2024年 工房からの風

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出展作家公開しました

今年の出展作家をお知らせします。

春先に出展が決まってから、今までもやりとりを重ね、
10月に向かって制作に打ち込んでいる作家たちです。

青森から沖縄まで、50組の新鮮な作家たちです。
ぜひその成果、その工房からの風を感じにお出かけください。

作家一覧はこちらになります → click

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koubouomote12

洋ナシ、ぶどう、と続いた毎年のメインビジュアル。
今年はリンゴになりました。

赤いリンゴ、青いリンゴ。
それぞれの実りが奏であって、豊かな野外展になりますように。

今年もメインビジュアル、大野八生さんがお描きくださいました。
さあ、いよいよ一か月半!!
私たち主催者側も、日々加速度増していきますよー。

皆様、どうぞお楽しみに!!

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日本橋三越本展でのプレ企画展終了しました

24日月曜日にて、「『工房からの風』からー50人のクリエーション」終了いたしました。
予想以上のご来場をいただき、出展作家とともにありがたく、心より感謝申し上げます。

「工房からの風」出展作家の次のステージという位置づけをより明確にして、
継続していければと思っております。

よき仕事の実りにつながる企画、一層励みたいと思います。
さあ、次は本展!
10月17日18日の土日、カレンダーチェック!ぜひお願いいたします。

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日本橋三越本店催事

現在、日本橋三越本店で、「工房からの風」のプレ企画を開催しています。

「工房からの風」から-50人のクリエーション

会期は2週間あり、前期と後期で出展者が変わります。
(前期の作家の一部は、継続して後期にも出展します)

前期  8/12(水)-17日(月) 5階スペース#5
後期  8/19(水)-24日(月) 5階リビングステージ+スペース#5

10:30-19:30

「工房からの風」出展後に、その進化した仕事を広やかに見ていただく機会を作っています。
昨年の第一回に続き、大変好評をいただき、今年二回目の開催となっています。

出展年度を超えて、「風」に吹かれた作家たちが日本橋に集う
エネルギッシュな会となっています。

特設ブログも開いていますので、ぜひご覧ください。
→ click

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トークイベントも週末あります!

8月22日(土)14時~小一時間
23日(日)14時~小一時間
会場 日本橋三越本店5階 リビングステージ

木工作家夫人にきく「工房からの風」
菅原わかこさん(菅原博之さん夫人)×東川裕子さん(藤崎均さん夫人)×稲垣早苗(工房からの風ディレクター)

夫君の「工房での五感」をテーマに、
奥様ならではの目線から木工作家のお仕事をお伝えいただくトークイベントです。
最後には博之さん、均さんにも登場いただきます。

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8月22日(土) 16時~から小一時間
女性竹細工師にきく「工房からの風」
勢司恵美さん(茨城で真竹細工)×橋本晶子さん(岩手ですず竹細工)×稲垣早苗(工房からの風ディレクター)

後継者が少ない竹細工の仕事に全力で向かう女性ふたり。
それぞれの扱う竹の違い、別府、茨城、岩手という地域の違い、
竹細工ならではの悲喜こもごもを伺います。
30代半ば同い年のおふたりのトークは、さあ、どんな展開になることでしょう。

加えて、今展の注目のひとつでもある、
民具民芸ゆかりの若手作家のご紹介も行います。

お問い合わせも多数いただいております。
整理券などは発行しませんが、ぜひお早目にお出かけくださいませ。

ブログ記事はこちらです → click

 

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緑を染めよう

「工房からの風」の会場にある手仕事の庭。
今年も藍がすくすくと育って、生葉染めの季節がやってきました。

今年は、ワークショップでは初めての挑戦も。
緑色を染める、のです。

草木染は、意外なことに、単色で緑って染まらないのですね。
葉っぱは、緑なのに。。

そこで、染め重ねることで緑を得てきたのですが、
その代表的なひとつ、コブナグサで黄色に染めた布に、
藍の青を染め重ねることで、緑色の布を染めてみることを行います。

もちろん、藍のままがいい!という方は、その選択もできますよ。

藍の生葉染め。
まだ未体験の方は、ぜひこの機会に。
やってみたことがある方は、今年ならではの色を。
そして、緑の感動も新たに体験していただけましたら!

詳しい情報、お申し込みはgalleryらふとのブログをご覧くださいませ
→ click

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予感から実感へ

先週末、「風の予感展Ⅱ」が終了しました。
今年出展の50名(組)の作家の内、初めての出展は36名(組)。
その中から4名ずつ合わせて8名の作家のご紹介をしてきました。

この機会を通して、作家とのミーティングも行います。
10月の本展に向けて、種をまいたり、枝葉を整え伸ばす茎を選んだり。
おひとりおひとりの気持ちを受けて、それに応じて、
ミーティングが終わるときには、希望の光!が見えるようでありたいなぁ。
それをこそ願って、たくさんの作家と出会いを重ねました。

今確認してみたら、50人(組)のうち、まだお会いできていないのはお二人のみ。
皆さん、ほんとうに熱心にやってこられます。
津軽からバス中二泊の日帰りで来られた方を筆頭に、
信州、中部、関西・・・と、このミーティングのために自主的にやってきてくださるのです。
そのパッションは、よいものを作りたいから。よい仕事をしたいから。
なのだと思っています。
こちらもシンケンです。

「「工房からの風」を初個展の場と思って取り組んでいます」
とおっしゃった方がおふたりいらっしゃいました。
その日に向けて、ほかの仕事を調整して、
素材、材料を調達して(その手配、算段もどれだけ大変なことでしょう)
その気持ちに応えるだけの会を作らなければ!と私たちも気持ちがあらたまります。

画像は、予感展Ⅱの時の水野久美子さん。
エストニアから帰ってきたばかりとのこと。
とても絵になる風景でした。
水野さんともこの機会を通して、そのお仕事や姿勢について、
少しずつ理解を深めさせていただいたように思います。

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ここからは、出展作家の皆様へ

14日までのやりとりを基に出展場所や媒体掲出作品決定を行います。
けれども、企画折衝はずっと続きますので、ミーティングご希望の方は
ご連絡をお待ちしています。

全体ミーティングは8月の終わり。
(日程お知らせ済ですが、わからなくなった方はご連絡くださいね)
本展まで、ちょうどあと4か月!
秋の日の実りに向けて、進みましょう。

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風の予感vol.2

ニッケ鎮守の杜、夏の庭へとぐんぐん季節が進んでいます。
ジキタリスが、こんなにすっと立ち上がって。
バラも一番花を終えて、次の蕾へ。
シャクヤクもあっという間にほころびました。

あたたかさも安定したので、棉も蒔きました。
今年は、愛媛松山のsun and snowさんから譲っていただいた種も蒔きました。
新たな息吹きが加わりますね。

庭人さんたちにご一緒いただいての庭作業。
夏帽子をかぶって、汗を拭いて。。。
真夏の予感、、、ですね。

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6月6日7日の土日
翌週13日14日の土日と、galleryらふとで開く「風の予感vol.2」

出展者は、
SŌK 鈴木絵里加|陶 装身具
服部謙二郎|染織
三浦侑子|ガラス
väli 水野久美子|金属・糸 装身具
の方々です。
こちらにご案内しております。
→ click

そして、業務連絡?ですが、出展作家の方々、初期の個人ミーティングは14日で終了です。
すでに個人ミーティングを終えた方のたぶん9割以上は(私の感覚ですけれど!)
きっと何かを掴んで、制作に拍車がかかっているかと思いますよ。
この4日間は、galleryらふとで行いますので、ぜひアポイントお取りください。
(アポなしは、たぶん時間的に難しいです、すみません)

加えての業務連絡で恐縮です。
稲垣のニッケアドレスのpcがハードディスクの破損でメールの記録がすべてなくなってしまいました。
web登録などのバックアップはしていますので大丈夫ですが、
稲垣とやりとりした5月3日以前のメールを見ることができません。
もし、稲垣から返事がないなどのことがありましたら、あらためてご連絡をお願いいたします。
現在は、正常に使用しています。

6月初めのお庭、ますます緑濃き庭になっていますね。

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風の予感vol.1終了しました

4人の作家の先行展示、本日おひらきとなりました。
ご来場いただきましたお客様、ありがとうございました。

4人の作家の方々と、そして訪ねてくださった今秋出展の作家の方々、
秋の本展に向けて、ミーティングも重ねました。
お話しを通して、ぐんと距離が縮まった気がします。
そして、迷いがすっと整ったように、足取り軽やかに帰られる作家の方々に、
その制作が、ますます楽しみになったのでした。

羽根を彫る、大住潤さん。
羽根のように軽やかな足取りで戻られましたね。

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今秋出展作家の方々への業務連絡です。

6月14日がミーティングの一区切りです。
アポイントなど、ぜひお取りいただければと思います。

すみません!!
稲垣のニッケのメールが5月2日から不具合になっております。
ご連絡は、宇佐美あて、または稲垣の個人メールあてお願いいたします。

連休もあと3日。
galleryらふとは休館となりますが、お庭はバラが咲き出しました。

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風の予感、始まります。

今年度の「工房からの風」出展作家の中から、
まず4人の作家をご紹介します。
ここ数年、恒例となった、5月、6月開催の
「風の予感」。

風の予感  vol.1
4/30(木)・5/1(金)・2(土)・3(日祝)
11:00〜18:00

zuca|革
千 sen|金属
yagate|木
ヤマジョウ|陶

今日、30日は、兵庫からzucaさん、大阪からsenさんがいらっしゃいます。

ヤマジョウさんは、5/2(土)・3(日祝)

yagateさんは、5/3(日祝)に在廊くださいます。

なぜか、今回偶さか工房名メインの活動の作家の方々で、
いささかちんぷんかんぷん?な表記ですが、
それぞれお一人ずつギャラリーにいらっしゃいます。

お名前でなくって、いきなり工房名だともしかすると、
なんとなく遠くに感じられてしまうかもですが、
いつもの「工房からの風」のよき親しみと変わらぬ雰囲気です。
新年な風の予感、ぜひ感じにいらしてください。

宇佐美が綴るgalleryらふとのブログに詳しくご案内があります。
→ click

(senさんのシャツボタン。銀のボタンなのです!)

追記ニュース
庭では、バラが咲き出しました!

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祝受賞

今日はビッグニュースが飛び込んできました。

国展の工芸部で、最高賞の国画賞を、
2011年出展作家の下地康子さん(URIZUN)が受賞されました。

沖縄ご出身で、大学卒業後は服飾メーカーの生地企画に入社され、
ずっと糸とともにある人生を歩んでこられた下地さん。
個人作家としての仕事を柱にして間もなく、「工房からの風」に出展くださいました。

心に広がる色合い、風合いを、
鍛え蓄えられた技術を使って布に織り上げる下地さんならではの布。
こつこつと積み上げてこられたその仕事が認められたこと、
この場からも、心から祝福したいと思います。
ますます、心に響く布、織り上げてくださることと思います。

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平成26年度日本民藝館展-新作工藝公募展-でも、
奨励賞を箒の吉田慎司さん(まちづくり山上)と、
ガラスの平岩愛子さん(glass studio Rainbow Leaf)が受賞されました。
吉田さんは2011年、平岩さんは2013年に工房からの風に出展くださいました。
風のあとも、日々続けられるお仕事に対して、
よき句読点となるような祝福が与えられたこと、
あらためてお祝い申し上げます。

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工房からの風は、美術工芸団体のどこ系?でもありませんし、
毎年一期一会のゆかりで集った、作り手たち50人程が共にひらく野外展です。
その50人はある響きあうものを持った方たちですが、
決して一色ではなく、さまざまな志や、方向性を持っています。
その違いを豊かにまといながら、出展後も制作をつづけ、時に立ち止まり、
熟していかれます。

受賞はひとつの価値観ではありますが、
作家にとっては、大きな励みになることと思います。
下地さん、吉田さん、平岩さん、おめでとうございました。
そして、賞にかかわらず、ますます作家の方々がよき仕事を深められるように、
私たちもこの場を耕していきたいと思うのでした。

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二年後の桜のもとで

ソメイヨシノが葉桜になり、八重さくらが満開となりました。
急ぎ、開ききっていない蕾を探して収穫。
桜茶や、アイスクリーム作りのために、塩漬けに。
庭人さんが、笑顔で収穫くださいました。

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春の草花は駆け足で開いていきますね。
クロヌマタカトシさんの個展の最終日から早10日。
白い時間、と名付けられた時間に、さくら色の光がかぶさって、
今も心の中に残像が揺らぐようです。

yukihiromatsuoka さんがフィルムで撮られた写真を送ってくださいました。

明け放った天窓から、はなびらがひらひらと入り込む
年に数日だけの祝福の日。
その光の中で、スウェーデンのHasselbladを構えて、じっくり作品と向き合って撮ってくださいました。

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クロヌマさんの個展では、作品をお選びいただきました皆様、
すべて最終日まで展示をさせていただき、ありがとうございました。

今回、お選びいただける作品が早々に少なくなり、
後半お越しいただいた方には申し訳ないようでしたが、
それでも、うまく言えないのですが、申し訳ない、、を超えて、
ご満足いただいた実感がありました。
ご希望の作品をお渡しすることは叶いませんでしたが、
お越しいただき、ご覧いただいたことへの感謝の気持ちのほうが
ずっと大きく感じられたのです。

それは、お越しくださった方々と作家の何かが、この場で響き、結び合ったからなのだと、
10日経った今、ようやく言葉にすることができました。
この時間にかかわってくださった方々が、作家をまた次に進ませていくのだと思います。

二年後の桜の季節、
二年後のクロヌマさんの作品とこの場でお会いいただきます。
はなのもとでの出会い、再会、心待ちにしています。

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風の始まり

花冷えの合間のひとときの晴れの日に、
今年度出展者による第一回ミーティングが開かれました。

出展作家45名、風人さん(過去出展者で今回サポートくださる方々)12名、
計57名の作家がはなびら輝く庭に集って。

会場を一緒にまわり、その後ミーティングルームに移動して約5時間!
10月の本展に向けての風がそよぎ始めました。

今年の雰囲気は、なんとなく落ち着いた印象。
オトナな風になるのでしょうか?
ゆたかなつながり、ご縁の始まりがこの場から結ばれていきます。

昨日参加された方々、今頃は心の中でぐるぐる風が回っていることと思います。
これから半年のあいだに立ち上がってくる、それぞれの方々のお仕事、
そのハーモニーが楽しみでなりません。

ちょうど花びらもくるくると舞う中、なんだか入学式?のような記念撮影となりました。

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次のことを考える

桜も盛りを過ぎて、今日は冷たい雨に打たれています。

ギャラリーの裏の小庭。
桜色の吹き溜まり。

巨岩、と名付けられた作品が、はなびらのゆくえを見守るように。

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クロヌマタカトシさんの個展、前半の三日間を終えて、あと迎える土日の二日間となりました。

クロヌマさんもブログを更新されています。 → 

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クロヌマさんが、
「今回の展示は僕にとっては特別なものだった」
と書いてくださいましたが、
私たちにとっても今回の展示は特別なものでした。

「galleryらふと」がこの場に移って10年。
「工房からの風」を一年のハレの日とすれば、日々の庭づくりなどの日常のケの日々があります。
その中で、ギャラリーでの展開がどうあったらよいのだろう。
そのことをずっと模索してきました。

折々のワークショップと、
5月6月に行う今年度の「工房からの風」新規出展による展覧会「風の予感」展。
この営みが育ってきましたが、単独での展覧会をなかなか企画できずに過ごしていました。

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前半三日間が終わり、花闇の中に灯るようなギャラリーの中で、
クロヌマさんとわたし、スタッフの宇佐美の三人で静かに充足感に包まれていました。

現在のクロヌマさんといえば、動物や果実の彫像とブローチにとても人気があります。
それを今回は一切出さずに構成することは、作家とギャラリー双方に意思が必要でした。

取り立てて話し合ったわけでもなかったのです。
クロヌマさんが、ご自身で今展はそうありたいと決められて、
私はそれを察して、受け入れただけのこと。
言葉に出さずに、それぞれが相手に迷惑をかけてしまうかもしれないという一抹の不安も抱えながら、
いや、きっと今回はそうあるべきなのだという思いで初日をあけました。

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充足感、といってもひといろではなく、さまざまな喜びの色合いなのですが、
その中でも一番の満たされた思いは、見てくださった方々の反応でした。

「初々しいことがしたかった。
少し手に負えないようなことがしたかった。
知っている線をなぞるのではなく新しく線を引いてみたかった。
でもそれはすごく恐いことでもあった。」

そんな思いで作られた作品を、いや、そんな思いで作られた作品だからこそ、
訪ねてくださった方々の心に鮮やかに映ったものがあったのだと思います。
ギャラリーを後にされるときの表情、佇まいが私たちにとっては宝物でした。

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「工房からの風」に集ってくる作品群。
暮らしの中で使うものであろうと、所謂アートの作品であろうと、
今日現代に個人が作り出すもののあるべき姿。
その姿を映し出す場としてのギャラリーの在り方ってどんなだろう。

後ろをなぞるのではなく、切り拓く心と手をもって作られたもの。
一歩一歩作家として前に進む過程、それに添う場として、
「galleyらふと」が存在したい、そう確信した展覧会でした。

(と、終わったように書いてしまいましたが、土日とあと二日間あります!
土曜日は夕方から白ワインもお出しします。
白い時間、ですもの!)

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先日来の赤木明登さんの「住む」での文章を巡る考察はまだこの場でも続きます。

「次のことを考える」

と、文中小見出しにありますが、今回の展覧会も、その脈の中にあります。
作家が次の扉を開くこととともにある仕事。
「工房からの風」で漕ぎ出した作家の仕事が、
次の海原に向かう場面で関われる場でもあるように。

作家として世に出ることが目的ではなく、作家としての人生を豊かに全うすること。
その過程でひらく花々との出会いの場を作る仕事。

次のことを考える、
も、進みます。