投稿者「director」のアーカイブ

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mek & jirraさん(お香)

お香。
今回、初めて出展いただいたジャンルです。
mek & jirraさん
花壇の脇のテントで、丁寧にお香についてお伝えする姿が印象的でした。
そのmek & jirra、丸山さんからも、メッセージが届きました。


(画像 mek & jirraさんより)

今回 とても驚いたのが、「お線香」をたくさんお買い求めいただいた事です。
お線香と言うのは、自分自身の為ではなく、亡くなった方への贈り物。
お線香をお食事のように、生前の好みに合わせ香りを
お選びいただけたらと日々製作しております。

僕は、お線香をお買い求め頂いた時に、なんとも言えない気持ちになります。
通じる。
作り手として 自分が作ったものを通して お客様と思いが通じる。

お香、インセンスだけではなく、あえて「お線香」も制作するmek & jirraさん。
ほかでの出展と比べて、「工房からの風」では特に反響があったそうです。
その「工房からの風」については、このように感想を寄せてくださいました。

「工房からの風」の個性の一つは、圧倒的な世界観。
それは、今までの方々が作り上げてこられたもの ご来場のお客様と育まれたものだと思います。

人と自然と様々な素材、作品 そして 空気。
色んなものがキラキラしていました。

もう一つは、土をたがやす。
今年の冬に出展が決まり、3月にミーティングを行いました。
その時は、どうしてこんなに早く集まるのかな?と思ってました。

そのミーティングから出展目前まで、どうして、自分が選ばれたのかをずっと考え、
自分とお香。
考えて…… 考えて ……
考えて。

今は、たくさんの発見ができてそれが財産です。
その考えて 考えていた感じが、畑仕事で土をたがやして たがやしているような、
今思えば半年間で種をまく準備をしていたのかと。

そして、たくさん発見した種を二日間 まかせて頂いたので
よし、水をくみに出発!と、言う気分です。

工房からの風は1人の作家として、成長させてくれた 力強い風です。

お便りの最後には、
まだまだ 自分の日常にも、工房からの風の余韻、残像、そして残り香が色濃くあります。
大事に大事に 暖めたいと思います。

と綴ってくださった丸山さん。
お香を連れ帰られた方々のほとりにも、残り香がしばらく続きますね。

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大濱由惠さん(皮革)

凪ぐ浜の宝もの vol.4 大濱由惠さん

二回目の出展となった大濱さん。
初回とはまた一味違った感想があったことと思います。

:::

今回、一番心に残ったのは、お客様とたくさんお話しできたことです。
3年前初めて出展した際にお選びいただいた作品を
今も使っているとお伝えくださる方が
たくさんいらっしゃり懐かしく、また嬉しい気持ちになりました。

その中でも特に印象に残ったお客様
前回出展の際ヘアゴムを選んくれた小学校生の女の子
今展ではチョコ色のペンケースを選んでくれました。

来年中学校に入学したら使ってくれるそうです。
照れ屋さんな彼女は多くを語りませんが
純粋な眼差しは言葉よりも心に響き、背筋が伸びる気持ちなるのです。

またいつか会えますように。
澄んだ気持ちのおすそ分けを、作品に込めて作り続けます。

大きな展示、野外展に初めて出展した二年前。
そこから、お客様である「使い手」の方々との出会いが始まったのですね。
その出会いが積み重なって、 大濱さんに作る力を与えてくれているのでしょうか。


(画像 大濱由惠さんより)

「工房からの風」は、出展作家に対する、お客様の期待度が高いクラフトフェアだと感じます。
そして、その期待度は企画・運営して下さる方々の経験と、
イベントを成功させること
だけでなく、育てていこうという思いが
ご来場くださるお客様にも伝わって
高まっているように感じます。

作家同士の交流が深まる全体ミーティング、
作品展開や展示イメージを明確にして当日を迎えられるよう導いて下さる個人ミーティング。

らふとの庭のハーブを使ったお茶と一緒に美味しいものをいただける
トキニワカフェの
メニューやワークショップの内容も含め、
個々を大切にしつつ”一体感”が
あるのが、他のクラフトフェアには無い魅力だと感じます。

そして、作り手の種を春から丁寧に水を撒き、
すくすく育て秋に
花を咲かせて下さる”生きている”このクラフトフェアを、
今後も末永く続けて下さることを切に願います。

大濱さん、ありがとうございます。
出展者同士が心地よい緊張感をもって、高めあっていくことが、
何よりの成果につながっているように思います。
また、じっくり進化したお仕事をもって、ご参加くださいね。

庭日誌 | 10月16日の庭 はコメントを受け付けていません

10月16日の庭

大型の台風が関東を通過し、鎮守の杜にも強い風が吹きましたが、
植物たちはしなやかに耐え、元気にしています。
お気にかけていただきました皆様ありがとうございます。

秋の花が咲いています。

シュウメイギク。

フジバカマが、ふわふわ。

冬の花、つわぶきも花弁を見せはじめました。

絵筆菊(カカリア)にチョウチョウ。
絵筆菊もずいぶん増えましたね。

らふとウッドデッキのシラカシの実、ひとつ。
真ん中あたり、見えますか?
このシラカシがはじめて実らせた、貴重な(!)ひとつなのです。
台風にも飛ばされずにしっかりとしていました。

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勢司恵美さん(竹)

凪ぐ浜の宝もの vol.3

いつもいつもたくさんの人が集まっていた竹のブース。
勢司(せいし)恵美さん
開催中も、ずっと元気な笑顔だった恵美さんからも、
ハレの時間の後に綴った、静かなお便りが届きました。

毎日毎日大切に大切にちょっとずつちょっとずつ貯めた水を、
キラキラした天気の中、一気にプシュー!!(キラキラッ)っと飛ばしたような、
それをたくさんの人が笑顔(キラキラッ)で受け取ってくれたような、
なんだかキラキラした二日間でした。

針山やしおりは、小学生ぐらいの子たちが自分のおこずかいで買ってくれていました。
それがまた本当に嬉しかった!

ちょっと落ち着いた瞬間、ちょっと先の籠に目をやると、
木漏れ日で籠がキラキラ輝いて見えました。
その一瞬は静かに時がとまったように感じました。
ただ単純に、「あぁ、きれいだなぁ。。。」と思い、
胸がふわぁっと優しい気持ちになりました。

私は上でプシューっと水をまいていた訳ですが、
サポートしてくれている人たちは、
私たちが輝けるように本当に水をまいていてくれました。

お客様に感謝、イベントを作りあげサポートしてくださった方にも感謝、
一緒に出展した作家さんんたちにも感謝、
素敵なお庭でさせていただいた事に感謝、

天気に感謝、手伝いをしてくれた友人にも感謝、
自由に竹をやらせてくれている両親にも感謝、
たくさんの人や色々な事に「感謝」があふれた二日間でした。

:::

あれだけの数の作品を、竹伐りからひとりで作り上げたのですから驚きました。
そのことを、「毎日毎日大切に大切にちょっとずつちょっとずつ貯めた水」
と表現されているのが、とっても実感が籠っていますね。
そして、恵美さんの笑顔には、感謝がいっぱい詰まっていることもよく伝わってきますね。

そして、今回出会った異ジャンルの作家との会話から、
こんなことを綴ってくださっていました。

他の作家の方と話をしていてびっくりした事があります。
上手い下手の差はあまりないようです。
デザイン、そして丁寧かどうか。
それで違いがでるようです。

竹細工はそうではありません。
技術力がものを言います。
「一生勉強」
どの職人さんも口をそろえてそう言います。
ある職人さんには
「竹細工は年数どれだけやったかだよ」
と言われました。

まだまだ作りなれていないものがあります。
例えば、ざる。
竹細工といったらざるを思い浮かべますが、実はこれが一番難しい。
途中まで編んだざるを作業場に残したまま来てしまいました。。。
これを胸をはってだせる事が今の私の目標です。

もちろん他のジャンルがすべてではなく、偶々お話しした方のこととは思いますが、
恵美さんが続けること、そしてそのことで高まる技術をとても大切に思っていることが、
よく伝わってくるお便りでした。
途中まで編んだざるを作業場に残したまま会場にやってきた恵美さんの
誠実さ、ひたむきさに感じ入ります。
ぜひ、自信作の笊(ざる)を作って、この場にやってきてくださいね。

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earthwormさん(染織)

凪ぐ浜の宝もの vol.2

galleryらふとの正面奥の方で、
ストイックなまでにモノトーンのみの、潔い空間がありましたね。
earthwormさん
「工房からの風」には、初出展でしたが、さっそくお便りをいただきました。
その中から、一部をご紹介させていただきますね。

2日間を終えて、まだ頭も体もフラフラとしているのですが、
言える事は「手応えのある時間」だったという事。

じっくり。ゆっくり。
野外だというのに、時間をかけて見ていただけた。
2日目に再度いらして選んで下さった方もいました。
素材や肌触り、色合い、織り方。細かな質問も多くいただきました。
男性の、それも年配の方に選んでいただいたのは嬉しかった。

沢山の方に見てもらえたとか、購入いただけたとか。
正直嬉しい。
でも、そういう尺度だけではなくて、

本当にいいと響いてもらえる。
そんな時間をもらえたような気がしています。

・・・
・・・

これまでは見る側でした。
飛び込むには勇気の入る場と感じていました。
場所と環境だけを準備する展ではない。
もっと入り込んでくる感じ。そして巻き込まれる感じ。
というのか・・・。(言葉が悪くてすいません。。)

自分の制作、姿勢、方向性。
どう表現して、周りと関わるのか。
誤魔化せない。
色々な事に向き合わされるように思ったのです。

実際に飛び込んでみて。
作家がそう感じるのは、この展がそれだけのエネルギーをかけて、
一人一人の作家を大切にしているからなのだと。
心配りや発信の仕方。
一方で厳しさ。

色々な面を含め、そう感じました。

他の作家の方からも、展示の好感度が高かったearthwormさん。
なかなか潔く絞って作品構成することは勇気がいりますね。
潔く絞れば必ず成功するわけでもありませんから。

やり取りを通して、穏やかだけれどいつもきっぱりご自身で決めていく
eartwormさんらしい作品と構成。
この展開から、じっくり次のステップが開かれていくことを、
皆さんと一緒に楽しみにしたいと思います。

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橋村野美知さん(ガラス)

片づけに勤しんだ月曜日が終わり、今宵火曜日の夜は嵐の始まり。
明日の午前中まで荒れるようですね。
全国からこのブログをご覧くださる皆様、どうぞくれぐれもご注意くださいませ。

嵐はとても怖いですけれど、その後の海が好きです。
特に浜辺。
さまざまなものが動き回り、埋もれていたものが顔を出したり、流されるものは流されていったり。
鎮まった浜辺を歩くと、思わぬきらめきに出会うことがあります。

凪ぐ浜の宝もの。
「工房からの風」が過ぎ去ったあとに、作家たちの心が見つけた宝もの。
私宛に届いた私信から、ご許可をいただいてその一部をご紹介していきます。

凪ぐ浜の宝もの vol.1

ニッケ鎮守の杜の花壇の奥、藤棚のほとりでガラスを展示していた
橋村野美知さんからいただいたメッセージの一部です。

ハーブを摘む人たち、水を撒く人たち、
一つの目的を持って、黙々と植物に向かう人たちを見て、
独立した小さな国に来たような、不思議な気持ちになりました。

・・・
・・・

「素敵だね」
と声に出して伝えてくれる方がたくさんいて、
とても新鮮な気持ちがしました。

普段の生活の中では、あまり人々が口にしない言葉のように思います。
うれしくて、何度も「ありがとうございます。」と言いました。

来場者の方に、たくさんの力をもらった会となりました。
ありがとうございました。

野美知さんのガラスが、ハーブの茂みにとけこんで、
絵本の中の1頁のようでしたね。
藤棚から吊るされたガラスたちも・・・。

文章を添えた展示も少しありましたけれど、熱心に読まれる方も多く、
もっと添わせた展示をしてみたいという気持ちになった野美知さん。
そんな機会ができるといいですね。

今回は、お庭の植物の状態がほんとうによくて、
大野八生さんをはじめ、庭人さんたちもせっせと花を摘み、
作家の方々の作品と添わせてくださいました。
あちらこちらで、庭の恵みと手の恵みが握手をしているようでした。

素敵だね。
心に生まれたよき言葉を、声に出して伝え合う。
工房からの風がそんな言葉が行き交う場所であったこと。
しあわせに思います。

野美知さん、ありがとう!ございました。

展覧会/らふと | コメントする

25の果実

第11回『工房からの風』ではたくさんのご来場をいただき
ありがとうございました。
director’s voice、引き続き更新しております。
『風が運んだ「もの」がたり』も引き続きオープンしていますので、
工房からの風で出合った作品のお話をぜひお聞かせくださいませ。

galleryらふとは催事期間のみ開廊しております。

◎次回催事

25周年記念展 25の果実
11/2(土)・3(日)・4(月振休)
11:00~18:00
桜紅葉吹き寄せるらふとにて

◆屋外テント(galleryらふと横)にて10名の作家の展示即売をいたします
季刊『住む。』47号 『25の果実』誌上でご紹介している作品を中心とした限定販売となります。

陶磁 ○ 伊藤 環 大谷哲也 小澤基晴 萩原千春
木工 ○ 泉 健太郎 富井貴志
金属 ○ 大桃沙織 世良 順 YOSHIKO CHONAN
毛織 ○ 藤原みどり

◆galleryらふと内にて季刊『住む。』47号誌上展を再現します
ギャラリー内非売展示とさせていただきます

陶磁 ○ 安齋 新・厚子 伊藤 環 大谷哲也 大野七実 小澤基晴 萩原千春 
染織 ○ いわもとあきこ URIZUN 冨沢恭子 藤原みどり 舞良雅子 
木工 ○ 泉 健太郎 菅原博之 富井貴志
ガラス ○ 荒川尚也 さこうゆうこ 津田清和 Peter Ivy 由良 園
金属 ○ 大桃沙織 世良 順 初雪・ポッケ YOSHIKO CHONAN
民具 ○ 勢司恵美 (竹) 吉田慎司 (箒)

桜の紅葉、榎の黄葉、美しい季節。皆様のご来館をお待ちしております。

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ふつかかんの実り

第11回工房からの風
終了いたしました。

たくさんのご来場をありがとうございました。
また、全国からwebなどを通じて「工房からの風」にご関心をお寄せいただき、御礼申し上げます。

ときのかけら、その余韻を少し。

作品には、お庭の草々が。
大島奈王さん。

光とコラボ。
椿文香さん。

作家の空気感。
earthwormさん。

未来の作り手たちへ

笑顔の手渡し。
川端美愛さん。

原真紀さんの摘みたてハーブで、手から心を和らげていただく場面もあって、
「工房からの風」ならではの時のかけらが、
あちらこちらに、ぎゅうっと散りばめられた二日間でした。

無事開催できましたことを心より感謝いたしております。
出展作家からのコメント集「凪ぐ浜の宝もの」など、こちらのブログで続きます。
しばらく風の余韻もお楽しみください。

ありがとうございます。

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秋日和の日曜日へ!

夏のような土曜日。
たくさんのお客様に恵まれました。

時のかけらを少し。

熟してきたお庭と作品とのコラボレーション。

暑い!中、じっくり、ゆっくり、ぐるぐるたくさん、見て、触れてくださるお客様。

すてきな表情の出展作家の方々。

さりげない表情が、キマッテいますね。

迫力もあったり!

明日も10時から16時半まで。
ちょうど陽気もよく秋空になるようですね。
皆様のご来場を、心よりお待ちしております!

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天高き日に

只今、金曜日の午後11時前。
これをお読みくださる方は、同じ日なのでしょうか。
あるいは、翌日、工房からの風の初日となっているでしょうか。

このdirector’s voiceをお読みいただき、ありがとうございます!
準備は、尽くしても尽くしても尽くしきれません!が、
まずは、心より、第11回工房からの風、ご来場をお待ち申し上げます。

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出展作家50名(組)のブース 、食関連ブースの他、本部テントが1,2,3,
と、3つあります。

こちらでは、今回の案内状(折り込みちらし兼用)、会場マップ、ワークショップ案内
をご用意しております。

また、「風の音 」最新号を1部500円で販売いたしております。
「工房からの風」をご支持くださる皆様、ぜひお買い求めくださいませ。
ご自宅に戻られてからも、風の余韻、きっとお楽しみいただけます。

その他、領収書の発行、駐車券のスタンプ、迷子様、落し物などの対応もいたします。
警備員も常駐しています。

そのほかには、ワークショップテントがA・B・Cと、素材の学校テント、
カケラでコラージュテントがあります。

庭人さんたちが一緒に運営してくださる「トキニワカフェ」と、
庭の恵みを販売する「庭の駅」、そして、関連書籍を販売する「kaze books」もあります。
庭の駅では、種、ブーケ、ミニ盆栽、乾燥コブナ草(染料)などを販売しています。

画像は、このお庭のミックスシード。
大野八生さんが、ブレンドと説明書(イラストも)描いてくださいました。

そして、Anima uniさんのインスタレーション、ピアニシモも見つけてくださいね。

まだまだお伝えきれていないような気がしますが、、、
今晩は、この辺で!
皆様、10月の気持ちのよい高い空のもとで、ぜひ、お会いいたしましょう。