2020年10月の記事一覧

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am  帆布と革のバッグ

Q1
amさんは、「工房からのそよ風」では、どのような作品を出品なさいますか。

A1
タンニン染め帆布と革のコンビバッグを出品します。
リュック、トートバッグ、ミニショルダー他、色々出品予定ですが、
特にリュックは試作と使用を繰り返し、背負い心地と見た目のスッキリ感を向上させました。

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Q2
amさんは、「工房からのそよ風」では、どのようなことを期待しますか。

A2
5年前に「工房からの風」に初めて出展させていただいた時は、革のバッグ、革小物メインの作品ラインナップでしたが、
5年経った今、自分が使いたい物の変化と共に作りたい物が「帆布と革のコンビバッグ」になりました。
その変化が前回より良い反応である事を期待すると共に、
今年はお客様の反応を感じる機会がほぼ無かったので、良い悪い含め、色々感じることが出来ればと思います。

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Q3
amさんの「工房」で、特に大切な、あるいは愛着のある「道具」を教えてください。

A3
ミシンです。
5年前の「工房からの風」初出展時、気合いを入れて買ったこのミシン。
今では良き相棒。一生付き合って行けたらと思います。

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+++

工房からの風初出展記念に、機材を購入!
気合いを入れて、というのがいいですねーー。
佳き道具がものづくりの佳きパートナーですもの、きっとamさんに末永く豊かなものを与えてくれると思います。

amさんのリュック、私の周りにも愛好者の方何人もいらっしゃいます。
よりよくバージョンアップされたその姿、使い心地、amさんのブースで確かめてみてください。

amさんのインスタグラムはこちらです。
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曽田伸子さん ガラス

Q1
曽田伸子さんは、「工房からのそよ風」では、どのような作品を出品なさいますか。

A1
ガラスと真鍮の共演をさまざまな形でお見せできたらと考えています。
特に、真鍮の青の濃淡皿は出来たてホヤホヤの新作として出品いたします。

気持ちが明るくなるような鮮やかな青、落ち着いたトーンの黒みがかった青、などなど、真鍮の青はバラエティーに富んでいます。
ぜひ実物を見ていただけたらと思います。

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Q2
「工房からのそよ風」では、どのようなことを期待しますか。

A2
やはりあのお庭で木漏れ日のなか光るガラスの表情を見たいと、わたし自身、思っています。

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Q3
曽田さんの「工房」で、特に大切な、あるいは愛着のある「道具」を教えてください。

A3
ガラスの表面を削る地味な道具なのですが、このごろダイヤモンドの手磨きパッドがお気に入りです。

ガラスはとても硬い素材なため、たくさん削って大きく形を変えたいときには馬力のある電動工具を使い、細かくラインを整えたいときにはダイヤモンドの手磨きパッドを使います。

硬いガラスを手で少しずつ削っていると、ふとガラスって柔らかい?という錯覚に陥ったりして面白いです。

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曽田さん、お帰りなさい!
というのも、ご家族のお仕事の関係で、二年ほどカリフォルニアで暮らしてこられたからです。
異国の中でも、ガラス制作を続けて来られた曽田さん。
驚くばかりの進化を遂げて帰っていらっしゃいました。

そもそも工房からの風の初期から応募くださっていた曽田さん。
その作品の変化、進化には目を瞠るものがありました。
それが、数年前から真鍮とガラスの組み合わせによる作品作りに取り組まれてから顕著に表れてきたんですね。

今回いただいた画像の数々を拝見しても、新たな曽田さんの世界がぐんと広がって、目の当たりにするおとが楽しみでなりません。

曽田伸子さんの出展場所は、ニッケ鎮守の杜に入ったところ。
陶芸の町田裕也さん、金属のきたのまりこさんと並んでご覧いただきます。

曽田伸子さんのホームページはこちらです。
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比呂 陶芸

Q1
茨城で作陶される比呂さん。
「工房からのそよ風」では、どのような作品を出品なさいますか。

A1
日常使いの食の器を中心として展示いたします。
食卓に植物を彩るための花器なども合わせて展示いたします

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Q2
「工房からのそよ風」では、どのようなことを期待しますか。

A2
予想だにしなかったコロナ感染拡大による現在の状況。
展示を楽しみにしていた出展者も、お客様もショックが大きかったことと思います。

万全の準備はできないけれど、少しでもそれぞれが充実した時を過ごせるよう、
開催してよかったと思えるように、皆で力を出せることを願います。

Q1

Q3
比呂さんの「工房」で、特に大切な、あるいは愛着のある「道具」を教えてください。

A3
私は主に轆轤で器を制作しています。
その時に使用する『こて』という道具です。

私が陶芸を学んだ所では、この道具も一つ一つ自分たちで制作しました。
小刀など使ったこともない私には、とても大変な作業でした。
今も大切に使用しています。

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+++

こて、ユニークなかたちですね。
使い込まれた丸みもほっこり美しく。
作家の皆さんの道具、興味深いです。

ところで、比呂さんが前回出てくださったのは2017年。
その時のご紹介ブログも残っています。
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土味を生かした、日々の暮らしにあたたかな焼き物のよさがにじみでるような比呂さんの作品。
掌に包み込みたくなるような器です。

比呂さんとは、今回は早めに個人ミーティングもして、私なりにその作品の魅力に触れていましたので、
皆様にもぜひご覧いただきたい、そして、私自身もたくさんの中からこれを!という作品探しがしてみたいです。
そう、そういうリアルな作品探し、久しぶりの方も多いかもしれませんね。
わくわく。
どうぞ、お楽しみに!

比呂さんのテントは、おりひめ神社、鳥居の前。

比呂さんのブログはこちらです。
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アトリエ倭(香田進さん 香田佳人さん)木工

Q1
アトリエ倭さんは、「工房からのそよ風」では、どのようなことをしてくださいますか?
また、どのような作品を展示販売されますか?

Q2
今年は『風のバトン』というタイトルのワークショップをご用意しました。

毎年「工房からの風」がひらかれるニッケ鎮守の杜に立つ木の枝を使った、キーホルダーを作るワークショップです。
桜、白樫、クヌギ、月桂樹、マテバシイといった木を剪定した時に出た枝を分けていただき、キーホルダーの材料の一部に仕立てました。

まだ自宅で過ごす時間が多く続きそうな毎日に、
『ただいま』『おかえり』と渡し合う言葉がより大切になるように、
そして今年のそよ風が来年の風へとつながることを願って考えた、小さなバトンです。

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こちらはキットのカタチでお渡しし、感染拡大予防対策を行ったうえで一部会場でも作っていただけます。
YouTubeにあげていただく映像を作成していただきましたので、それを見ながら制作もできます。
こちらをぜひご覧ください。
→ click

また、2012年の「工房からの風」への出展がきっかけで作り始めた、木の文具の展示販売も致します。
オイル仕上げの文具は使うほどに手に馴染んでいき、艶を増していきます。
佳き出逢いの風に恵まれて生まれた作品達、ぜひ手に取ってご覧いただけたらと思います。

作品

Q2
「工房からのそよ風」は、風人さんと一緒に創ってきましたが、
ご来場くださる方に、どのようなところを見て、感じていただきたいですか?

A2
この春から当たり前だったことが当たり前でなくなって、
会いたいひとに会いに行けなかったり話したいひとと話せない日々が続いてきました。

そんな中でもつくることは、いつも先を照らしてくれていたように思います。

食べたり飲んだり生きることに直接干渉しないものだからこそ、
心を豊かに保つにはひとの手で丁寧につくられたものの世界が必要なように思います。

作るひとは手が止まる気持ちの時もあったかもしれないけれど、
使ってくださる方達の存在や発表できる場があることが、いつも支えになっていたと思います。

今年は出展を予定されていた方全員の出展は叶いませんでしたが、
それでも今年出来うるベストの小さな輪で照らし続けた先に、また明るい日々が待っているのだと思っています。

来年の「工房からの風」へつながる、工房からのそよ風。
それぞれの、今の佳き進みを見に来ていただけたらと思います。

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〇風のバトンの素材にも使わせてもらった「ニッケ鎮守の杜」の木々

Q3
アトリエ倭さんの「工房」で、特に大切な、あるいは愛着のある「道具」を教えてください。

A3
建具屋出身なので手道具も多く使いますが、このところ自分たちの仕事を特徴づけているのは糸鋸を使った仕事のように思います。

道具が増えていくことをとても面白く思っていて、それに伴い仕事が変化していくことを楽しんでいます。
デザイナーと職人というユニットだからこその仕事を、これからも続けていきたいと思っています。

道具

+++

コロナ禍の中で模索した「工房からの風」の在り方を、アトリエ倭さんともずいぶんお話しさせていただきました。
デザインすることは、想いが伝わるようにかたちにすることでもあるので、
デザイナーであるも佳人さんとの会話の中から、今回のさまざまなことがかたちになったようにも思います。

そして、優しくって力持ちの進さんが、当日のさまざまな大変なことも支えてくれると思うと、ほんとうに頼もしい気持ちです。

2014年から「風」をテーマに企画してくださってきた会場内でのワークショップ。
毎回100名以上の方が参加くださる人気のブースなのですが、コロナ禍の中で集ってのものづくりが難しいことになりました。

そこで、ワークショップキットを作って、それを持ち帰っていただき、YouTubeでの映像を見ながら作ってもらおう!
そんなことを考えついて、映像を作成しました。
こちらからもご案内いたしますね。
click

「風のバトン」のキットは、当日、アトリエ倭さんのテントで販売いたします。
(状況によっては、テント内で、少人数でのワークショップも可能かもしれません!?)

アトリエ倭さんのインスタグラムはこちらです。
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川崎千明さん 金工

Q1
川崎千明さんは、「工房からのそよ風」では、どのようなことをしてくださいますか?
販売作品には、どのような作品がありますか?

A1
真鍮版で、動物の形のしおりを作ります。

鏨(たがね)という道具を使って、動物の毛並みを1本1本刻印していく様子をご覧いただこうと思っています。
少し地味ではありますが、手元の細かい作業を見ていただければと思います。

昨年から取り組み始めた真鍮を使ったしおりシリーズなのですが、
立体感の無い平面の中で、刻印する線によって動物の表情や、ふわふわとした質感を表現できたらなと、あれこれ模索しながら制作しています。

作品の販売は、しおりシリーズと、シルバーを中心とした動物の形のジュエリーをお持ちいたします。
楽しい動物園のような空間にしたいです。

Q1_真鍮のしおり

Q2
「工房からのそよ風」は、風人さんと一緒に創ってきましたが、ご来場くださる方に、どのようなところを見て、感じていただきたいですか?

A2
例年とは違った形での開催ですが、秋の美しいお庭の中でゆったりと、楽しい時間を過ごしていただきたいです。

つくり手と使い手が直接会う機会が減ってしまっている今、作品を見て、手に取って、交流することができる場は以前よりも特別に感じます。

工房からの風が持つエネルギー、楽しい空気を、そよ風ではありますが感じていただきたいです。

Q1_タスマニアデビルのブローチ

Q3
川崎さんの「工房」で、特に大切な、あるいは愛着のある「道具」を教えてください。

A3
荒し鎚(あらしづち)です。
荒し鎚とは、金鎚の表面に荒し加工をしたもので、この金鎚で金属をたたくと、そのままのテクスチャーを金属につけることができます。

学生時代に作ったものなのですが、この荒し鎚でたたくと、硬い金属の表面があたたかみのある柔らかい雰囲気に仕上がります。
良い仕事をしてくれる、大事な道具のひとつです。

Q3_荒し鎚1

Q3_荒し鎚2

Q3_荒し鎚3

+++

動物が好きで、動物園に通いつめて!いる千明さん。
その作品には、千明さんならではの観察眼による繊細で愛らしい表情が現れています。

動物の毛並みをこまやかに表現する制作公開も必見ですね。

川崎千明さんと長野麻紀子さんは、同じテントで展開します。
おふたりは金工の学び舎での同級生とのこと。
不思議な巡り合わせで、「そよ風」の中一緒に展開くださることになりましたね。

長野さんの植物、川崎さんの動物と、楽しく美しい動植物園がおりひめ神社の脇に出現します。

川崎千明さんのホームページはこちらです。
click

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長野麻紀子さん Anima uni 金工

Q1
長野麻紀子さんは、「工房からのそよ風」では、どのようなことをしてくださいますか?
販売作品には、どのような作品がありますか?

A1
制作実演 <エルダーフラワーのブローチ作り>を、初公開いたします。

ちいさな銀のはなびらを一枚づつ成形し、金の枝葉に立体的に組み上げていく細やかな工程をご覧いただけます。
きらりと光るひと粒の作品の奥行きを感じていただけましたらうれしいです。

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実演と関連した植物の作品、そして鎮守の杜のあるお庭とも関わりの深いガーデナーで、イラストレーター大野八生さんとのコラボ の作品を中心に、作品販売もいたします。

Q2
「工房からのそよ風」は、風人さんと一緒に創ってきましたが、ご来場くださる方に、どのようなところを見て、感じていただきたいですか?

A2
揺れうごき、変わり続ける時勢のなかで、けれども創造といういとなみは、こんこんと湧きいずる泉のごとく絶え間なく生まれ続け、誰かから誰かへと手渡されながらゆっくりと星をぐるりと巡りゆくのだともおもいました。

工房からの風に、脈々と流れつづけてきた水脈を辿っていったときに、なにがみえてくるのだろうという問いは、結局のところ、どう生きるのか、という問いなのかもしれません。

今年は風人として、庭のテントにて「つくる」ことを通して、そしてご来場くださる方とともに、考えてみたいとおもっています。

Q3
長野さんの「工房」で、特に大切な、あるいは愛着のある「道具」を教えてください。

A3
アトリエ倭さんに作っていただいた彫金机。
長時間を過ごすコックピットのような場所である彫金机は、腕の長さ、手の大きさ、快適な座面と机面の距離等、すべてわたし自身の身体にぴったりと合うように設計されていて、かゆいところに手が届く至れり尽くせりの仕様。
日々愛用しています。

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春から初夏にかけて、先が見えない中で企画も五里霧中。
そのようなとき、風人の皆さん方との会話が私自身の支えの一つでありました。

多方面に才能豊かな長野麻紀子さんの、愛をもってものごとを真芯にとらえる視線にも、大変学び、助けられてきました。
そよ風。
今年だけのささやかな風の中には、平時には感じ取れなかったたくさんの気づきや学びの粒子がちりばめられているんですね。

長野さんは、同じ金工の川崎千明さんと共に、おりひめ神社脇のテントで制作公開と展示販売をしてくださいます。

Anima uni のコームページはこちらです。
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岡林厚志さん hyakka 木工

Q1
岡林さんは、「工房からのそよ風」では、どのようなことをしてくださいますか?
販売作品は、どのような作品がありますか?

A1
スツールの公開制作を行います。
スツールの部材を旋盤を用いて削りだし、組み立ててかたちにするまでを見て頂ければと思います。
また、制作するものと同じスツールやこものを少量ですが販売致します。

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Q2
「工房からのそよ風」は、風人さんと一緒に創ってきましたが、ご来場くださる方に、どのようなところを見て、感じていただきたいですか?

A2
大変な状況のなか小さな規模での開催にはなりましたが、
工房からの風が伝えていきたいことはどのような状況でも変わらないのではないかと思います。
確かな想いと手によって生み出された確かなもの、そのものの持つ力や豊かさ。
そんなことを感じて頂けたらと思います。

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Q3
岡林さんの「工房」で、特に大切な、あるいは愛着のある「道具」を教えてください。

A3
鉋(かんな)です。
鉋は使い方や季節によっても調子が変わるもので、「仕込み」と呼ぶ調整が欠かせません。
鉋の仕込み具合は、そのまま仕事の精度やスピードに直結します。
木工の仕事を始めて15年ほど経ちますが、確度こそ上がっているものの、いまだに常に良い状態を保つのは難しいことです。
今までに何回刃を研ぎ、台を削り直したかわかりません。
仕事を始めた頃に手に入れた鉋の刃は、今ではだいぶ短くなりました。

写真の鉋はお世話になった方から譲り受けたもの。
使うたびにその方の仕事に向かう姿勢を思い出し、少しでもそこに近づけるようにと思いつつ仕事をしています。

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3年前から風人として、企画運営に加わってくださっている岡林さん。
注文家具を中心に制作をされています。

いつも惜しみなく心も身体も働かせてくださって、ものづくり全体が豊かになることを考えています。

まもなくアップする「工房からの風・巡る言葉」の映像にも登場していただきましたので、どうぞお楽しみに。

岡林厚志さん、hyakkaのテントは、おりひめ神社の奥側です。

ホームページはこちらになります。
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森友見子さん 再生紙

Q1
森さんは、「工房からのそよ風」では、どのようなことをしてくださいますか?
販売作品は、どのような作品がありますか?

A1
「工房からのそよ風」では、らふとのお庭のハーブを混ぜ込んだ再生紙の器作りのワークショップをします。
販売作品は、再生紙の器、トレー、小箱、モビールなどです。

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Q2
「工房からのそよ風」は、風人さんと一緒に創ってきましたが、ご来場くださる方に、どのようなところを見て、感じていただきたいですか?

A2
「工房からの風」とは、初期の頃からの長年のお付き合いです。
今年来ていただくお客様にはぜひ「工房からの風」の原点のようなもの(作る喜び)を再発見していただけたらと思います。

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Q3
森さんの「工房」で、特に大切な、あるいは愛着のある「道具」を教えてください。

A3
作品を作る時、原型を粘土で作り石膏型で成形しています。

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今年、森友見子さんのワークショップでは、お庭のハーブを混ぜ込んだ白い再生紙、器を作ります。
参加された方は、型に入れたままお持ち帰りいただいて、ご自宅で乾燥させて器を抜き出します。
「そよ風」の思い出に、ぜひ体験なさってみてください。

ところで、再生紙を使って造形を続ける森友見子(もり ゆみこ)さん。
工房からの風、初期から共にこの会を作ってきてくださいました。
例年は「素材の学校」という子どもたちにむけての、ものづくりの楽しさを体験いただく学校の校長先生も担ってくださっています。

森さんの作る再生紙での作品からは、そのフォルムの美しさもひとしおなのですが、
人の心に美しいsomethingを投げかける力、アートの力も備わっていますえています。

YouTubeの映像では、ちらりとそんなエッセンスも感じていただけるかと思います。
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森友見子さんのインスタグラムは、こちらです。
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吉田慎司さん ほうき

Q1
吉田さん、「工房からのそよ風」では、どのようなことをしてくださいますか?
販売作品をご用意くださる方は、どのような作品がありますか?

A1
実演・箒の説明を通して手仕事の豊かさや、自然素材と歴史のwonderをお伝えしたいです!

販売は、定番の品物に加え、ややチャレンジした新作も・・・?
鋭意制作中です!

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Q2
「工房からのそよ風」は、風人さんと一緒に創ってきましたが、ご来場くださる方に、どのようなところを見て、感じていただきたいですか?

A2
色々と大変な時期ですが、作り手のやるべき事は変わらないように思います。

展示を通して、豊かな暮らし、根を張った生き方、喜び、確かな手触りのある仕事を感じて欲しいです。
そして、新鮮な工芸に触れることが、そのような出会いの入口になると信じています。

考えるべき事や、思いを馳せる必要のある事はたくさんあるけれど、対話、交歓を通して、ハレの場はハレの場として、喜びを分かち合える場所を作っていきたいです。
工芸は、昔も今も、未来もここにある。
そんな青写真を感じられる機会にしたいです。

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Q3
吉田さんの「工房」で、特に大切な、あるいは愛着のある「道具」を教えてください。

A3
幾つかありますが、思い出深いのは包丁かも知れません。
大学の近くに、元・大工の棟梁がやっていた刃物屋さんがありました。
ちょこっと話を始めると、2時間くらい離してくれない人で…
適当に買おうとするものなら、砥石は持ってんのか?とか、聞かれて面倒な事になるので、好き嫌いの大きく分かれるお店でした。

箒を作り始めた頃、まずは刃物。
と思って、とりあえず話を聞きに行きました。
刃物の研ぎ方も、仕組みも、何も知らなかったから、延々と聞かせてくれる棟梁の話は本当にありがたかったし、職人さんって、こういうもんなんだ…!
と、生き様を見せて戴いた事が大きかったです。

なかなか、話にずっと付き合う若者もいなかったみたいで、しまいには中から奥さんも出てきて、勉強させてもらっているやら、今の若者に対する愚痴を聞かされているやら…という感じになりましたが(笑)

とにかく、仕事への愛と誇りに溢れていましたね。
あんな面倒な人、その後もなかなかお会い出来ていません。
心の底から信用できるものを買う原体験として、今も仕事の基準にしています。
その時購入したのがこの包丁。
このまま最後まで寄り添えたらいいなぁと思っています。

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+++

吉田慎司さんの初出展は2011年。
箒を編む青年!が、気づけばダリ?かポワロのようなお鬚のお父さんになっていました(笑

風貌はだいぶ変わられましたが、想いと実践は出会いの時に抱いていらした種や芽をふくふくと大切に成熟されたもの。
変わったのではなく、進化成長しているんですね。
そして、何よりものづくりとそれにまつわることへの愛が深い、信頼が深い。
人の営みをとても肯定的にとらえたうえで、客観的にものを見ようとしている姿勢に、いつも共感し、教えられてもいます。

今回の「そよ風」展も、吉田さんの思考、想いが企画の柱の中に染みているように感じています。
ぜひ、吉田さんのテント(おりひめ神社近く)で、ものづくりを巡る交流をなさっていただきたいと思います。

吉田さんにも「ニッケ鎮守の杜」で、箒制作の映像を撮らせていただきました。
BGMがロックな感じが何ですが・・・。

この映像、箒を編み上げる速度が速くて、制作のいとうゆりさんに「早送りしたんですか?」とお尋ねしましたら、
「いいえ、そのままです。むしろ、吉田さん、ゆっくり編んでくださったような気がします」と!
さすが職人!なのですね。
身体と素材がつながって生み出されるリズムは、そう、なかなかにロックだったのでした。

映像はこちらから。
ぜひ、チャンネル登録もお願いします!
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磯敦子さん 綿

Q1
「工房からのそよ風」では、磯さんはどのようなことをしてくださいますか?
販売作品をご用意くださる方は、どのような作品がありますか?

A1
綿から糸を紡ぐデモンストレーションを行います。
会場では棉も育てていますので、植物をみていただいて、その実りである棉を棉にしていく過程をご覧いただいたり、体験いただけたらと思います。

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私の作品として、木綿手紡布ストール、ポシェット、巾着などの展示販売も行います。
また、スピンドルの販売も予定しています。

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Q2
「工房からのそよ風」は、風人さんと一緒に創ってきましたが、ご来場くださる方に、どのようなところを見て、感じていただきたいですか?

A2
素材から作品への工程が見られるデモンストレーションを楽しんでいただけると思います。

季節の草花や、ものづくりの素材を丹精込めて育てた「手仕事の庭」を背景に展示をすることも喜びのひとつです。

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Q3
磯さんの「工房」で、特に大切な、あるいは愛着のある「道具」を教えてください。

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[つむ]

糸を紡ぐ時に糸車の先端にある一番肝心な部分です。
染織の工房を卒業する時に先生から譲り受けました。
とても古いもので、鉄とムクロジの実と篠竹で出来ています。
身の周りの自然から必要な道具を作り出すこと。
とても丈夫で使いやすく、姿も美しいこと。
私のものづくりの手本となるような道具です。

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初期の工房からの風から出展くださっていた磯敦子さん。
今回は、YouTube用に映像も撮らせていただきました。

綿も美しいのですが、磯さんの棉繰りやカーディング、チャルカでの紡ぎなど、その所作のひとつひとつに見惚れてしまいます。
作り手が作り続けてきた所作。
こうして、映像で残せてよかったです。
ぜひご覧ください。

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