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古木 裕子さん(布バッグ)

Q1
2014年から8年ぶりに出展くださる古木裕子さん。
今年の「工房からの風」には、どのような作品を出品されますか?

A1
綿や麻、ウールなどの布と革で仕立てたバッグを出品いたします。
肩や手に提げたときにしっくりと身体に馴染み、その姿がかっこよく、時にエレガントにみえる、デザインやサイズ感を大切に、素材そのままの素朴な風合いと染色した布の色を組み合わせ、仕立てています。

使い勝手が良い内ポケットやバッグの持ちやすさなど、頼りがいのあるバッグであり、手にしたときに、気持ちがフワッと前向きになるようなバッグであれば良いなと思います。

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Q2
古木裕子さんの工房の中で、特に大切にしている場所、あるいは部分、印象的な場所、空間、または、道具の写真を1カット撮ってください。
そして、その説明をお願いします。

A2
特に大切にしている場所は、ミシンまわりです。
ミシンで縫い上げていく前に、型紙を布に配置し、しろもで仕上がり位置をつけ、裁断するという下準備があり、その工程が終わって、やっとミシン。
心持ちはいざミシンへ!!という感じ。
なので、ミシンまわりにはすぐに手に取れるように、目打ちや糸切りばさみ、試し縫い用のハギレや制作中の作品に使用する糸をスタンバイ。

実際に縫ってみて、布と糸の色の組み合わせを変えることもあるので、色とりどりの糸を収納する棚もミシンの近くに置いています。
布と糸の色の組み合わせで、仕上がりの印象がだいぶ違うので、糸選びもとても重要です。

大切な相棒であるミシンのまわりに、私のバッグ制作にかかせない大切な道具がギュッと収納されています。

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Q3
古木裕子さんが自作以外で、大切にされている、あるいは、愛用されている工藝品をひとつ教えてください。

A3
サワグルミの樹皮で編みあげた手提げのかご。

福島県奥会津地方で制作されたもので、クルミの樹皮の素朴な風合いがとても好きで、夏はもちろん、内布を自作して秋冬も愛用しています。
ひと目ひと目丁寧に、丈夫なかごになるように組み上げている、力強くてうつくしいバッグ。
私が目指したいと思う手仕事です。

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古木さんのお仕事もこの8年の間に熟されて、よりしっかりとした形に進化されていますね。
ぜひお手に取ってぴったりと馴染むバッグとの出会いを得ていただければと思います。

古木裕子さんの出展場所は、コルトン広場、モニュメント周りです。
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