director's voice

Noraglassさん(ガラス) 

おりひめ神社の鳥居のほとり。
きらきらと木漏れ日を受けて輝くガラスのNoraglassさんからも
メッセージをいただきました。

・・・

天候、ロケーション、 空気感。
全てが思い描いていた通りの環境で出展させていただきました。
運営の皆さん、風人の皆さん、庭人さん。
たくさんの方達に見守られているような安心感は格別でした。

そして周りを見渡せば幾度も言葉を交わした同期たちが。
なにか共通のテーマを与えられているわけではないのに、同じものを共有している感覚は
とても心地よく、また、たくさんの刺激を受けました。
この経験、出会いはこれからも大切に育んでいければと思います。
運営の方々、作家同士のコミュニケーションの豊かさは唯一無二のものだと思います。
そこから生まれているであろう当日の会場の緩やかな統一感も。

そしてもう一つ感じたのはお客様の選ぶ作品の違いです。
Noraglassでは通常、食器よりも花器を選んでいただける場合が多いのですが
今回はそれが逆転したのです。
多くのお客様が手仕事の器を生活に取り入れることにより積極的で慣れている、
という感じを受けました。
「工房からの風」がこの地にしっかりと根付き、そのような文化を育んでいるのだとすれば、
そしてそれが端的に現れた結果であるならそれはとても素敵なことで、尊いことだと思います。
求められることは年々変わっていくとは思いますが
どうかいつまでも作り手、使い手とともにある「工房からの風」であってほしいと願います。

若くて誠実な前嶋さんらしいメッセージ。
これから、もっともっとご自身が求める美しいかたちに向かって、
制作を進めていかれることと思います。

このブログへの一部掲載のご許可をいただくためのメールをしましたら、
そのお返事の最後に

憧れていた「工房からの風」。
これで本当に終わったのだな、とメールを拝見しながら少しの寂しさを感じています。

と、綴ってくださいました。
ええ、ほんとうに。私もなんだか寂しいです。
でも、この寂しさは、次の出会いの始まりですね。
お互いに仕事を深めて、ぜひ、またお会いいたしましょう!