鎮守の杜、おりひめ神社の奥。

ホームページはこちらになります。
→ click

director's voice | コメントする

Leather Lab. hi-hi(革)

Q1
「工房からの風」への出展作品についてお尋ねします。
Leather Lab. hi-hiさんの代表的な作品、または、定番的な作品、作り続けている作品の中から、ひとつをご紹介ください。

A1
[monte pochette]という鞄です。
この鞄は私たちの生活圏から見える「山=monte」の景色をデザインに落とし込んで作りました。

横型と縦型があり、横型の[ZAO]はアトリエから西に見える蔵王連峰の緩やかな稜線をイメージして作っており、縦型の[TAIHAKU]は仙台市でも身近で、遠足登山でも親しまれる太白山というおにぎりのような小山を抽象的に描いて作りました。

アトリエの中から外へ目を向けて、身近にある景色に自分たちが描く線を重ねてみる。
そんな試みで作った鞄は、ふっくらと優しい表情で気取らず、日々の相棒として活躍してくれます。
写真の鞄は[monte pochette ZAO -Lsize]で外側には蔵王のお釜をモチーフにしたポケットも付いています。
是非会場で手に取ってご覧ください。

Q2
もう一つ作品について教えてください。
今回、特に見ていただきたい作品はどのようなものでしょうか。
新作や、今特に力を注いでいる作品についてひとつをご紹介ください。

A2
[folk]という鞄で永く想いを温めてきて、今年に入りようやく形に出来た鞄です。

東北の代表的な手仕事のひとつでもある編み籠から着想を得て生まれた鞄で、樹皮を用いた籠編みの技術と革鞄作りで培った技術を組み合わせて作られています。
素材は国内で鞣された植物タンニン鞣の牛革なのですが、その中でも製造過程で現れる傷や色斑、シミなどが原因で一級品としては認められない革をあえて使用しています。

生き物が持つ傷やシミも、それぞれが持つ個性として捉え、その美しさや力強さを活かしたいと思いこの素材を選んでいます。
それらの素材をフリーハンドで手断ちをし編み上げることで、柔らかな揺らぎと独特な陰影を生んでいます。

私たちの住む環境から学べる技術や手の届く素材に目を向け、私たちの手でそれらを昇華していきたい。
民藝や工芸にも通ずるような革のものづくりを、この先十年、二十年と続けていきたい。
そんな想いも込めてこの鞄を作りました。

今回の工房からの風には[folk]のサイズと仕様違いのものを数点お持ちしますので、是非手に取って感じていただけたら幸いです。

Q3
Leather Lab. hi-hiさんの「工房」で印象的な「もの」をひとつ教えてください。

A3
工房で作業中に使っているスツールです。
作家として駆け出しの頃に尊敬する木工作家さんと共作したもので、見た目の通り[mame stool]と名付けました。
初めての革張りと手仕事ならではの作りにこだわり、悪戦苦闘しながらも一所懸命に制作した思い出が詰まっています。
艶を増してぷりっとした表情が愛くるしく、工房に訪れた皆さんが目に留めて愛でてくれます。
今では日々、私たちの姿勢を支えてくれています。

Leather Lab.hi-hiさんは、平間博之さんと麻里さんの夫婦ユニット。
2019年に初出展くださったときは、大きなお腹の麻里さんでした。
その後無事ご出産されて、今はやんちゃ盛りの坊ちゃんのお父さんとお母さんですね。

この5年間、コロナ禍もはさみ、作品発表が難しい期間でしたね。
その間、作品のバリエーションを広げ、ひとつひとつの完成度を高められたおふたり。
5年ぶりの「工房からの風」で、佳き風をそよがせてください。

Leather Lab.hi-hiさんの出展場所は、ニッケ鎮守の杜、おりひめ神社のほとり。

ホームページはこちらになります。
click

工房からの映像も是非ご覧ください。
→ click

director's voice | コメントする

旅する羊(毛織物)

Q1
「工房からの風」への出展作品についてお尋ねします。
旅する羊、猪又裕也さんの代表的な作品、または、定番的な作品、作り続けている作品の中から、ひとつをご紹介ください。

A1
縫い付けたバンドに通して留めるショートマフラーです。
活動を開始した2020年以来、様々な色や柄で作り続けています。

お客様との「長くぐるぐる巻くの疲れちゃうのよ」というやりとりをきっかけに、それであればうんと短いマフラーを作ってみようとデザインしました。
留め方について、切り込みや異素材を避けようと思いバンドに通すスタイルに至りました。

織り工程でマフラー本体に続けてバンドを織るため裁断不要で無駄が出ず、端の処理は固くなる結び目を作りたくなかった中でニードルパンチの技法に行き着き、羊毛らしいふわふわの表情が生まれ、結果的にそれらがこのショートマフラーの特徴となりました。

ふわっと軽い手紡ぎ手織りのホームスパンが更に軽く、それでいて空気を含んだ暖かい1枚です。
地元岩手では、寒い朝の台所仕事や、車移動のお出掛けなど、暮らしに合わせて楽しんで下さる方が多く感じます。

Q2
もう一つ作品について教えてください。
今回、特に見ていただきたい作品はどのようなものでしょうか。
新作や、今特に力を注いでいる作品についてひとつをご紹介ください。

A2
無染色マフラー『土竜のあしあと』です。

ホームスパンと出会い、後の師となる盛岡の老舗・中村工房さんにて、生まれて初めて紡いだ糸で初めて織った第1作目のマフラーを再現した1枚です。
当時全く思うように行かない糸紡ぎながら、楽しくてとにかく夢中に紡いで生まれたぼこぼこの糸。
この1作目は何か味のある表情で、不思議とお客様の目にも留まるマフラーでした。

特に前回出展した第20回工房からの風であるお客様から「生き物みたいですね」という、私にとって目の覚めるような言葉を頂きました。
腑に落ちる形容を得つつ、でもなぜそう思わせるのかはわからないままの数年でした。
しかし、今年の初め「全く同じものを」というオーダーのおかげでようやく本気で向き合いました。

観察し計測し手を動かして記憶を辿り、行き着いた答えは、作り手の“夢中”を纏うと心惹く引力が生じるということ。
そこには技術の高低によらない、“想い”が介在し脈打つのではと考え至りました。

1作目の姿を踏襲しますが、カタチをなぞるのではなく一心に意識を注ぐ真剣な対峙、そんな作り手としての芯を体現する手紡ぎ手織りのマフラーです。

Q3
旅する羊さんの「工房」で印象的な「もの」をひとつ教えてください。

A3
手書きのある、織り機と紡毛機です。
織り機は、技術を一から教えて下さった盛岡の中村工房さんから独立の際譲って頂いたものです。
引き取りの朝、先代である3代目からメッセージが記されていました。
千葉からの移住者である私にとってまさしく岩手の父で、精神的にももちろん制作面でも常々支えとなっています。

紡毛機はニュージーランドのMajacraft製で、出荷品全てに担当の方のサインが記されています。
家族経営の小さな工房ですが、地元のリム材にこだわり考え抜かれたデザインは美しく、使い手の意を汲む抜群に紡ぎやすい1台で、そこに何か包み込むような愛を感じる紡毛機です。

それぞれ送り手の想いが籠った道具たちに支えられ、日々豊かなモノ作りをさせて頂いております。

盛岡、中村工房の3代目、中村博之さんには、私も仕事を始めた1980年代後半から90年代にかけて、大変お世話になりました。
工房からの風の初期には、楽しみに見にきてくださっていました。
およそ20年経って、猪又さんがこの場に作家として立っていることをきっと喜んでくださると思います。
ぜひ、よいお仕事を見せていただければと思います。

旅する羊、猪又裕也さんの出展場所は、ニッケ鎮守の杜、おりひめ神社のほとり。

ホームページはこちらになります。
→ click

工房からの映像もぜひご覧ください。
→ click