投稿者「director」のアーカイブ

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二年後の桜のもとで

ソメイヨシノが葉桜になり、八重さくらが満開となりました。
急ぎ、開ききっていない蕾を探して収穫。
桜茶や、アイスクリーム作りのために、塩漬けに。
庭人さんが、笑顔で収穫くださいました。

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春の草花は駆け足で開いていきますね。
クロヌマタカトシさんの個展の最終日から早10日。
白い時間、と名付けられた時間に、さくら色の光がかぶさって、
今も心の中に残像が揺らぐようです。

yukihiromatsuoka さんがフィルムで撮られた写真を送ってくださいました。

明け放った天窓から、はなびらがひらひらと入り込む
年に数日だけの祝福の日。
その光の中で、スウェーデンのHasselbladを構えて、じっくり作品と向き合って撮ってくださいました。

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クロヌマさんの個展では、作品をお選びいただきました皆様、
すべて最終日まで展示をさせていただき、ありがとうございました。

今回、お選びいただける作品が早々に少なくなり、
後半お越しいただいた方には申し訳ないようでしたが、
それでも、うまく言えないのですが、申し訳ない、、を超えて、
ご満足いただいた実感がありました。
ご希望の作品をお渡しすることは叶いませんでしたが、
お越しいただき、ご覧いただいたことへの感謝の気持ちのほうが
ずっと大きく感じられたのです。

それは、お越しくださった方々と作家の何かが、この場で響き、結び合ったからなのだと、
10日経った今、ようやく言葉にすることができました。
この時間にかかわってくださった方々が、作家をまた次に進ませていくのだと思います。

二年後の桜の季節、
二年後のクロヌマさんの作品とこの場でお会いいただきます。
はなのもとでの出会い、再会、心待ちにしています。

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4/18 4月の花生けのブローチ ご参加の皆様

4月の花生けのブローチ-銀の月のポージーピンを作る
ご参加ご予約の皆様へ

4月18日(土) Anima uniさんによるワークショップ
「4月の花生けのブローチ-銀の月のポージーピンを作る」は予定通りに開催いたします。

八重桜ポンポン咲く、らふとにてお待ちしております。

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風の予感 vol.1

galleryらふとは催事期間のみ開廊しております。
次回催事は…

風の予感  vol.1
4/30(木)・5/1(金)・2(土)・3(日祝)
11:00〜18:00

2015年の「工房からの風」の出展者が決まりました。
その中から、4名の作家の作品をご覧いただきます。

zuca|革
千 sen|金属
yagate|木
ヤマジョウ|陶

○作者在廊日
zuca 4/30(木)
sen 4/30(木)
yagate 5/3(日祝)
yamajou 5/2(土)・3(日祝)

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白い時間 

「白い時間」
クロヌマタカトシ木彫展、終了しました。
お運びいただきました皆様、お心を寄せてくださいました皆様、
ありがとうございました。

〇作品をお選びいただきました皆様へのご案内〇
作品のお届けの準備を進めております。
お届けまで今しばらくお待ちくださいませ。

galleryらふと

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「手は顔の次に感情を表しますね」
クロヌマさんから興味深いお話を伺いました。
手紙を読む女性の手、腕を組む女性の手、花を摘む女性の手。
その心の動きは、見る方の心持により、
日々、違って感じることもあるかもしれません。

ご来場いただきました皆様には、
クロヌマさんの作品と対話するように、
作品のはなつ空気感も味わうように、
ゆっくりとじっくりと、ご覧いただいています。
ありがとうございます。

本日最終日となります。
皆様のお越しをお待ちしております。


桜、ほろろ。

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4月の花生けのブローチ – 銀の月のポージーピンを作る

来週末 4/18に開催、Anima uniさんのワークショップ
「4月の花生けのブローチ – 銀の月のポージーピンを作る」、
現在、第1回のみ余席がございます。

■4/18 (土) 「4月の花生けのブローチ – 銀の月のポージーピンを作る」
講師:Anima uni
第1回:10時半〜13時 → 受付終了しました
第2回:14時半〜17時 → 受付終了しました
定員 各回6名 会費 5500円

ポージーピンは
胸元に花を生けるためのブローチ。
昔からヨーロッパで愛されてきました。
春の庭を歩き、イメージを切り紙に映しとり
銀の月にローラーでプリントして作る
オリジナル紋様のポージーピンです。
お帰りは、胸元に4月の庭の草花を一輪挿して。
素材:銀と真鍮

今回のワークショップのためにAnimauniさんがデザインしてくださった、
スペシャルなブローチです。
素材として銀材を使っていただく貴重な会かと思います。
もちろん初心者の方もご参加いただけます。

庭は、ビオラパンジーやデイジー、ワイルドストロベリー、
わすれな草、ハーブなどが元気です。
4月の花を胸元にそっとさして。

ご参加ご希望の方は、お電話、
お問い合わせフォームよりお申込み承ります
https://www.nikke-cp.gr.jp/member/koubou.jsp
galleryらふと 047-370-2244

お申込み、お問い合わせ、お待ちしております。

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白い時間

『白い時間』
クロヌマタカトシ木彫展
第2週が始まります。

4/11(土)・12(日)
11:00 ~18:00
〇12日で会期終了となります。

お選びいただいた作品が多数ございますが、
会期中はお預かりをし、ご案内状の「読書する女性」をはじめ、
作品はごゆっくりご覧いただけます。

土曜日夕方からは白ワインをご用意しております。
作者のクロヌマさんもいらっしゃいますので、
作品を囲んで言葉を交わすお時間をお過ごしいただけましたら。

皆様のお越しをお待ちしております。

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本日11日のお庭はお休みです

庭人、庭フレンズの皆様

本日、11日のお庭は、天候が不安定なため、
お休みとさせていただきます。
ご予定くださいました庭人さん、フレンズさん、
ありがとうございました。
また晴れの日のご参加をお待ちしております。

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風の始まり

花冷えの合間のひとときの晴れの日に、
今年度出展者による第一回ミーティングが開かれました。

出展作家45名、風人さん(過去出展者で今回サポートくださる方々)12名、
計57名の作家がはなびら輝く庭に集って。

会場を一緒にまわり、その後ミーティングルームに移動して約5時間!
10月の本展に向けての風がそよぎ始めました。

今年の雰囲気は、なんとなく落ち着いた印象。
オトナな風になるのでしょうか?
ゆたかなつながり、ご縁の始まりがこの場から結ばれていきます。

昨日参加された方々、今頃は心の中でぐるぐる風が回っていることと思います。
これから半年のあいだに立ち上がってくる、それぞれの方々のお仕事、
そのハーモニーが楽しみでなりません。

ちょうど花びらもくるくると舞う中、なんだか入学式?のような記念撮影となりました。

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次のことを考える

桜も盛りを過ぎて、今日は冷たい雨に打たれています。

ギャラリーの裏の小庭。
桜色の吹き溜まり。

巨岩、と名付けられた作品が、はなびらのゆくえを見守るように。

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クロヌマタカトシさんの個展、前半の三日間を終えて、あと迎える土日の二日間となりました。

クロヌマさんもブログを更新されています。 → 

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クロヌマさんが、
「今回の展示は僕にとっては特別なものだった」
と書いてくださいましたが、
私たちにとっても今回の展示は特別なものでした。

「galleryらふと」がこの場に移って10年。
「工房からの風」を一年のハレの日とすれば、日々の庭づくりなどの日常のケの日々があります。
その中で、ギャラリーでの展開がどうあったらよいのだろう。
そのことをずっと模索してきました。

折々のワークショップと、
5月6月に行う今年度の「工房からの風」新規出展による展覧会「風の予感」展。
この営みが育ってきましたが、単独での展覧会をなかなか企画できずに過ごしていました。

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前半三日間が終わり、花闇の中に灯るようなギャラリーの中で、
クロヌマさんとわたし、スタッフの宇佐美の三人で静かに充足感に包まれていました。

現在のクロヌマさんといえば、動物や果実の彫像とブローチにとても人気があります。
それを今回は一切出さずに構成することは、作家とギャラリー双方に意思が必要でした。

取り立てて話し合ったわけでもなかったのです。
クロヌマさんが、ご自身で今展はそうありたいと決められて、
私はそれを察して、受け入れただけのこと。
言葉に出さずに、それぞれが相手に迷惑をかけてしまうかもしれないという一抹の不安も抱えながら、
いや、きっと今回はそうあるべきなのだという思いで初日をあけました。

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充足感、といってもひといろではなく、さまざまな喜びの色合いなのですが、
その中でも一番の満たされた思いは、見てくださった方々の反応でした。

「初々しいことがしたかった。
少し手に負えないようなことがしたかった。
知っている線をなぞるのではなく新しく線を引いてみたかった。
でもそれはすごく恐いことでもあった。」

そんな思いで作られた作品を、いや、そんな思いで作られた作品だからこそ、
訪ねてくださった方々の心に鮮やかに映ったものがあったのだと思います。
ギャラリーを後にされるときの表情、佇まいが私たちにとっては宝物でした。

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「工房からの風」に集ってくる作品群。
暮らしの中で使うものであろうと、所謂アートの作品であろうと、
今日現代に個人が作り出すもののあるべき姿。
その姿を映し出す場としてのギャラリーの在り方ってどんなだろう。

後ろをなぞるのではなく、切り拓く心と手をもって作られたもの。
一歩一歩作家として前に進む過程、それに添う場として、
「galleyらふと」が存在したい、そう確信した展覧会でした。

(と、終わったように書いてしまいましたが、土日とあと二日間あります!
土曜日は夕方から白ワインもお出しします。
白い時間、ですもの!)

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先日来の赤木明登さんの「住む」での文章を巡る考察はまだこの場でも続きます。

「次のことを考える」

と、文中小見出しにありますが、今回の展覧会も、その脈の中にあります。
作家が次の扉を開くこととともにある仕事。
「工房からの風」で漕ぎ出した作家の仕事が、
次の海原に向かう場面で関われる場でもあるように。

作家として世に出ることが目的ではなく、作家としての人生を豊かに全うすること。
その過程でひらく花々との出会いの場を作る仕事。

次のことを考える、
も、進みます。