director's voice

atelier bōc さんから

おりひめ神社に向かって右側の木陰で、手製本の美しい世界を展開くださった
atelier bōcの本間あずささんからメールをいただきました。

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こんばんは。
本間あずさです。
無事に昨日帰宅し、荷を降ろしました。
10月が終わってしまうんだなと、しみじみ噛み締めています。
特にこの一ヶ月は追い込みでタイヘンだったはずなのに、
終わってしまうと楽しさが蘇ってきて、また戻りたいと思ってしまいます。

これ以上ない晴天に恵まれた二日間、
祝祭のような美しいお庭にいられたこと、
感謝の気持ちでいっぱいです。
5年前の雨の悔しい思いがあったのもですが、
この間の色々なことを思い返してました。

魅力的な工芸作家さんのブースのたくさんある中で、
やはり異ジャンルの私のところに立ち寄っていただけたこと、
じっくり作品を見てお選びいただけたこと、
何にも代えがたく、ありがたく思います。
このような手仕事の形もあるのだなと伝わっていたら、嬉しいです。

ただただ「工房からの風」が好きで、通ううちに、注文制作だけでなく自分の作品も作ってみたくなり、、
工芸作家さんへの尊敬の気持ちが糧になり、オリジナルの作品制作へと向かっていった気がします。
無意識ではあったかもしれませんが、その根底には「工房からの風」への思いがあったのかなと、この十年ほどを振り返って感じます。

また同時に、
作る工芸、伝える工芸、一緒に作り上げる工芸と、
表に出るものは違えど、根底にひとつの思いがあればさまざまことを同時並行に進めてもよいんだ、と今回腑に落ちた部分がありました。

注文制作と教室を行う中で、作品制作に集中するのは容易ではなく、バランスに悩んでもいましたが、
すべてがあって、今があるように、思えました。

今回、ミーティングは4月にしか参加できず、
出展者さんとあまり交流ができなかったのは残念でしたが、
らふとでのワークショップや風人さんとの交流を通じて、工房からの風の芯に触れたように思います。

また、ワークショップ等々でも、
さまざまな形で手仕事、工芸を伝えられれば嬉しいです。

いつもながらスタッフの皆さまともども、今回も大変力強いサポートをいただき、ありがとうございました。
長文失礼しました。
まとまりませんが、お礼のメールまで。
ありがとうございました!!

お風邪など召されませんよう、
ご自愛ください。

atelier bōc
本間あずさ

_MG_1449

『・・・ただただ「工房からの風」が好きで、通ううちに、注文制作だけでなく自分の作品も作ってみたくなり、、
工芸作家さんへの尊敬の気持ちが糧になり、オリジナルの作品制作へと向かっていった気がします。
無意識ではあったかもしれませんが、その根底には「工房からの風」への思いがあったのかなと、この十年ほどを振り返って感じます。・・・』

なんというありがたい想いでしょう。
このように感じて、創作世界の歩を進める方がいらっしゃるということ。
背筋が伸びる思いとともに、続けることがてきて本当によかった、と深く思うのでした。
本間さん、風人さんやってくださらないかなぁ、なんて思ってみたり。

本間あずささんは活動のメインのフィールドは、工藝・クラフトとは少し違うかもしれませんが、「工房からの風」のフィールドが、ひとりの創作者にとってその制作を豊かにする存在であったとしたら、企画運営に携わるものとして、何よりの喜びに思います。

atelier bōcさんの出展前の記事はこちらになります。
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