director's voice

qan:saviさん・革・愛媛

四国松山からやってきてくださるのは、qan:saviさん。
カンサビ
とお読みします。
『「神さび」(かみさび・かんさび・かむさび)といわれる、
古来より存在してきた価値観のひとつで、古びて年月を経たものから滲み出てくる、
神聖であり神々しい雰囲気を表す言葉からいただきました。』(ホームページより)
と、いう思いをこめて、名付けられたそうです。

Q
qan:saviさんは『工房からの風』に、どのような作品を出展されますか?

A
僕が作る作品のジャンルは大きく分けると「カメラ」「文具」
「ファッション」「アクセサリー」とあるのですが、
一通りできるだけたくさんの種類をお持ちしようと思っています。
中でも「一眼レフカメラ用のショルダーストラップ」「デジカメケース」「バッグ」

「財布」「革の小箱」「スケジュール帳カバー」に少し重点を置いて制作しました。


「パスポートも入る財布」や「トラベラーズノートのカバー」や
「一泊ぐらいに使えるトートバッグ」など、
「旅」ということをどこかで意識しながら制作したモノは
今後さらに広げていこうと思っている新しい要素のものも含まれていたりします。


全て手縫いで仕上げているのですが、
一針一針に気持ちを込められるのが手縫いの良いところだと思います。
ロウ引きした麻糸で縫ったステッチの味わいや、洗いをかけたり、シワを出していたり、
磨いたりという革の表面のニュアンスなども感じていただければと思います。
基本的には僕が使いたいものや興味のあるものを制作しているので
用途を特化したものが多いのですが、
みなさんに「あっ、こんなの欲しかった!」や「こういうのも良いね!」
というものを見つけてもえると嬉しいです。
わ、なんかとっても、もりもりですね。
qan:saviさんといえば、カメラストラップがとても人気がありますが、
おひとりで一点一点手仕事で仕上げているとは思えないくらい、
さまざまなジャンルにたくさんのバリエーションがあるのです。
工房からの風に向けて、思いっきり取り組んでくださっているので、
この充実の構成なのですね。
見応え、選び応えたっぷりの展示になりますね。

Q
『工房からの風』は、qan:saviさんにとって、どんな風ですか?
そして、どんな風にしたいですか?
A
瀬戸内の島と島の間を渡るおだやかであたたかな風の様です。
ミーティングなどでニッケ鎮守の杜に訪れるうちに、
何だか懐かしさとそこに携わっている方々の温かさや大きな安心感を感じました。
それと同時にそこに集う人が
その風をとても大切にしている想いが溢れていて気が引き締まります。
でもその中にはこの先には一体何があるんだろうという
ちょっとした冒険心みたいな
「心をくすぐられるもの」
が含まれていたりもするのです。
今まではその大らかな風を帆に受けて順風満帆でこさせてもらったので、
当日は自分もその風の一部になれればと思います。
『ニッケ鎮守の杜』をなつかしい!と思ってくださって、うれしい気持ちです。
そして、この先には、何があるんだろう!
って、素敵な感覚ですね。
速攻か、じんわりかは、それぞれですけれど、
きっと風がどこかへとつないでくれることと思っています。

それから、qan:saviさんは、こんなことも伝えてくれましたよ。

昨年こちらに出展されていた、クラフト作家・イラストレーターの
CRAFT Log. 井上陽子さんと少し前からコラボでの作品制作もさせてもらっています。
偶然にも二人に共通のご縁のある展ですので、
今進めているコラボの作品も少しですがご紹介させていただこうと思っています。
これは井上さんに革の表面に活版印刷機で一つ一つ手押しでプリントしてもらったものを
僕が手縫いで仕上げるといったもので、
井上さんのイラストやコラージュを活版印刷した凹凸の味わいやエイジングの加工は
同じものがない一点モノの特別なものとなっています。
よりストーリー性があったり、プリントがあることで成り立つものがあったりと
通常の作品とはまた違った雰囲気ですのでそちらも楽しんでいただければ幸いです。

井上陽子さんのエッセンス、今年も会場にそよいでくださるのですね。
楽しみです!

qan:saviさんのホームページはこちら → 
出展場所は、おりひめ神社お社の脇です。