2021年10月の記事一覧

「出展作家紹介/工房からの風」New

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菅原博之さん(木工)

「工房からの風」では、出展をはじめ、風人(かぜびと)さんとして企画運営にもお力をいただいていた菅原博之さん。
久しぶりに出展くださいます。

Q1
菅原博之さん、今回の「工房からの風」に、どのような作品を出品なさいますか?

A1
主に漆仕上げの、お重、弁当箱、角皿、椀、ボウル、カトラリーなどを出品いたします。

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Q2
菅原さん、「工房」で特に大切にしている道具をひとつ教えてください。

A1
北海道で馬橇職人だった妻の祖父が、当時使っていた沢山の貴重な道具。
刃物はとりあえず錆を取った状態のままですが、時間がある時に研ぎ、柄を作り、いつか使えるように、手入れをしたいと思っている大切な道具です。

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Q3
菅原さんが、コロナ禍のあと、訪ねてみたい場所を教えてください。

A3
今の仕事を志すきっかけとなったイギリスへ、再び訪れてみたいです。

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馬橇に使っていた貴重な道具。
縁あって菅原さんの手元にわたって息を吹き返す日も近いですね。
貴重な道具、そしてストーリーを教えてくださり、ありがとうございます。

菅原博之さんの出展場所は、おりひめ神社鳥居前。
わかこさんも来らるそうですので、一層和やかなブースになりそうですね。

菅原博之さんのインスタグラムはこちらになります。
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糸花生活研究所さん(木工・織)

木工の藤原洋人さん、織りの藤原真子さん夫妻による
「糸花生活研究所」さんからのメッセージをご紹介します。

Q1
糸花生活研究所さんは、今回の「工房からの風」に、どのような作品を出品なさいますか?

A1
私達の活動の中心であるリボン織り機やかぎ針などの木製手芸道具と、
木のボタン、曲木の小さな箱物、今回新しく作り始めたものとして手描きの木製食器、
手製の織り機でつくっているアクセサリーや鞄などを出品します。

今回の作品作りにも使っているオリジナルの手織り機をテントの入り口に配置し、
手仕事のある暮らしの風景を感じていただける展示構成にしたいと思っています。
秋の日のお庭で、心地良い手仕事の音が聞こえてきそうな展示にできるといいなと思っています。
ご覧いただけたら嬉しいです。

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手芸道具

リボン織り
Q2
糸花生活研究所さんが「工房」で特に大切にしている道具をひとつ教えてください。

A2
リボン織り機です。

活動をはじめた頃に作った道具で、この織り機を通して沢山の方々と手仕事の楽しさを共有してきました。
私たちの活動を支えてくれている大切な道具です。

道具 (1)

手織り鞄

Q3
糸花生活研究所さんが、コロナ禍のあと、訪ねてみたい場所を教えてください。

A3
思いっきり深呼吸できる場所に、ピクニックに行きたいです。
この秋もマスクの生活が続いているので、季節の変わり目に感じられる空気の香りや温度感などを感じにくく、うずうずしています。
コロナ禍で益々読書好きになった娘が、物語で読んだイチゴ摘みに行きたいと言っているので、それも叶えてあげたいなと思っています。

木皿とカトラリー

藤原洋人さんと藤原真子さん、おふたりのものづくりの世界。
「galleryらふと」と花壇の間に建てたテントに展がります。
ちょっと、今までの「工房からの風」とは異なる風が吹いていそうですね。

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糸花生活研究所 
ホームページはこちらになります。
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きたのまりこさん 金工

Q1
きたのまりこさんは、「工房からのそよ風」では、どのような作品を出品なさいますか。

A1
植物をモチーフにした「季節のあくせさり」と、
パールを使った「雪粒のあくせさり」、
そして新たに制作を始めた「光と音のあくせさり」を出品いたします。

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Q2
「工房からのそよ風」では、どのようなことを期待しますか。

A2
今までとはまるっきり違う状況の中、
改めて、手から生まれたかたちや温度を感じ確かめたり、
それらが人の手に直接渡っていく流れを、
そよ風のように緩やかに楽しめる時間になればと思います。

Q3
きたのまりこさんの「工房」で、特に大切な、あるいは愛着のある「道具」を教えてください。

A3
特に大切な道具は、アクセサリーを作り始めた時に奮発して購入した金属を研磨する機械(リューター)です。

購入してからかれこれ15年ほど頑張ってくれています。
先日修理に出したのでまだまだ活躍してくれそうです。

愛着のある道具は、研磨する時に使っている昔の木の学習机です。
彫金用の専用机が高額なので買えず、とりあえずで使い始めましたが、使っているうちに愛着も湧いてきて、何より場所を取らないので気に入って今でも使い続けています。
この机は今回、什器として活躍する予定です。

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+++

きたのまりこさんは、独身時代から出展くださってやがて15年近く作品を拝見させていただいています。

最初に出会った時の衝撃!
傘やコーヒーカップといったアイコン。
「かわいい」を、この技術で作っちゃうんだと。
東京藝大のイメージもかなり破壊してくださいました(笑

愛らしさも大人に成熟されて、植物の息吹き、いのちに触れるような観察の先に生まれた表現。
細いラインを鋳造で作りあげる独特な表現には、ますます磨きがかかってこられましたね。
新作の数々も、ぜひ楽しんでいただけたらと思います。

きたのまりこさんの出展場所は、お庭にはいってすぐ。
ガラスの曽田伸子さんの隣です。

ホームページはこちらになります。
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町田裕也さん 陶芸

Q1
町田裕也さんは、「工房からのそよ風」では、どのような作品を出品なさいますか。

A1
あわしろ、と名付けたうつわです。
ペタペタとスポンジで釉薬を塗り重ねて焼く事で、1点1点違う表情が生まれて面白みがあるうつわ。
形をかえたり、削り出したりとした一輪挿しを持っていきます。

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Q2
町田さんは、「工房からのそよ風」では、どのようなことを期待しますか。

A2
秋風、爽やかな風通るお庭が広がる場所で、また出展出来る喜び。
そして、沢山の方に見ていただきたいと思います。

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Q3
町田さんの「工房」で、特に大切な、あるいは愛着のある「道具」を教えてください。

A3
主に制作は電動ロクロで作っています。
以前勤めていた窯元から譲り受けたもので、とても古く自分年齢と変わらないぐらいのもので大事にこれからも使っていきたと思います。

+++

町田裕也さんが出展くださったのは、2015年。
5年前の花壇にほとりの伸びやかな展示をよく覚えています。

あわしろ、シリーズも楽しみですね。
町田裕也さんのテントは、お庭に入ってすぐのところ。
今年はテントが少ないので、お庭の草花を感じながら、作品と出会っていただけたらと思います。

町田裕也さんのインスタグラムはこちらです。
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am  帆布と革のバッグ

Q1
amさんは、「工房からのそよ風」では、どのような作品を出品なさいますか。

A1
タンニン染め帆布と革のコンビバッグを出品します。
リュック、トートバッグ、ミニショルダー他、色々出品予定ですが、
特にリュックは試作と使用を繰り返し、背負い心地と見た目のスッキリ感を向上させました。

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Q2
amさんは、「工房からのそよ風」では、どのようなことを期待しますか。

A2
5年前に「工房からの風」に初めて出展させていただいた時は、革のバッグ、革小物メインの作品ラインナップでしたが、
5年経った今、自分が使いたい物の変化と共に作りたい物が「帆布と革のコンビバッグ」になりました。
その変化が前回より良い反応である事を期待すると共に、
今年はお客様の反応を感じる機会がほぼ無かったので、良い悪い含め、色々感じることが出来ればと思います。

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Q3
amさんの「工房」で、特に大切な、あるいは愛着のある「道具」を教えてください。

A3
ミシンです。
5年前の「工房からの風」初出展時、気合いを入れて買ったこのミシン。
今では良き相棒。一生付き合って行けたらと思います。

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+++

工房からの風初出展記念に、機材を購入!
気合いを入れて、というのがいいですねーー。
佳き道具がものづくりの佳きパートナーですもの、きっとamさんに末永く豊かなものを与えてくれると思います。

amさんのリュック、私の周りにも愛好者の方何人もいらっしゃいます。
よりよくバージョンアップされたその姿、使い心地、amさんのブースで確かめてみてください。

amさんのインスタグラムはこちらです。
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曽田伸子さん ガラス

Q1
曽田伸子さんは、「工房からのそよ風」では、どのような作品を出品なさいますか。

A1
ガラスと真鍮の共演をさまざまな形でお見せできたらと考えています。
特に、真鍮の青の濃淡皿は出来たてホヤホヤの新作として出品いたします。

気持ちが明るくなるような鮮やかな青、落ち着いたトーンの黒みがかった青、などなど、真鍮の青はバラエティーに富んでいます。
ぜひ実物を見ていただけたらと思います。

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Q2
「工房からのそよ風」では、どのようなことを期待しますか。

A2
やはりあのお庭で木漏れ日のなか光るガラスの表情を見たいと、わたし自身、思っています。

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Q3
曽田さんの「工房」で、特に大切な、あるいは愛着のある「道具」を教えてください。

A3
ガラスの表面を削る地味な道具なのですが、このごろダイヤモンドの手磨きパッドがお気に入りです。

ガラスはとても硬い素材なため、たくさん削って大きく形を変えたいときには馬力のある電動工具を使い、細かくラインを整えたいときにはダイヤモンドの手磨きパッドを使います。

硬いガラスを手で少しずつ削っていると、ふとガラスって柔らかい?という錯覚に陥ったりして面白いです。

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+++

曽田さん、お帰りなさい!
というのも、ご家族のお仕事の関係で、二年ほどカリフォルニアで暮らしてこられたからです。
異国の中でも、ガラス制作を続けて来られた曽田さん。
驚くばかりの進化を遂げて帰っていらっしゃいました。

そもそも工房からの風の初期から応募くださっていた曽田さん。
その作品の変化、進化には目を瞠るものがありました。
それが、数年前から真鍮とガラスの組み合わせによる作品作りに取り組まれてから顕著に表れてきたんですね。

今回いただいた画像の数々を拝見しても、新たな曽田さんの世界がぐんと広がって、目の当たりにするおとが楽しみでなりません。

曽田伸子さんの出展場所は、ニッケ鎮守の杜に入ったところ。
陶芸の町田裕也さん、金属のきたのまりこさんと並んでご覧いただきます。

曽田伸子さんのホームページはこちらです。
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比呂 陶芸

Q1
茨城で作陶される比呂さん。
「工房からのそよ風」では、どのような作品を出品なさいますか。

A1
日常使いの食の器を中心として展示いたします。
食卓に植物を彩るための花器なども合わせて展示いたします

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Q2
「工房からのそよ風」では、どのようなことを期待しますか。

A2
予想だにしなかったコロナ感染拡大による現在の状況。
展示を楽しみにしていた出展者も、お客様もショックが大きかったことと思います。

万全の準備はできないけれど、少しでもそれぞれが充実した時を過ごせるよう、
開催してよかったと思えるように、皆で力を出せることを願います。

Q1

Q3
比呂さんの「工房」で、特に大切な、あるいは愛着のある「道具」を教えてください。

A3
私は主に轆轤で器を制作しています。
その時に使用する『こて』という道具です。

私が陶芸を学んだ所では、この道具も一つ一つ自分たちで制作しました。
小刀など使ったこともない私には、とても大変な作業でした。
今も大切に使用しています。

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+++

こて、ユニークなかたちですね。
使い込まれた丸みもほっこり美しく。
作家の皆さんの道具、興味深いです。

ところで、比呂さんが前回出てくださったのは2017年。
その時のご紹介ブログも残っています。
→ click

土味を生かした、日々の暮らしにあたたかな焼き物のよさがにじみでるような比呂さんの作品。
掌に包み込みたくなるような器です。

比呂さんとは、今回は早めに個人ミーティングもして、私なりにその作品の魅力に触れていましたので、
皆様にもぜひご覧いただきたい、そして、私自身もたくさんの中からこれを!という作品探しがしてみたいです。
そう、そういうリアルな作品探し、久しぶりの方も多いかもしれませんね。
わくわく。
どうぞ、お楽しみに!

比呂さんのテントは、おりひめ神社、鳥居の前。

比呂さんのブログはこちらです。
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アトリエ倭(香田進さん 香田佳人さん)木工

Q1
アトリエ倭さんは、「工房からのそよ風」では、どのようなことをしてくださいますか?
また、どのような作品を展示販売されますか?

Q2
今年は『風のバトン』というタイトルのワークショップをご用意しました。

毎年「工房からの風」がひらかれるニッケ鎮守の杜に立つ木の枝を使った、キーホルダーを作るワークショップです。
桜、白樫、クヌギ、月桂樹、マテバシイといった木を剪定した時に出た枝を分けていただき、キーホルダーの材料の一部に仕立てました。

まだ自宅で過ごす時間が多く続きそうな毎日に、
『ただいま』『おかえり』と渡し合う言葉がより大切になるように、
そして今年のそよ風が来年の風へとつながることを願って考えた、小さなバトンです。

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こちらはキットのカタチでお渡しし、感染拡大予防対策を行ったうえで一部会場でも作っていただけます。
YouTubeにあげていただく映像を作成していただきましたので、それを見ながら制作もできます。
こちらをぜひご覧ください。
→ click

また、2012年の「工房からの風」への出展がきっかけで作り始めた、木の文具の展示販売も致します。
オイル仕上げの文具は使うほどに手に馴染んでいき、艶を増していきます。
佳き出逢いの風に恵まれて生まれた作品達、ぜひ手に取ってご覧いただけたらと思います。

作品

Q2
「工房からのそよ風」は、風人さんと一緒に創ってきましたが、
ご来場くださる方に、どのようなところを見て、感じていただきたいですか?

A2
この春から当たり前だったことが当たり前でなくなって、
会いたいひとに会いに行けなかったり話したいひとと話せない日々が続いてきました。

そんな中でもつくることは、いつも先を照らしてくれていたように思います。

食べたり飲んだり生きることに直接干渉しないものだからこそ、
心を豊かに保つにはひとの手で丁寧につくられたものの世界が必要なように思います。

作るひとは手が止まる気持ちの時もあったかもしれないけれど、
使ってくださる方達の存在や発表できる場があることが、いつも支えになっていたと思います。

今年は出展を予定されていた方全員の出展は叶いませんでしたが、
それでも今年出来うるベストの小さな輪で照らし続けた先に、また明るい日々が待っているのだと思っています。

来年の「工房からの風」へつながる、工房からのそよ風。
それぞれの、今の佳き進みを見に来ていただけたらと思います。

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〇風のバトンの素材にも使わせてもらった「ニッケ鎮守の杜」の木々

Q3
アトリエ倭さんの「工房」で、特に大切な、あるいは愛着のある「道具」を教えてください。

A3
建具屋出身なので手道具も多く使いますが、このところ自分たちの仕事を特徴づけているのは糸鋸を使った仕事のように思います。

道具が増えていくことをとても面白く思っていて、それに伴い仕事が変化していくことを楽しんでいます。
デザイナーと職人というユニットだからこその仕事を、これからも続けていきたいと思っています。

道具

+++

コロナ禍の中で模索した「工房からの風」の在り方を、アトリエ倭さんともずいぶんお話しさせていただきました。
デザインすることは、想いが伝わるようにかたちにすることでもあるので、
デザイナーであるも佳人さんとの会話の中から、今回のさまざまなことがかたちになったようにも思います。

そして、優しくって力持ちの進さんが、当日のさまざまな大変なことも支えてくれると思うと、ほんとうに頼もしい気持ちです。

2014年から「風」をテーマに企画してくださってきた会場内でのワークショップ。
毎回100名以上の方が参加くださる人気のブースなのですが、コロナ禍の中で集ってのものづくりが難しいことになりました。

そこで、ワークショップキットを作って、それを持ち帰っていただき、YouTubeでの映像を見ながら作ってもらおう!
そんなことを考えついて、映像を作成しました。
こちらからもご案内いたしますね。
click

「風のバトン」のキットは、当日、アトリエ倭さんのテントで販売いたします。
(状況によっては、テント内で、少人数でのワークショップも可能かもしれません!?)

アトリエ倭さんのインスタグラムはこちらです。
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川崎千明さん 金工

Q1
川崎千明さんは、「工房からのそよ風」では、どのようなことをしてくださいますか?
販売作品には、どのような作品がありますか?

A1
真鍮版で、動物の形のしおりを作ります。

鏨(たがね)という道具を使って、動物の毛並みを1本1本刻印していく様子をご覧いただこうと思っています。
少し地味ではありますが、手元の細かい作業を見ていただければと思います。

昨年から取り組み始めた真鍮を使ったしおりシリーズなのですが、
立体感の無い平面の中で、刻印する線によって動物の表情や、ふわふわとした質感を表現できたらなと、あれこれ模索しながら制作しています。

作品の販売は、しおりシリーズと、シルバーを中心とした動物の形のジュエリーをお持ちいたします。
楽しい動物園のような空間にしたいです。

Q1_真鍮のしおり

Q2
「工房からのそよ風」は、風人さんと一緒に創ってきましたが、ご来場くださる方に、どのようなところを見て、感じていただきたいですか?

A2
例年とは違った形での開催ですが、秋の美しいお庭の中でゆったりと、楽しい時間を過ごしていただきたいです。

つくり手と使い手が直接会う機会が減ってしまっている今、作品を見て、手に取って、交流することができる場は以前よりも特別に感じます。

工房からの風が持つエネルギー、楽しい空気を、そよ風ではありますが感じていただきたいです。

Q1_タスマニアデビルのブローチ

Q3
川崎さんの「工房」で、特に大切な、あるいは愛着のある「道具」を教えてください。

A3
荒し鎚(あらしづち)です。
荒し鎚とは、金鎚の表面に荒し加工をしたもので、この金鎚で金属をたたくと、そのままのテクスチャーを金属につけることができます。

学生時代に作ったものなのですが、この荒し鎚でたたくと、硬い金属の表面があたたかみのある柔らかい雰囲気に仕上がります。
良い仕事をしてくれる、大事な道具のひとつです。

Q3_荒し鎚1

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Q3_荒し鎚3

+++

動物が好きで、動物園に通いつめて!いる千明さん。
その作品には、千明さんならではの観察眼による繊細で愛らしい表情が現れています。

動物の毛並みをこまやかに表現する制作公開も必見ですね。

川崎千明さんと長野麻紀子さんは、同じテントで展開します。
おふたりは金工の学び舎での同級生とのこと。
不思議な巡り合わせで、「そよ風」の中一緒に展開くださることになりましたね。

長野さんの植物、川崎さんの動物と、楽しく美しい動植物園がおりひめ神社の脇に出現します。

川崎千明さんのホームページはこちらです。
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長野麻紀子さん Anima uni 金工

Q1
長野麻紀子さんは、「工房からのそよ風」では、どのようなことをしてくださいますか?
販売作品には、どのような作品がありますか?

A1
制作実演 <エルダーフラワーのブローチ作り>を、初公開いたします。

ちいさな銀のはなびらを一枚づつ成形し、金の枝葉に立体的に組み上げていく細やかな工程をご覧いただけます。
きらりと光るひと粒の作品の奥行きを感じていただけましたらうれしいです。

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実演と関連した植物の作品、そして鎮守の杜のあるお庭とも関わりの深いガーデナーで、イラストレーター大野八生さんとのコラボ の作品を中心に、作品販売もいたします。

Q2
「工房からのそよ風」は、風人さんと一緒に創ってきましたが、ご来場くださる方に、どのようなところを見て、感じていただきたいですか?

A2
揺れうごき、変わり続ける時勢のなかで、けれども創造といういとなみは、こんこんと湧きいずる泉のごとく絶え間なく生まれ続け、誰かから誰かへと手渡されながらゆっくりと星をぐるりと巡りゆくのだともおもいました。

工房からの風に、脈々と流れつづけてきた水脈を辿っていったときに、なにがみえてくるのだろうという問いは、結局のところ、どう生きるのか、という問いなのかもしれません。

今年は風人として、庭のテントにて「つくる」ことを通して、そしてご来場くださる方とともに、考えてみたいとおもっています。

Q3
長野さんの「工房」で、特に大切な、あるいは愛着のある「道具」を教えてください。

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アトリエ倭さんに作っていただいた彫金机。
長時間を過ごすコックピットのような場所である彫金机は、腕の長さ、手の大きさ、快適な座面と机面の距離等、すべてわたし自身の身体にぴったりと合うように設計されていて、かゆいところに手が届く至れり尽くせりの仕様。
日々愛用しています。

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春から初夏にかけて、先が見えない中で企画も五里霧中。
そのようなとき、風人の皆さん方との会話が私自身の支えの一つでありました。

多方面に才能豊かな長野麻紀子さんの、愛をもってものごとを真芯にとらえる視線にも、大変学び、助けられてきました。
そよ風。
今年だけのささやかな風の中には、平時には感じ取れなかったたくさんの気づきや学びの粒子がちりばめられているんですね。

長野さんは、同じ金工の川崎千明さんと共に、おりひめ神社脇のテントで制作公開と展示販売をしてくださいます。

Anima uni のコームページはこちらです。
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