director's voice

浅井洋子さん(織)

石川県のたくまポタリーさんに続いては、富山県で制作する浅井洋子さんです。
2回目の出展。
染織のお仕事です。

Q
浅井さんは、「工房からの風」にどのような作品を出品されますか?

A
ノッティングという技法で織った椅子敷きを持って行きます。
ノッティングとは、たて糸に毛糸の束を結びつけて作るやり方で、
毛足のあるフカフカしたものです。
そしてとても丈夫で長持ちです。

定番の椅子に敷くサイズをメインに、変形サイズや少し大きなものも用意していきます。
すわり心地や踏み心地を体験しにいらしてください。

浅井さんは、前回はキッチン周りのものから、多種の織物を出品なさっていました。
その中に椅子敷きもすでにあって、ぴかっと輝いていましたね。

制作をいちど絞って(また、将来的には広がることもあるでしょうけれど)、
今回はこの作品群を集中して制作しようと手を動かす浅井さん。
ぜひ見て、触れて、布の感触味わってみてくださいね。
(踏むコーナーも登場するかもですよ!)

Q
浅井さんにとって、「工房からの風」って、どんな風でしょうか?

A
3年前に初めて出させていただいたときは、
「自分が一番得意な事ってなんだろう?」と真剣に考えるきっかけになりました。

工房からの風に関わる全てのひとに、だらっとした所がなくて、真剣で、さらに楽しそう!
だったので、自分と向き合わないわけにはいかなかったのだと思います。
自分の小さな部屋から押し出されるくらいの、勢いのある風です。

真剣に楽しそう!
って、たしかに作家もスタッフも、関わる人たちの共通な感じかもですね!
小さな部屋から押し出されて3年ののちのお仕事。
とっても楽しみですね。

Q
浅井さんは、小学生のころ、何になりたかったのでしょうか?

A
父方のもう亡くなった祖母が多才な人で、革細工、絵、書、お裁縫、なんでもする人でした。
祖母を知る人に会うと、「踊りが上手だった」、「着物を着るのがほんとに早かった」、
「しばらく軽食屋をやっていた」・・・などと、皆さん口々に違うことを言われます。

ずいぶん年をとってからは「ばっちゃま劇団」という、お年寄りばかりの劇団を立ち上げて、
脚本から人形制作から皆やっていたようで、本当にパワフルな人でした。

自分では覚えていないのですが、「将来なりたいものは?」という作文に
「おばあちゃんの作ったものを売るお店がしたい」と書いていたみたいです。

あと私が小さい頃は、まだ個人商店(駄菓子やさんとか、小さい本屋さんとか)が普通にたくさん
近所にあって、そのなかでも「クリーニングやさん」にちょっと憧れていました。
業務用のアイロンで、大量のシャツに黙々とアイロンをかけているのを見て、
漠然といいな~と思っていた気がします。

なんだか、いいですねー、浅井洋子さんがおばあ様のことを綴られている文章。
おばあ様のお話、今度もっと聞かせてくださいね。
そして、業務用アイロンに憧れるところなど、働き者の片鱗がすでに表れているような・・。

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では、浅井洋子さんのホームページをご紹介しましょう → ☆

出展場所は、モニュメント周り。
たくまポタリーさん鳥居明生さんの間のテントです。
ふかふかと、お尻に!心にあたかな文様も楽しい椅子敷き が待っていますよ。